ケーズホールディングス(ケーズHD)は5月10日、2023年3月期通期の連結決算を発表した。売上高は7373億円(前期比1.3%減)、営業利益は301億円(同27.8%減)、経常利益は352億円(同24.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は211億円(同26.0%減)の減収減益だった。
通期の商品別販売実績の内訳をみると、PC・情報機器や携帯電話など「情報機器」は同0.1%増、冷蔵庫や洗濯機など「家庭電化商品」は同0.2%増、エアコンなど「季節商品」は同1.9%増と前年を上回ったものの、テレビやBDなど「映像商品」が同11.7%減と大きく下回った。
利益面では、新型コロナ期間中に自粛していたチラシの折り込みや店舗改装などを再開したことで広告宣伝費は通期で112億円(同7.8%増)と増えた。また、電気代の単価上昇により水道光熱費が82億円(35.4%増)なり、販売管理費を大幅に押し上げた。これらから営業利益、経常利益ともに前期を大きく下回る結果となった。
当期純利益では、店舗の固定資産の一部で会計基準に基づき減損処理を行い減損損失41億1300万円を計上。前期を大きく下回った。
なお、ケーズHDは今回の決算発表と同時に、最終年度に掲げた目標数値の達成が困難と判断し、中期経営計画(22年3月期~24年3月期)の取り下げを発表した。詳細は下記の記事を参照してほしい。
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ケーズHD、「中期経営計画」を取り下げ 「コロナ特需」の反動減で計画を練り直し
https://www.bcnretail.com/market/detail/20230511_328431.html
24年3月期の業績予想は、売上高7660億円(同3.9%増)、営業利益305億円(同1.2%増)、経常利益355億円(同0.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益215億円(同1.8%増)を見込む。(BCN・細田 立圭志)
テレビやBDなど「映像商品」が前期比11.7%減の落ち込み
売上高では、冷蔵庫と洗濯機は堅調に推移したものの、テレビは前年の東京五輪に向けた買い替え需要の反動があったことから低調に推移した。また、エアコンなど季節商品は7、8月に猛暑日が続かなかったことに加え、11月以降も気温が下がらず計画を下回った。さらに第4四半期は、電気代・物価上昇による生活防衛意識の高まりから、消費マインドの低下や買い替えサイクルの長期化が顕著化したこともあり、前期を下回る結果となった。通期の商品別販売実績の内訳をみると、PC・情報機器や携帯電話など「情報機器」は同0.1%増、冷蔵庫や洗濯機など「家庭電化商品」は同0.2%増、エアコンなど「季節商品」は同1.9%増と前年を上回ったものの、テレビやBDなど「映像商品」が同11.7%減と大きく下回った。
利益面では、新型コロナ期間中に自粛していたチラシの折り込みや店舗改装などを再開したことで広告宣伝費は通期で112億円(同7.8%増)と増えた。また、電気代の単価上昇により水道光熱費が82億円(35.4%増)なり、販売管理費を大幅に押し上げた。これらから営業利益、経常利益ともに前期を大きく下回る結果となった。
当期純利益では、店舗の固定資産の一部で会計基準に基づき減損処理を行い減損損失41億1300万円を計上。前期を大きく下回った。
なお、ケーズHDは今回の決算発表と同時に、最終年度に掲げた目標数値の達成が困難と判断し、中期経営計画(22年3月期~24年3月期)の取り下げを発表した。詳細は下記の記事を参照してほしい。
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24年3月期の業績予想は、売上高7660億円(同3.9%増)、営業利益305億円(同1.2%増)、経常利益355億円(同0.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益215億円(同1.8%増)を見込む。(BCN・細田 立圭志)