首相官邸は6月21日、マイナンバーカードに別人の決済サービスが紐づけられるなど、さまざまな誤りが発生している事案を受けて「マイナンバー情報総点検本部」を設置し、第1回会議を首相官邸で行ったと発表した。
その上で、デジタル庁の河野太郎大臣に対し、マイナンバーカードに関する手続きの総点検と、マイナポータルで閲覧可能なすべてのデータについて、2023年秋までに総点検を行うように指示。また、再発防止のために、マイナンバーを確認する氏名、住所、性別、生年月日の四つの情報を全て照合し、マイナンバー登録に係る政省令の見直しを、秋をめどに行うように伝えた。
さらに、24年秋の健康保険証廃止と、その後、最大1年間の合計2年半の猶予期間を活用して、保険証とマイナンバーカードの一体化に対する国民の不安を払拭するように要請した。
総務省の松本剛明大臣には、総点検作業を実施する地方自治体との円滑な連絡調整や、高齢者や障害者などのカードの取得環境を整備することを要請した。
さらに、各省庁に対しても、デジタル庁と連携しながら23年秋までに所管分野の総点検を完了するようにと伝えた。
岸田首相は「政府を挙げてコロナ対応並みの臨戦態勢で、国民のマイナンバー制度に対する信頼を一日も早く回復すべく、政府、地方自治体、関係機関一丸となって全力を尽くしてほしい」と語り、関係者の気持ちを引き締めた。
デジタル庁、厚労省、総務省の大臣に「総点検を」
会議で岸田文雄首相は「全ての事案を重く受け止め、先週示した(1)関連するデータやシステムの総点検、(2)今後、新たな誤りが生じないようにするための仕組みづくり、(3)国民の不安払拭のための丁寧な対応。この三つの基本方針に基づき、さらに対策を強化してほしい」と語った。その上で、デジタル庁の河野太郎大臣に対し、マイナンバーカードに関する手続きの総点検と、マイナポータルで閲覧可能なすべてのデータについて、2023年秋までに総点検を行うように指示。また、再発防止のために、マイナンバーを確認する氏名、住所、性別、生年月日の四つの情報を全て照合し、マイナンバー登録に係る政省令の見直しを、秋をめどに行うように伝えた。
さらに、24年秋の健康保険証廃止と、その後、最大1年間の合計2年半の猶予期間を活用して、保険証とマイナンバーカードの一体化に対する国民の不安を払拭するように要請した。
「コロナ対応並みの臨戦態勢で全力を尽くす」
厚生労働省の加藤勝信大臣には、23年秋までに所管分野の総点検を完了するとともに、医療介護関係者らと調整し、保険証の廃止をめぐる不安に丁寧に対応するように要請。また、現行の保険証の廃止は、デジタル社会における質の高い持続可能な医療の実現に必要であることを丁寧に説明するように指示した。総務省の松本剛明大臣には、総点検作業を実施する地方自治体との円滑な連絡調整や、高齢者や障害者などのカードの取得環境を整備することを要請した。
さらに、各省庁に対しても、デジタル庁と連携しながら23年秋までに所管分野の総点検を完了するようにと伝えた。
岸田首相は「政府を挙げてコロナ対応並みの臨戦態勢で、国民のマイナンバー制度に対する信頼を一日も早く回復すべく、政府、地方自治体、関係機関一丸となって全力を尽くしてほしい」と語り、関係者の気持ちを引き締めた。