東日本旅客鉄道(JR東日本)は4月27日に、変革のスピードアップを目的とした、2023年度連結設備投資計画を発表した。
2023年度は「モードチェンジの年」と位置づけ、投資の選択と集中を徹底することで安全・安定輸送のレベルアップに資する投資を引き続き着実に進めるとともに、鉄道と融合したまちづくりなど収益力向上に資する投資を積極的に実施するほか、脱炭素社会の実現など社会課題の解決や、業務変革に資する投資を厳選して実施することによって事業構造改革を進めていく。
おもな設備投資の内容としては、「鉄道ネットワークの進化」「駅を中心としたまちづくり」「Suicaの共通基盤化とICTを活用した新たなサービス提供」「社会的課題の解決、業務変革のスピードアップ」の四つ。一部はすでに開始済みで、「駅を中心としたまちづくり」に関連して、新会社「JR東日本スマートロジスティクス」を7月に設立し、事業を再編。「Beyond Stations構想」に基づき、駅を物流の拠点にする取り組みを開始する。
「鉄道ネットワークの進化」としては、大規模地震対策や新幹線降雨防災対策をはじめ、踏切事故対策や運転保安装置整備拡大といった安全対策を確実に進めるとともに、京浜東北線の大宮駅や中央総武緩行線の東中野駅、南部線の登戸駅、横浜線の八王子駅などへのホームドアの整備などを実施する予定。
さらに、在来線における輸送サービスの拡充として、中央快速線へのグリーン車の導入に向けた工事や車両の新造、東京駅や宇都宮線・高崎線・常磐線方面から羽田空港へのダイレクトアクセスを実現する、羽田空港アクセス線(仮称)の工事に着手し、休止貨物線など既存資産を有効活用した田町駅付近で上野東京ラインとの直通による、東京圏鉄道ネットワークのさらなる拡充を進める。
ほかにも、新幹線の福島駅において山形新幹線(上り)から東北新幹線(上り)に、立体交差で接続するアプローチ線の増設工事を進めるとともに、新型の山形新幹線E8系新幹線車両(2024年の春以降に順次営業開始予定)を導入する。
このほか「駅を中心としたまちづくり」としては、「Global Gateway」を開発コンセプトに掲げた高輪ゲートウェイシティ(仮称)のまちづくり推進や、大井町駅周辺広町地区開発(仮称)における大井町エリア全体の賑わいと回遊性の向上および災害に強く環境に配慮したまちづくり、幕張高砂駅前の賑わいの拠点作りや回遊性向上を目的とした幕張高砂駅前開発(仮称)、JR東日本グループ初の木造商業ビル「nonowa国立SOUTH(仮称)」の2024年春開業など、東京エリアでの複合型まちづくりによる都市機能強化を図る。
あわせて、仙台駅からの仙台駅北部高架下空間への連続性を確保することで、駅との回遊性向上および収益力向上を目指す仙台駅北部高架下開発や、新潟駅の高架化によって生み出された新潟駅の高架下空間における商業施設の開発、旧青森駅東口駅舎跡地を活用した駅ビルの開発といった地方中核都市と連携したまちづくりも行う。
「Suicaの共通基盤化とICTを活用した新たなサービス提供」としては、「センターサーバー方式」を採用した新しいSuica改札システムの導入や、秋田、青森、盛岡各エリアを対象にSuicaを利用可能な駅の拡大、気仙沼線・大船渡線BRT、芳賀・宇都宮LRTなどにおける地域連携ICカードの導入、地域や観光客が利用できるMaaSの利用エリア拡大、JR東日本アプリやRingo Passアプリの開発継続によるストレスフリーな移動の実現、JRE POINTのサービス拡充などを進める。
「社会的課題の解決、業務変革のスピードアップ」としては、環境優位性のさらなる向上とサステナブルな社会の実現に向けて、CO2排出量削減につながる設備投資を促進すべく、エコステ(省エネルギー、再生可能エネルギーといった、さまざまな環境保全技術を駅に導入する取り組み)の整備や照明設備のLED化など、脱炭素社会への貢献を行っていく。
2023年度設備投資額(連結)はモビリティ4580億円、生活ソリューション2780億円の合計7360億円。単体では、22年度実績4388億円のところ、23年度は6090億円の設備投資を計画する。
羽田空港アクセス線(仮称)の工事に着手
