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大阪で、おひとり様フレンチが楽しめるレストランを探してみた!

グルメ

2023/08/22 08:00

とあるフレンチレストラン。夫婦やカップルなど、いつもより少しドレスアップした男女がそれぞれのテーブルで語らっている。斜向いに座る女性二人組は、きっと気の置けない友人同士に違いない。さっきから会話が弾んでいるようで、とても楽しそうだ。

そんな中をぽつんとひとり。供されるフレンチの皿を、今か今かと待ちわびる。

間を埋めるべく、視線を落としたスマートフォンも、すでに見るべきものがない。
アラカルトの店ならまだしも立派なフルコース。しかも前菜2皿目、先はまだ長い……。

まるでサラウンドスピーカーのように、臨場感たっぷりの会話が続く中、
「なんであの人ひとりなんだろう?」などと聞こえてきそうで、頭がしゃわしゃわしてきた。

美味しいに違いない料理も、もはや何を食べているのかわからない始末…。



おひとり様フレンチ。例えひとりでも、どうしてもあの店へ!という人はもとより、単独の旅や出張先で、一緒に行くはずだった人が突然キャンセルなど、不意にひとりで行かなければならなくなる人も案外多いかもしれない。理由はいろいろだ。

しかし、どんな事情であれ、等しく訪れるのがテーブル席でのおひとりタイム。

もちろん、ひとりをこよなく愛し、それが一番と思う人もいるだろうが、一般的にあの状況、余程鉄のハートがない限りはしんどいはず。

そこでなんとか、ひとりでも堪能できるフルコースのレストランはないか探してみた。

おひとり様フレンチの理想系

結論から言うと、おひとり様のしんどさの大半はカウンター席が解消する。

カウンター席ならば、見ず知らずのひとり同士が通されることがほとんどで、テーブル席からみてもひとりが自然に映る。しかも店の間取りは大概、カウンター席の後ろ側がテーブル席。カウンターからテーブル席の様子は振り向かない限り視界に入らない。

心理的疎外感や圧迫感がなければ、料理に集中できる。聞きたいことなどは目の前のシェフと話せばいいのだからなおいい。

ただ、カウンターさえあればよいかといえば、そうでもない。
シェフの個性や料理、設えなど、居心地に関わるポイントは多々ある。
諸々リサーチの末、到達した理想形こそ大阪・堂島の『ル・プログレ』だ。

テーブル12席、カウンター4席のコンパクトさながら、ラグジュアリーな設え。
さらにシェフは、大阪・中之島の名グランメゾン『レストラン ヴァリエ』出身。

先鋭的かつ、古典的フレンチを折衷させたようなスタイルで、昼コース(全6品)6000円と、昼から本格フレンチコースが楽しめる。
ちなみにシェフ自身デザート好きゆえ、最後の最後までその手は緩まない。

しかも気さくで話好き。
ある意味、ひとりカウンターこそこの店の特等席といえる。

おひとり様フレンチ、ここなら恐れるに足りず。
試したくなったらぜひ!
 
『ル・プログレ』昼コースのメイン。
この日は鹿児島・ゆすのきポークのロースト、マスタードソース。

『ル・プログレ』
住所/大阪府大阪市北区堂島浜2-11-13 日宝堂島浜ビル1階


※こちらの記事は、関西の食のwebマガジン「あまから手帖Online」がお届けしています。
https://www.amakaratecho.jp/