【BCN AWARD 2024】薄型テレビの各部門で年間No.1を獲得したのは?
「BCN AWARD」は、家電量販店などから集計している実売データ(POSデータ)をもとに、部門(ジャンル)ごとに年間販売数量累計1位の企業を表彰する制度。前年の実績をもとに表彰するため、「BCN AWARD 2024」の対象期間は23年1月1日~12月31日となる。
24年1月22日に発表された「BCN AWARD 2024」から、本記事では薄型テレビを取り上げる。液晶テレビ(4K以上)と液晶テレビ(4K未満)、有機ELテレビに分けて表彰しているので、各部門について受賞企業や現在の市況を解説する。
まず、「液晶テレビ(4K以上)部門」でAWARDを受賞したのはTVS REGZAだ。昨年は首位シャープに僅かに及ばず2位だったが、今年は雪辱を果たし、初の栄冠を手にした。シェアをけん引したのは2020年モデルの43型「43C350X」と50型「50C350X」。「C350X」シリーズは発売から時間が経過し、手頃な価格になったこともあり、23年1月から9月にかけて好調な売れ行きを示した。また、3位にはTVS REGZAの親会社でもあるHisenseがランクイン。ソニーを僅差で逆転して初のTOP3入りだ。Hisenseは高い調達力を生かした高品質・低価格を武器にシェアを伸ばしており、「50A6H」や「50E6G」など50型ながら平均単価5万円前後の製品がシェア増に貢献した。
次に、「液晶テレビ(4K未満)部門」でもTVS REGZAがAWARDを受賞。こちらは3年連続の受賞となる。2位のシャープを2.7ポイントの僅差でかわし首位争いを制した。同社の売れ筋は32型モデルの「32V34」で、機種別でも年間1位を獲得している。この部門で23年に躍進したのは3位のTCL Corporation(TCL)だ。昨年3位だったHisenseを逆転し、初の年間TOP3入りとなった。TCLはHisense同様に世界規模でテレビの販売を手がけており、そのスケールメリットを生かした価格優位性と積極的なECサイト・家電量販店での商品展開でシェアを伸ばしている。
最後に、「有機ELテレビ部門」では、ソニーが7年連続7回目のAWARDを受賞した。21年発売の「XRJ-55A80J」が引き続き好調な売れ行きを示したことや、23年発売の新モデル「XRJ-55A80L」の発売がシェアに貢献した。23年下半期はシャープやTVS REGZA、パナソニックの猛追があり苦戦を強いられたが、年間首位の座は堅持した形だ。有機ELテレビ市場はメーカーの勢力図が変化しつつあり、次回のBCN AWARDの行方から目が離せない。
実売データ提供販売店(23年12月現在)はアマゾン・ジャパン、エクスプライス、エディオン、NTTドコモ、玉光堂、ケーズホールディングス、コジマ、サードウェーブ、サンキュー、上新電機、ストリーム、ソフマップ、ZOA、ナニワ商会、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、三星カメラ、ムラウチドットコム、ユニットコム、楽天ブックス、綿半ドットコム(50音順)。
24年1月22日に発表された「BCN AWARD 2024」から、本記事では薄型テレビを取り上げる。液晶テレビ(4K以上)と液晶テレビ(4K未満)、有機ELテレビに分けて表彰しているので、各部門について受賞企業や現在の市況を解説する。
まず、「液晶テレビ(4K以上)部門」でAWARDを受賞したのはTVS REGZAだ。昨年は首位シャープに僅かに及ばず2位だったが、今年は雪辱を果たし、初の栄冠を手にした。シェアをけん引したのは2020年モデルの43型「43C350X」と50型「50C350X」。「C350X」シリーズは発売から時間が経過し、手頃な価格になったこともあり、23年1月から9月にかけて好調な売れ行きを示した。また、3位にはTVS REGZAの親会社でもあるHisenseがランクイン。ソニーを僅差で逆転して初のTOP3入りだ。Hisenseは高い調達力を生かした高品質・低価格を武器にシェアを伸ばしており、「50A6H」や「50E6G」など50型ながら平均単価5万円前後の製品がシェア増に貢献した。
次に、「液晶テレビ(4K未満)部門」でもTVS REGZAがAWARDを受賞。こちらは3年連続の受賞となる。2位のシャープを2.7ポイントの僅差でかわし首位争いを制した。同社の売れ筋は32型モデルの「32V34」で、機種別でも年間1位を獲得している。この部門で23年に躍進したのは3位のTCL Corporation(TCL)だ。昨年3位だったHisenseを逆転し、初の年間TOP3入りとなった。TCLはHisense同様に世界規模でテレビの販売を手がけており、そのスケールメリットを生かした価格優位性と積極的なECサイト・家電量販店での商品展開でシェアを伸ばしている。
最後に、「有機ELテレビ部門」では、ソニーが7年連続7回目のAWARDを受賞した。21年発売の「XRJ-55A80J」が引き続き好調な売れ行きを示したことや、23年発売の新モデル「XRJ-55A80L」の発売がシェアに貢献した。23年下半期はシャープやTVS REGZA、パナソニックの猛追があり苦戦を強いられたが、年間首位の座は堅持した形だ。有機ELテレビ市場はメーカーの勢力図が変化しつつあり、次回のBCN AWARDの行方から目が離せない。
実売データ提供販売店(23年12月現在)はアマゾン・ジャパン、エクスプライス、エディオン、NTTドコモ、玉光堂、ケーズホールディングス、コジマ、サードウェーブ、サンキュー、上新電機、ストリーム、ソフマップ、ZOA、ナニワ商会、ビックカメラ、ピーシーデポコーポレーション、三星カメラ、ムラウチドットコム、ユニットコム、楽天ブックス、綿半ドットコム(50音順)。