JR東日本グループは、モビリティ・生活ソリューションの各ビジネスにおける強みをさらに磨き上げ、サステナブルな事業運営と成長の加速によって、ポストコロナ社会における「変革のスピードアップ」に取り組んでいる。2023年度は「モードチェンジの年」と位置づけ、投資の選択と集中を徹底することで安全・安定輸送のレベルアップに資する投資を引き続き着実に進めるとともに、鉄道と融合したまちづくりなど収益力向上に資する投資を積極的に実施するほか、脱炭素社会の実現など社会課題の解決や、業務変革に資する投資を厳選して実施することによって事業構造改革を進めていく。
おもな設備投資の内容としては、「鉄道ネットワークの進化」「駅を中心としたまちづくり」「Suicaの共通基盤化とICTを活用した新たなサービス提供」「社会的課題の解決、業務変革のスピードアップ」の四つ。一部はすでに開始済みで、「駅を中心としたまちづくり」に関連して、新会社「JR東日本スマートロジスティクス」を7月に設立し、事業を再編。「Beyond Stations構想」に基づき、駅を物流の拠点にする取り組みを開始する。
「鉄道ネットワークの進化」としては、大規模地震対策や新幹線降雨防災対策をはじめ、踏切事故対策や運転保安装置整備拡大といった安全対策を確実に進めるとともに、京浜東北線の大宮駅や中央総武緩行線の東中野駅、南部線の登戸駅、横浜線の八王子駅などへのホームドアの整備などを実施する予定。
さらに、在来線における輸送サービスの拡充として、中央快速線へのグリーン車の導入に向けた工事や車両の新造、東京駅や宇都宮線・高崎線・常磐線方面から羽田空港へのダイレクトアクセスを実現する、羽田空港アクセス線(仮称)の工事に着手し、休止貨物線など既存資産を有効活用した田町駅付近で上野東京ラインとの直通による、東京圏鉄道ネットワークのさらなる拡充を進める。
ほかにも、新幹線の福島駅において山形新幹線(上り)から東北新幹線(上り)に、立体交差で接続するアプローチ線の増設工事を進めるとともに、新型の山形新幹線E8系新幹線車両(2024年の春以降に順次営業開始予定)を導入する。
このほか「駅を中心としたまちづくり」としては、「Global Gateway」を開発コンセプトに掲げた高輪ゲートウェイシティ(仮称)のまちづくり推進や、大井町駅周辺広町地区開発(仮称)における大井町エリア全体の賑わいと回遊性の向上および災害に強く環境に配慮したまちづくり、幕張高砂駅前の賑わいの拠点作りや回遊性向上を目的とした幕張高砂駅前開発(仮称)、JR東日本グループ初の木造商業ビル「nonowa国立SOUTH(仮称)」の2024年春開業など、東京エリアでの複合型まちづくりによる都市機能強化を図る。
あわせて、仙台駅からの仙台駅北部高架下空間への連続性を確保することで、駅との回遊性向上および収益力向上を目指す仙台駅北部高架下開発や、新潟駅の高架化によって生み出された新潟駅の高架下空間における商業施設の開発、旧青森駅東口駅舎跡地を活用した駅ビルの開発といった地方中核都市と連携したまちづくりも行う。
「Suicaの共通基盤化とICTを活用した新たなサービス提供」としては、「センターサーバー方式」を採用した新しいSuica改札システムの導入や、秋田、青森、盛岡各エリアを対象にSuicaを利用可能な駅の拡大、気仙沼線・大船渡線BRT、芳賀・宇都宮LRTなどにおける地域連携ICカードの導入、地域や観光客が利用できるMaaSの利用エリア拡大、JR東日本アプリやRingo Passアプリの開発継続によるストレスフリーな移動の実現、JRE POINTのサービス拡充などを進める。
「社会的課題の解決、業務変革のスピードアップ」としては、環境優位性のさらなる向上とサステナブルな社会の実現に向けて、CO2排出量削減につながる設備投資を促進すべく、エコステ(省エネルギー、再生可能エネルギーといった、さまざまな環境保全技術を駅に導入する取り組み)の整備や照明設備のLED化など、脱炭素社会への貢献を行っていく。
2023年度設備投資額(連結)はモビリティ4580億円、生活ソリューション2780億円の合計7360億円。単体では、22年度実績4388億円のところ、23年度は6090億円の設備投資を計画する。