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約6割の中小企業が「賃上げを実施予定」と前年増に、商工会議所が調査

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2023/03/29 10:45

 日本商工会議所と東京商工会議所は、「最低賃金および中小企業の賃金・雇用に関する調査」を実施し、その結果を取りまとめた。調査は、2月1~28日の期間、全国47都道府県各地の商工会議所職員が調査(訪問/メールなど)。6013社の中小企業を調査対象に、回答企業数が3308社(回答率は55.0%)、回収商工会議所数が404だった。調査によれば、2023年度の賃上げについて「賃上げを実施予定」と回答した企業は58.2%と6割近くとなり、前年度よりも12.4ポイント上回った。

2023年度の賃上げ
(出典:日本・東京商工会議所)

「防衛的な賃上げ」は6割強

 賃上げを実施している企業に「前向きな賃上げ(業績が好調・改善しているため賃上げを実施予定)」なのか、もしくは「防衛的な賃上げ(業績の改善がみられないが賃上げを実施予定)」なのかを聞いたところ、62.2%と6割強が「防衛的な賃上げ」だったという。人手不足の中、働く人にとって魅力ある企業・職場となるために実施・検討している取り組みとなる。なお、防衛的な賃上げと回答した企業の比率は前年度の69.4%よりも7.2ポイント下がった。

 賃上げ率については、最近の中小企業賃上げ率(2%弱)を上回る「2%以上」とする企業が58.6%、足下の消費者物価上昇率を概ねカバーする「4%以上」とする企業が18.7%だったとのことだ。