カインズが新プロダクトブランドをnendoと共同開発、商品開発体制も刷新
カインズは、今後10年を見据えてデザイナーの佐藤オオキ氏が代表取締役を務めるデザインオフィスnendoとの協業で新たなプロダクトブランドを開発、商品開発体制も刷新した。
商品開発体制については、これまでバイヤー個人のアイデアや技量に頼りがちで商品カテゴリごとに縦割りの環境だった体制を、ブランドチームによる企画立案と意思決定プロセスに刷新。従来の事業部やカテゴリを超えた、ライフスタイル重視の商品開発を追求していく。商品開発の刷新により、従来の良い「商品」から良い「くらし」と、提供する価値を進化させていく。
一方で、「ライフスタイルの多様化や昨今の物価高など、お客様のくらしを取り巻く環境やニーズは劇的に変化している。その状況下、多様化するライフスタイルに対応し、これからの10年もお客様のニーズに着実に応えていくことを見据えて、今回の取り組みを進めることになった」と説明した。また、「まずはCAINZ STYLEで商品を24年4月に発表する予定」との方針を示した。
会見には土屋裕雅会長も登壇。「壊れたら修繕できるなど、マイナスをゼロにする商品をそろえているといったホームセンターとしての役割に加え、ゼロからプラスにすることも重要。今回の新たなプロダクトブランドによってマーケットが広がる」との見解を示した。さらに、今回協業することになったnendoの佐々木代表取締役は「一緒に何にでも取り組んでいく」と述べた。(BCN・佐相 彰彦)
カインズの提供価値を表現
新たなプロダクトブランドは(1)「くらしを『支える』」がコンセプトの「CAINZ」、(2)「日々のくらしを『楽に』」がコンセプトの「CAINZ STYLE」、(3)「日々のくらしを『すこやかに』」がコンセプトの「CAINZ FIT」、(4)「くらしを自分らしく『クリエイティブに』」がコンセプトの「CAINZ MAKE」、(5)「いつものくらしに『プロの視点を』」がコンセプトの「CAINZ IZM」、(6)「職人さんの一日を『よりよいものに』」がコンセプトの「CAINZ PRO」、(7)「“うちの子”とのくらしを『心地よく』」がコンセプトの「CAINZ PET」、(8)「自転車をくらしの『パートナーに』」がコンセプトの「CAINZ CYCLE」――の八つ。カインズの提供価値を表現したものという。商品開発体制については、これまでバイヤー個人のアイデアや技量に頼りがちで商品カテゴリごとに縦割りの環境だった体制を、ブランドチームによる企画立案と意思決定プロセスに刷新。従来の事業部やカテゴリを超えた、ライフスタイル重視の商品開発を追求していく。商品開発の刷新により、従来の良い「商品」から良い「くらし」と、提供する価値を進化させていく。
2024年4月に新商品を発表予定
9月14日開催した記者会見では、高家正行社長が「当社は1978年に創業し、日本型のホームセンターとして『何でもある』ことを掲げて展開してきた。07年にオリジナル商品の開発へと舵を切った『SPA宣言』、18年にIT技術を活用して快適で楽しい購買体験の実現を目指す「IT小売業宣言」と、40年以上にわたって小売業やホームセンターの枠にとらわれない挑戦を続けてきた。オリジナル商品に関しては売上高が約2.3倍に伸長した」とアピール。一方で、「ライフスタイルの多様化や昨今の物価高など、お客様のくらしを取り巻く環境やニーズは劇的に変化している。その状況下、多様化するライフスタイルに対応し、これからの10年もお客様のニーズに着実に応えていくことを見据えて、今回の取り組みを進めることになった」と説明した。また、「まずはCAINZ STYLEで商品を24年4月に発表する予定」との方針を示した。
会見には土屋裕雅会長も登壇。「壊れたら修繕できるなど、マイナスをゼロにする商品をそろえているといったホームセンターとしての役割に加え、ゼロからプラスにすることも重要。今回の新たなプロダクトブランドによってマーケットが広がる」との見解を示した。さらに、今回協業することになったnendoの佐々木代表取締役は「一緒に何にでも取り組んでいく」と述べた。(BCN・佐相 彰彦)