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SIE、ジム・ライアン社長が退任 十時裕樹ソニーグループ社長がSIEの会長と暫定CEOを兼任

経営戦略

2023/09/29 18:00

 ソニーグループとソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は9月28日、約30年間にわたりプレイステーション(PS)事業に貢献してきたSIE社長兼CEOのジム・ライアン氏が2024年3月に退任すると発表した。

2024年4月1日付でSIEの暫定CEOに就任する
十時裕樹ソニーグループ社長
(写真は2019年10月の決算発表会にて)

SIEで約30年、コロナ禍で「PS 5立ち上げ」の難題に取り組む

 これにともない、経営体制の移行をサポートするため、ソニーグループ社長COO兼CFOの十時裕樹氏が現在のソニーグループでの職務を継続しつつ、10月付でSIEの会長となり、2024年4月1日付でSIEの暫定CEOに就任する。十時氏は、ソニーグループ会長CEOの吉田憲一郎氏とSIEの経営チームと連携しながら、SIEのCEO承継を含むPS事業の今後の方向性を検討する。

 ジム・ライアン氏は、1994年にソニー・コンピュータエンタテインメントヨーロッパ(現ソニー・インタラクティブエンタテインメントヨーロッパ=SIEE)に入社して以来、SIEE社長、SIEのグローバルセールス&マーケティング統括などの重職を歴任し、2018年1月からはSIEの副社長、その後、社長兼CEOを務めている。

 ソニーグループ会長CEOの吉田氏は、「ジム・ライアンは常にチームの士気を高める優れたリーダーシップを発揮し、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大のなかでのPS 5の立ち上げという難題にも取り組んでくれた。SIEの社員が一丸となって成し遂げたこの素晴らしい功績に始まり、今ではPS 5はSIEの歴史上最も成功したコンソールへの道を歩んでいる。ジムのこれまでの貢献に深く感謝する。今回発表した体制は、ジムの意向を尊重する一方で、ゲーム&ネットワークサービス事業の重要性を踏まえ、多くの時間をかけて深く議論し、決定したものとなる。この事業におけるさらなる成功を、グループ全体の中長期的な成長につなげていく」と述べている。

 SIE社長兼CEOのライアン氏は、「入社から約30年が経ち、2024年3月にSIEを退職することを決断した。このとても特別な会社で、自分が好きな仕事をし、優秀な仲間たち、そして素晴らしいパートナーとともに働く機会を心から楽しんできたが、同時に欧州での生活と米国での仕事を両立することが困難にもなってきていた。これまで、世界中の人々を感動させるプロダクトに携われたことを、大変光栄に感じている。PSはこれからも私の人生の大切な一部であり、そして、SIEにはこれまで以上に輝かしい未来が訪れることを確信している。私を信頼し、配慮や支援を惜しまないリーダーでいてくれた吉田氏に感謝している」とコメントしている。

 ソニーグループ社長COO兼CFOの十時氏は、「PS 5の立ち上げの成功を含め、ソニーでの30年にわたるジムの素晴らしい功績と貢献に感謝の意を表す。SIEが担うPS事業は、ソニーグループ全体の事業ポートフォリオで非常に重要な事業となる。ジムとSIEのシニアマネジメントと密に連携し、SIEのこれまでの成功を確実なものにすると共に、一層の成長実現に取り組んでいく。今後のSIE、そしてゲーム業界のさらなる発展に向けて、SIEの社員、ビジネスパートナーと一緒に取り組んでいけることを楽しみにしている」と意欲を述べている。