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大ヒット韓国ドラマ「愛の不時着」がきっかけとも、「ニュートロ」文化に迫る!

時事ネタ

2023/09/29 07:00

【こっそりミームを教えます・116】 ネット上では常に新しいミームたちが現れている。一見どんな意味か分からないものも多いが、詳しく知れば意外と腑に落ちるものだ。今回は「ニュートロ」を紹介しよう。今の若者たちの間ではどのように使われているのだろうか。

レトロやビンテージとも違った新しい表現が話題に
(画像はイメージ)

古いことに新しさを見出す感性

 「ニュートロ」とは「新しい(=NEW)」と「古い(=RETRO)」を組み合わせた造語だ。主に韓国で話題になっているミームで、2018~19年頃からファッションや音楽などさまざまなカルチャーで注目されてきた。

 ニュートロ文化をリードしているのは、10~20代の若者世代である。例えば、30代以上の人間が20年前に流行したアイテムを目にすると「懐かしい」と感じるだろう。この場合は「レトロ」と表現する方が近いかもしれない。一方で10~20代はそのアイテムを「知らない」ために、新しさを感じることが「ニュートロ」のポイントである。

 例えば、「アラレちゃんメガネ」とも言われるウェリントン型メガネや、80年代のクラブの雰囲気を表現したMV、アイドルの姫カットなどは「ニュートロ」が与えた影響といえる。「ニュートロ」を意識して、初期モデルの再販をおこなうシューズメーカーもあるようだ。

 実は「ニュートロ」が流行した理由のひとつに、19年に放送された韓国ドラマ「愛の不時着」がある。同作は、北朝鮮にパラグライダーで不時着した財閥令嬢と北朝鮮の軍人との間の恋愛ドラマだ。

 韓国では「冬のソナタ」の再来ともいわれるほどの大ヒットを記録。同作でヒョンビンやソン・イェジンが身を包んだ衣装や髪型は少し前の世代のものが多く、「ニュートロ」が流行するようになったきっかけともいわれている。

 新たな世代を表すミームともいえる「ニュートロ」。そのブームに乗ってさまざまなシーンで原点回帰のデザインが採用されているようだ。乗り遅れないためにも、「ニュートロ」なファッションや音楽を意識してみてはいかがだろうか。(フリーライター・井原亘)

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■Profile
井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている