電子情報技術産業協会(JEITA)がまとめた民生用電子機器の2023年9月国内出荷実績が発表された。国内出荷金額は901億円で前年同月比は85.7%。前年割れは7カ月連続とデジタル系民生用電子機器は厳しい状況が続いている。
オーディオ関連機器は8月の出荷金額も前同比130.7%で、2カ月続けて130%超となった。公表している商品別の出荷実績は数量で、前年割れとなっている商品が多い。その中でステレオヘッドホンは8月の出荷数量が同101.5%で、9月も同103.2%とオーディオ関連機器の出荷金額と同様の動き方を示している。
ここから推測すると、ワイヤレスイヤホンを含むステレオヘッドホンの数量増と製品価格上昇に伴う出荷金額上昇がオーディオ機器の出荷金額増に寄与したと考えられる。
2023年1~9月の累計では映像機器が前年同期比86.7%で、オーディオ関連機器が同93.5%、カーAVC機器も同95.3%。3カテゴリを合算した民生用電子機器合計の1~9月累計は同91.2%となった。
画面サイズ別の出荷実績では、29V型以下が3万3000台で前同比74.5%。30~39V型は6万8000台で同97.5%となり、8月に続いて前年実績プラスとはならなかった。40~49V型は8万8000台で同80.9%、50V型以上は13万8000台で同89.9%だった。
9月の薄型テレビのサイズ別出荷台数構成比を見ると、29V型以下が10.1%で30~39V型は20.8%、40~49V型は26.9%、50V型以上は42.2%。50V型以上の大画面テレビは1~9月累計で全体の39.6%を占め、8月累計から0.4ポイントのアップ。前年同期と比べて0.7ポイント増となっている。
また、有機ELテレビの9月の出荷台数は4万台で前同比90.1%。1~9月累計では前年同期比83.5%で、4K8Kチューナー搭載タイプも有機ELテレビも前年2桁減が続いている。
その他の商品を見ると、ブルーレイレコーダーの9月出荷台数は6万7000台で前同比83.0%。1~9月の累計でも前年同期比72.4%と、低迷状態が続いている。システムオーディオは6万9000台で前同比92.9%。ラジオ受信機は5万8000台で同83.3%である。
製販ともテレビにおいては大画面サイズのアピールに注力しており、出荷台数構成比の推移を見ると大画面シフトは徐々に進んでいることが分かる。しかし、やはり課題は出荷台数だ。出荷台数=需要と考えると、いかにここをアップしていくかが重要であることは言うまでもない。
メーカーの垣根を超えた販促策や放送局も巻き込んだキャンペーンなど、従来とは異なる発想と関連業界も含めた形で需要層の開拓に取り組むことを期待したい。
オーディオ関連機器は2カ月続けて前同比130%超
JEITAが分類分けしている3カテゴリ別の9月の国内出荷金額をみると、テレビやブルーレイレコーダーなどの映像機器は391億円で前年同月比(以下、前同比)80.7%。アンプやスピーカー、ヘッドホンなどのオーディオ関連機器は75億円で同139.5%。カーオーディオやETC車載ユニットなどのカーAVC機器は435億円で同84.8%だった。オーディオ関連機器は8月の出荷金額も前同比130.7%で、2カ月続けて130%超となった。公表している商品別の出荷実績は数量で、前年割れとなっている商品が多い。その中でステレオヘッドホンは8月の出荷数量が同101.5%で、9月も同103.2%とオーディオ関連機器の出荷金額と同様の動き方を示している。
ここから推測すると、ワイヤレスイヤホンを含むステレオヘッドホンの数量増と製品価格上昇に伴う出荷金額上昇がオーディオ機器の出荷金額増に寄与したと考えられる。
2023年1~9月の累計では映像機器が前年同期比86.7%で、オーディオ関連機器が同93.5%、カーAVC機器も同95.3%。3カテゴリを合算した民生用電子機器合計の1~9月累計は同91.2%となった。
50V型以上の大画面テレビの出荷台数構成比は4割目前に
9月の薄型テレビ全体の出荷台数は32万7000台で、前同比86.9%。1~9月累計では前年同期比87.4%となっている。画面サイズ別の出荷実績では、29V型以下が3万3000台で前同比74.5%。30~39V型は6万8000台で同97.5%となり、8月に続いて前年実績プラスとはならなかった。40~49V型は8万8000台で同80.9%、50V型以上は13万8000台で同89.9%だった。
9月の薄型テレビのサイズ別出荷台数構成比を見ると、29V型以下が10.1%で30~39V型は20.8%、40~49V型は26.9%、50V型以上は42.2%。50V型以上の大画面テレビは1~9月累計で全体の39.6%を占め、8月累計から0.4ポイントのアップ。前年同期と比べて0.7ポイント増となっている。
有機ELテレビの出荷台数は前同比90.1%、1~9月累計では同83.5%
4K8Kチューナー搭載タイプの9月の出荷台数は19万台で前同比83.3%。1~9月の累計では前年同期比86.6%、出荷全体に対する同タイプの9月の台数構成比は58.1%だった。また、有機ELテレビの9月の出荷台数は4万台で前同比90.1%。1~9月累計では前年同期比83.5%で、4K8Kチューナー搭載タイプも有機ELテレビも前年2桁減が続いている。
その他の商品を見ると、ブルーレイレコーダーの9月出荷台数は6万7000台で前同比83.0%。1~9月の累計でも前年同期比72.4%と、低迷状態が続いている。システムオーディオは6万9000台で前同比92.9%。ラジオ受信機は5万8000台で同83.3%である。
製販ともテレビにおいては大画面サイズのアピールに注力しており、出荷台数構成比の推移を見ると大画面シフトは徐々に進んでいることが分かる。しかし、やはり課題は出荷台数だ。出荷台数=需要と考えると、いかにここをアップしていくかが重要であることは言うまでもない。
メーカーの垣根を超えた販促策や放送局も巻き込んだキャンペーンなど、従来とは異なる発想と関連業界も含めた形で需要層の開拓に取り組むことを期待したい。