2023年2月に話題になったクレジット／プリペイドカード関連のトピックスを紹介する。一部、3月発表の話題も取り上げる。

au PAY カードやJ-WESTカードも「タッチ決済」搭載へ

　auフィナンシャルサービス、KDDI、沖縄セルラーは2月28日から、デザインをリニューアルした新しい「au PAY カード」の申し込みの受け付けを開始した。

　非接触決済（タッチ決済）を標準搭載し、カード番号などの情報を裏面に集約することでセキュリティを高めた。年会費1万1000円のゴールドカード「au PAY ゴールドカード」のカラーは、auじぶん銀行アプリの起動画面と同じトーン。au PAYブランドの金融サービスの一体感を意識した高級感あるデザインとなっている。
　JR西日本もまた、3月22日以降に発行する「J-WESTカード」を全面的にリニューアル。タッチ決済を搭載し、カード番号や氏名をカード裏面に集約した。リニューアル対象カードは、J-WESTカード/J-WESTゴールドカード/ビックカメラJ-WESTカード。このうち、家電量販店のビックカメラでよく購入する人には、カードの利用に応じ、ビックカメラのポイントもあわせてたまるビックカメラJ-WESTカードがおすすめだ。なお、「モバイルSuica」「モバイルPASMO」に続く、交通系ICのモバイルサービス「モバイルICOCA」はAndroidスマートフォン（スマホ）向けに3月22日に開始する。iPhoneでのサービス提供は未定。
　江ノ島電鉄をはじめとする6社は、江ノ島電鉄の全駅でタッチ決済対応カード（クレジット、デビット、プリペイド）やスマホなどによる鉄道乗車を、今春（4月以降）に首都圏ではじめて実施すると発表した。具体的な開始時期は改めて発表する予定。

　「江ノ電」の愛称で知られる江ノ島電鉄は、休日は観光路線、平日は通勤・通学路線だ。スマートフォンやクレジットカードなどによる「タッチ乗車」は主に観光客、特にインバウンド（訪日外国人旅行者）の利便性の向上を目指す取り組みとなる。
　三井住友ファイナンシャルグループ、三井住友銀行、三井住友カードは3月1日に、個人利用者向けの総合金融サービス「Olive（オリーブ）」の申し込みの受け付けを開始した。2月の発表時から話題持ちきりの新サービスだが、期間限定キャンペーンとして、すでに「三井住友カード ゴールド（NL）」または「三井住友カード プラチナプリファード」を利用している人を対象にした、「Olive フレキシブルペイ ゴールド」または「Olive フレキシブルペイ プラチナプリファード」申し込みキャンペーンも開催すると3月1日に発表し、注目を集めている。
　「三井住友カード ゴールド（NL）」を例にとると、年間100万円の利用を達成済みなら、3月1日～2024年2月29日の期間中に「Olive フレキシブルペイ 一般」よりトータルでお得な「Olive フレキシブルペイ ゴールド」に申し込み、審査の結果、クレジットモードが利用可能になった場合、通常年会費5500円の「Olive フレキシブルペイ ゴールド」の年会費が永年無料となる。この”神対応”にインターネット上では喜びの声が相次いだ。
　Oliveは、クレジットカードと三井住友銀行のデジタル口座との連携が強み。今後、同様に決済・ポイント・資産運用をセットにした個人向け金融サービスが増えていくと予想される。出そろうまで様子見でもいいが、他社との比較のためにも、ざっくりとしたサービス内容は把握しておこう。（BCN・嵯峨野 芙美）