コジマは2023年8月期決算(22年9月1日~23年8月31日、以下23年8月期)を発表した。あくまでPOSデータの集計だが、公表している月次売上速報での年度累計売上高は前期比95.3%。決算ではこれを若干上回る同95.9%だった。粗利益の減少で各利益面も減益となった。
23年8月期を四半期ごとに見ると、売上高が前年実績を上回ったのは1Q(22年9~11月)のみで、2~4Qの各四半期は前期実績を下回った。販売チャネル別の売上高では、全売上高の約81%を占める店舗が2168億7700万円で前期比98.7%。ECは自社サイトと他社のプラットフォームの二つがあり、前者は76億1000万円で同94.6%、後者は316億7200万円で同85.2%。法人事業所が115億1100万円で同81.5%という内訳である。
四半期別の粗利益では全期間を通して前年実績を割り、23年8月期の粗利益率は前年の27.0%から0.4ポイントダウンの26.6%となった。
販管費は前期比98.8%と圧縮したが、売上高の減少に伴い販管費率は前期の24.1%から24.8%にアップ。この結果、営業利益は前述のとおり前期比59.4%にダウン。営業利益率は前期の2.9%から1.1ポイントダウンの1.8%になった。
営業外収益と営業外費用はいずれも前期よりも減少し、経常利益は前期比60.4%で経常利益率は1.9%と、営業利益率よりも若干高くなっている。
特別利益は増加し、特別損失は減少したため税引前当期純利益の段階では前期比62.7%だったが、法人税等調整額が前期よりも大きく増加したことで、当期純利益は50%を下回る49.8%となった。
家電商品が低調だったのに対して、その他の商品は好調に推移。ゲームは前期比113.2%、スポーツ用品が同115.8%、玩具も同110.7%といずれも2桁増で、その他の商品全体では同111.2%と伸長した。
コジマは今後の取り組みとして、店舗における集客・販売力の強化と法人事業の収益力向上、さらなる住設事業の強化を挙げている。EC事業では会員数が2300万人を超えて急拡大しているQoo10への出店で顧客を開拓していく方針だ。
24年8月期の業績見通しは、売上高がコロナ禍における需要増で買い替えサイクルの長期化懸念から前期比99.7%の2670億円と減収を予想。経費コントロールに取り組む一方で、人材やシステムへの投資を積極的に進めるため、営業利益は同95.4%の46億円、経常利益も同93.3%の48億円を予想するが、最終的な当期純利益は同104.6%の30億円を見込んでいる。
粗利益の減少で営業利益は前期の約6割に
コジマの23年8月期は、売上高が2678億9300万円で前期比95.9%、粗利益は712億5500万円で同94.5%。売上高のダウンよりも粗利益の落ち込みのほうが大きかった。営業利益は同59.4%の48億1900万円、経常利益は同60.4%の51億4600万円となり、当期純利益は同49.8%の28億6900万円で純利益は前期から半減した。23年8月期を四半期ごとに見ると、売上高が前年実績を上回ったのは1Q(22年9~11月)のみで、2~4Qの各四半期は前期実績を下回った。販売チャネル別の売上高では、全売上高の約81%を占める店舗が2168億7700万円で前期比98.7%。ECは自社サイトと他社のプラットフォームの二つがあり、前者は76億1000万円で同94.6%、後者は316億7200万円で同85.2%。法人事業所が115億1100万円で同81.5%という内訳である。
四半期別の粗利益では全期間を通して前年実績を割り、23年8月期の粗利益率は前年の27.0%から0.4ポイントダウンの26.6%となった。
販管費は前期比98.8%と圧縮したが、売上高の減少に伴い販管費率は前期の24.1%から24.8%にアップ。この結果、営業利益は前述のとおり前期比59.4%にダウン。営業利益率は前期の2.9%から1.1ポイントダウンの1.8%になった。
営業外収益と営業外費用はいずれも前期よりも減少し、経常利益は前期比60.4%で経常利益率は1.9%と、営業利益率よりも若干高くなっている。
特別利益は増加し、特別損失は減少したため税引前当期純利益の段階では前期比62.7%だったが、法人税等調整額が前期よりも大きく増加したことで、当期純利益は50%を下回る49.8%となった。
家電は低調だったが、その他の商品は好調に推移
商品別売上高ではテレビが前期比84.0%と2桁減で、カメラやレコーダーなどを含む音響映像商品は同88.4%。洗濯機は同101.6%と前年プラスだったが、冷蔵庫や調理家電、季節家電などは前年実績を下回り、家庭電化商品では同93.2%だった。情報通信機器では携帯電話が同111.6%で2桁増となったが、全体では同99.7%。家電商品全体では同94.2%となった。家電商品が低調だったのに対して、その他の商品は好調に推移。ゲームは前期比113.2%、スポーツ用品が同115.8%、玩具も同110.7%といずれも2桁増で、その他の商品全体では同111.2%と伸長した。
コジマは今後の取り組みとして、店舗における集客・販売力の強化と法人事業の収益力向上、さらなる住設事業の強化を挙げている。EC事業では会員数が2300万人を超えて急拡大しているQoo10への出店で顧客を開拓していく方針だ。
24年8月期の業績見通しは、売上高がコロナ禍における需要増で買い替えサイクルの長期化懸念から前期比99.7%の2670億円と減収を予想。経費コントロールに取り組む一方で、人材やシステムへの投資を積極的に進めるため、営業利益は同95.4%の46億円、経常利益も同93.3%の48億円を予想するが、最終的な当期純利益は同104.6%の30億円を見込んでいる。