2021年と比較して23年の月額支出は「平均2万2820円」増えた

暮らし

2023/09/30 14:00

 ソニー損害保険(ソニー損保)は、2022年から継続している“値上げラッシュ”を受け、全国の持ち家家庭で家計管理に携わる200人を対象に、家計支出の実態や家計のために新たに取り組んだことに関する調査を実施した。同調査では、約半数の世帯収入は変わらない一方、8割以上が値上げによる家計への影響があったと回答。値上げラッシュが始まる前の21年と比較して、23年の1カ月の支出は平均2万2820円増加したという結果となった。

値上げによる家計への影響はありましたか?
(出典:ソニー損保、以下同じ)

値上げで「食料品・日用品の節約」や「節電・節水」

 帝国データバンクの調査によると、食品上場105社のほか、全国で展開する非上場食品90社を含めた主要195社の2023年の値上げ品目数は、今後の予定を含めると年間累計が3万1036品目となっている。これは22年の2万5768品目を上回っており、記録的な値上げラッシュとなっている。

 23年は、加工食品1万1772品目が値上げとなり、全食品分野で最多となった。また22年の値上げは、食材価格の高騰、原油高・物流費の高騰、円安による輸入コスト増加の三つが主な背景としてあったが、23年の値上げは原材料価格の上昇のほか、電気代やガス代などエネルギー価格の上昇、包装・資材費、物流費の上昇が原因として挙げられる。

 今回の調査では、まず、22年から続く値上げの家計への影響を聞いたところ、8割以上(86.5%)が「影響があった」と回答。
 
家計の支出は増えましたか?

 また、22年上半期と23年上半期を比較した家計の支出も同様に、8割以上(86.5%)の家庭が「増えた」ことが判明した。一方で、世帯収入は「変わらない」と答えた人が最も多く約半数(48.0%)という結果となった。
 
1カ月の家計の支出はどの程度増えましたか?

 家計支出が増えたと回答した人に、値上げラッシュが始まる21年の1カ月の平均支出と比較して、23年の1カ月の平均支出はどの程度増えたか聞いたところ、平均2万2820円増加していることが判明した。
 
家計への影響が大きい値上げ品目はどれですか?

 23年になってから家計への影響が大きいと感じている値上げ品目を聞いたところ、最も多い回答は「電気・ガス・水道料金(79.5%)」。次いで、「ガソリン(75.0%)」、「小麦粉・小麦製品(パン・パスタなど)(59.0%)」となり、エネルギー価格上昇の影響が大きいことがうかがえる。
 
新たに取り組んだことはありますか?

 値上げの影響で“家計のために新たに取り組んだこと”があるか聞いたところ、約4割(41.0%)が「ある 」と回答した。
 
新たに取り組んだことランキング

“家計のために新たに取り組んだこと”ランキングでは1位「食料品の節約(76.8%)」、2位「日用品の節約(62.2%)」、3位「節電・節水(57.3%)」、4位「外食を控えて内食(時炊)を増やす(48.8%)」、5位「趣味・娯楽費の節約」「ポイ活」(30.5%)という結果となった。
 
火災保険の見直しは?

 値上げの影響を受けて “家計のために新たに取組んだこと”として「火災保険の見直し」と回答した人は2.4%という結果となり、見直しをしている人が少ない実態が明らかになった。
 
火災保険の値上がりを知ってますか?

 24年度をめどに火災保険が値上がりすることを知っているか聞いたところ、全体の7割以上(77.0%)の人が「知らない」と回答。さらに、水災の料率が居住地区のリスクに応じて細分化されることを知っているか聞いたところ、8割以上(85.0%)の人が「知らない」と回答していた。
 
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