西日本旅客鉄道（JR西日本）は6月27日から、Apple PayのICOCAのサービスを開始した。iPhoneやApple Watchのウォレットアプリで新規発行、または利用中のICOCAカードを追加（移行）するだけで電車やバスでの利用、チャージや定期券の購入、買い物の支払いなどができるようになる。

iPhoneやApple Watchをかざすだけで自動改札を通れる

　対応するiPhoneは、iOS 16.0以降がインストールされたiPhone 8以降のもの。Apple Watchは、watch OS 8.7.1以降がインストールされたApple Watch Series3以降となる。

　ウォレットアプリにICOCAカードを追加するには、iPhoneのウォレットアプリで「追加ボタン（＋）」をタップし、「交通系ICカード」をタップして「ICOCA」を選択。あとは画面の案内に従って操作しよう。

　JR西日本では、Apple PayのICOCAを使うメリットをいくつか挙げている。

　（1）残高や定期券などICOCAがそのままiPhoneの中に入る。タッチするだけで自動改札を通れるようになり、バスでもICOCAが利用できる。ICOCA電子マネーで買い物ができ、ポイントも貯まる。
 
　（2）アプリやウォレット、現金でチャージができる。チャージ上限額はチャージ残高をあわせて2万円までとなる。また、2～4時の間はチャージできないので深夜のチャージは気を付けよう。チャージした料金の払い戻しもできる。

　（3）定期券の購入はどこでもiPhoneでできる。JR西日本のICOCAエリアで完結する区間の定期券や、ICOCAエリアを出発駅とする他社連絡定期券、ICOCAエリアとTOICA、SUGOCAの各エリアをまたがる区間の定期券などが購入できる。ただし、ICOCAエリアとバスの定期券など購入できなケースもあるのでホームページで確認しよう。
   
　（4）ICOCAアプリやApple Payに、J-WESTカードを設定して定期券購入やチャージをすると、WESTERポイントが3倍貯まるというメリットもある。

　（5）ICOCAはApple Watchでも使える。Apple Watchに設定済みのICOCAをiPhoneに移しても利用できる。Apple Watchでのチャージ金額は、新規発行時は下限金額1000円だが、それ以降は下限金額100円として、100円単位でこまめにチャージすることが可能だ。

　各サービスの設定方法は、ホームページ「JRおでかけネット」の「Apple PayのICOCAサポートサイト」のページで詳細に紹介されているので参考にしてほしい。

　JR西日本では既に3月22日に、Androidスマートフォン向けに「モバイルICOCA」を開始しており、iPhoneやApple Watchへの対応が待たれていた。