京急、2023年10月1日から小児IC運賃を全区間75円均一に

販売戦略

2023/06/01 17:30

 京浜急行電鉄は、5月10日付で今年10月1日から実施する運賃と割引制度の変更の届出を行った。この運賃改定により小児IC均一運賃を導入し、小学生の子どものいる家族のおでかけを応援する。

ICカードを利用した乗車のみ全区間均一で鉄道75円・バス100円に
(バスは9月1日からの予定、鉄道は10月1日から)

関東エリアでは小田急電鉄、神奈中バスに続く小児IC運賃低廉化

 同社では、長期ビジョンに掲げる「持続的に発展する豊かな沿線」の実現に向けて、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みを推進している。

 運賃改定にともなう子育て世代の家計負担を軽減するべく、今回、小児用PASMOや子ども用SuicaなどICカード乗車券利用時の小児普通旅客運賃を全区間均一で75円(大人初乗り運賃の半額、空港線加算運賃25円は別途加算)とする。また、障害のある人の公共交通利用円滑化の一助として「精神障害者保健福祉手帳(1級)」を持つ人が介護者と一緒に普通乗車券(きっぷ)で同社線を利用する場合の割引制度を新たに導入する。

 さらに運賃改定を踏まえた乗客の負担に配慮し、現在品川~横浜駅間の一部区間に設定している特定運賃(普通旅客運賃)の割引額を拡大する。改定後の主な特定運賃区間と割引額は、品川~横浜が313円(割引額34円)、品川~京急川崎が240円(割引額37円)、京急川崎~横浜が240円(割引額37円)など。

 一方、羽田空港第1・第2ターミナル駅または羽田空港第3ターミナル駅から都営地下鉄線・京成線各駅相互間を利用する人に適用している「空港連絡特殊割引」(普通旅客運賃)を廃止する。

 2023年1月13日に同社が変更認可申請を行い、4月21日に国土交通大臣より認可を受けた鉄道旅客運賃改定では、初乗り運賃は140円(1円単位では136円)から150円に値上げ、平均改定率(値上げ幅)は10.7%となるが、営業キロ41km以上は値下げし、都内から横須賀・三浦方面へのお出かけは現行よりお得になる。
 
家族4人(小学生2人・中学生以上2人)の交通費の試算例

 なお、鉄道に先立ち、9月1日から京急グループの京急電鉄バス(京急バス)も小児IC均一運賃(全区間均一100円)を導入し、子育て世代の家計負担軽減を促進する。京急バスでは、あわせて「金額式IC定期券」の購入金額内乗り降り自由エリアを拡大も行い、生活圏ではないエリアへの外出を応援する。
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