• ホーム
  • トレンド
  • 無記名Suica・PASMOカード発売を一時中止、記名式カードは継続

無記名Suica・PASMOカード発売を一時中止、記名式カードは継続

金融

2023/06/02 17:30

 東日本旅客鉄道(JR東日本)、PASMO協議会、東京モノレール、東京臨海高速鉄道は、世界的な半導体不足の影響により、交通系ICカードの製造メーカーにおいて必要なICチップの入手が困難となっている状況を受け、無記名のSuica・PASMOカードの発売を6月8日から一時中止する。

発売を一時中止する無記名のSuica・PASMOカード

「モバイルSuica」や「モバイルPASMO」は変更なし

 今回の措置は無記名の「カード」に限ったもので、スマートフォン向け「モバイルSuica」や「モバイルPASMO」のサービス内容に変更はない。記名式カード、定期乗車券の新規発売、カード障害や紛失時の再発行サービスは継続する。また、すでに利用している無記名のSuica・PASMOカードは継続して利用できるため、安易に払い戻しはせず、残高がなくなったら券売機などでチャージして引き続き利用して欲しいと呼びかけている。

 ただし、JR東日本の青森・盛岡・秋田エリアは、5月27日にサービス開始して間もないため、発売一時中止の対象外とする。また、短期間の訪日外国人旅行者向けICカード乗車券「Welcome Suica」「PASMO PASSPORT」については発売を継続する。ほかにも、「PASMO企画乗車券」「バスの持参人式PASMO定期券」など一部の無記名のPASMOカードは引き続き購入できる。

 PASMO協議会は、2022年4月からPASMOカードの払い戻しを有料化しており、その理由として、PASMOカードは券売機・専用チャージ機でチャージすることで繰り返し使用できる、環境に配慮したICカードであるにもかかわらず、購入後ごく短期間で払いもどされ、多くのカードが廃棄されていることを挙げた。「何回も使える」メリットの周知が課題となっており、無記名PASMOカードの一時発売中止を機に、改めてチャージすることで繰り返し使用できる仕組みを周知していく。
ギャラリーページ