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TCIの送迎バス置き去り防止装置、国交省のガイドライン適合製品として出荷

暮らし

2023/02/20 19:00

 TCIは、同社の「園バス置き去り防止車内確認ブザーシステム(SOS-0006)」が、国土交通省のガイドラインの安全基準に基づく安全装置として2月15日より出荷が可能になったと発表した。「SOS-0006」は、送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のリストに掲載され、補助金対象商品(認定番号:A-007)として導入できる。

国交省のガイドラインに準拠したバス置き去り防止装置が出荷可能に

 「SOS-0006」は、送迎用バスへの子どもの置き去り事故の防止に役立つ、降車時確認式の安全装置。車両のエンジン停止後、運転者などに車内の確認を促す車内向けの警報(音声アナウンス)を流し、車内確認後に運転者などが車両後部のボタンを押すことで警報(音声アナウンス)を止められる。エンジン停止後に確認ボタンが5分間押されなかった場合は、車外に向けて大音量のブザー(約110dB)で警報を発する。
エンジン停止から5分以内に確認ボタンが押されなかった場合の、車外への警報発出イメージ

 同製品の仕様改良は、2022年12月20日に国土交通省によって策定された「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン」に基づいて行われており、同ガイドラインに基づいて、エンジン停止から5分以内に「下車確認ボタン」が押されなかった場合に、車外へ警報を発する仕組みが設計・追加されている。
「下車確認ボタン」は子どもの手が届かない位置に設置される

 「下車確認ボタン」は、国土交通省のガイドラインの規定に準拠し、子どもなどがいたずらで押してしまわないよう、車内後方の比較的高い位置に設置される。

 ほかにも国土交通省のガイドラインにおける規定に準じて、夏季・冬季の車内温度変化に備えて、耐久温度をマイナス30度~85度に設定するとともに、車外警報用スピーカーはIP54準拠の防じん防水性能、その他の車内に設置するボタンなどの部品はIP40準拠の防じん防水性能を備えている。また、エンジン始動後に音声ガイダンスが流れて、装置が正常に作動しているかを確認可能となっており、配線の断線や制御プログラムの異常などの自己診断機能も搭載する。

 さらに、乗員が車内に閉じ込められた場合に備えて、強制的に大音量ブザーを作動させる「非常用ボタン」も搭載しており、万が一幼い子どもが取り残されてしまった場合に、子どもの手が届く位置に設置され、子どもの力でも簡単に押せるよう設計されている。また、12V車と24V車ともDC-DCコンバーターなしで対応しているので、ハイエースなどの普通車~中型車、福祉車両、マイクロバス、大型観光バスなど、さまざまな送迎車両で使用できる。

 なお、4月から子どもの置き去りを防止する安全装置の設置が義務化されることを受けて、政府はバス1台あたり17万5000円の定額補助を行うことを決定している。