【家電コンサルのお得な話・119】 国内旅行代金の一部を補助する観光需要喚起策として2023年1月10日に再開した「全国旅行支援」。当初は3月31日までの予定だったが、観光庁の和田浩一長官は3月15日の記者会見で、4月以降も継続することを表明した。

GWの4月29日（土）～5月7日（日）は対象外

　全国旅行支援は政府からの財政支援を受け、都道府県が実施する事業である。今回延長になった理由として「今年度末（3月31日）までに執行できなかった財政支援関連予算の来年度繰り越し」を観光庁が決定したことが挙げられる。

　延長となった支援の終了時期は自治体により異なり、6月30日を期日にしているところが多いが、年度をまたいで繰り越された予算を使い切った自治体から終了となるようだ。既に予算を消化した自治体もあるため、各自治体のホームページで確認していただきたい。

　また、年末年始のときと同様に対象外となる期間がある。需要が集中するゴールデンウィークの4月29日（土）～5月7日（日）は対象外となる。広島県は「G7広島サミット」（5月19～21日開催）の関係で4月29日（土）～5月24日（水）が対象外になることが告知されている。

　今回の全国旅行支援は、2023年3月31日までの同支援の延長であることから、「補助額：1人1泊あたり最大7000円」「割引率：旅行代金の20％」など支援内容に変更はない（図参照）。自治体独自の支援を追加するかどうかは、各自治体の判断に委ねられているのも同様である。

　予約受付の開始日だが、こちらも自治体ごとに異なる。既に予約受付を開始している自治体もあり、3月20日の週にはほとんどの自治体で開始（一部自治体除く）するが、予約受付の開始以前に予約したものについては対象外となるため注意が必要である。

　今回は延長ということでメディアもあまり大きく取り上げていないため、延長したことを知らない方も多いと考えられる。予約受付の開始日をはじめ、終了日、対象外期間など、自治体ごとに詳細が異なることに加え、予算を消化すれば終了となるため早めに確認していただきたい。

　旅行に最適な季節であり、新型コロナウイルス感染症対策としてのマスク着用も任意となった。今までのような心理的負担もないため、思う存分、旅行を楽しんでいただければと思う。（堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希）


■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。