神戸・三宮の東門街にある『いたぎ家』は、二人の兄弟が営む野菜居酒屋だ。週の前半は実家である和歌山県の龍神村で野菜を育て、後半の営業日には、その収穫したての野菜を居酒屋メニューとして提供している。

いたぎ家ならではの野菜メニュー

いたぎ家では、野菜の成長にあわせてメニューが変化していく。時季によって味わいが異なるため、塩茹でして皮ごと食べられた空豆が、一ヵ月後には煮物になって登場するなど、訪れるたびに「野菜ってこんなに多様なのか」と驚かされる。料理がしっかり目の味付けなのも、酒飲みには嬉しいポイントだ。

ウォッカ漬けにした生姜のハイボールや、完熟青梅サワー、ミントの栄養たっぷりなモヒートなどは、畑で育ったものを使うこの店ならではのお酒だ。日本酒は滋賀県の酒蔵のものをラインナップ。お兄さんに尋ねれば、料理に合わせたものを選んでくれる。

明るい兄弟がつくりだすアットホームな雰囲気と、箸の止まらない野菜料理。心地よく酔っていると、お店を出るころにはすっかりお腹いっぱいになっているはずだ。
 
『野菜居酒屋 いたぎ家』
住所／兵庫県神戸市中央区中山手通1 -14-7 中山手鈴木ビル北館1階

※こちらの記事は、関西の食のwebマガジン「あまから手帖Online」がお届けしています。