新連載「デジタル家電の用語解説」第1回として、今回は「スマートテレビ」について徹底解説します。最新のスマートテレビの売れ筋もあわせて紹介。スマートテレビと、最近話題の「チューナーレステレビ」の違いも説明します!
現状、スマートテレビの大半はAndroid TVで、Android TVの一部はチューナーレステレビです。
スマートテレビ登場の背景
スマートテレビは、スマートフォン向けモバイルOSを開発するGoogle、Appleのテレビ分野への進出と、各動画配信サービスのマルチデバイス(スマートフォン・タブレット端末・テレビ・PC)対応をきっかけに登場しました。要するに、これまでスマートフォンで視聴していたYouTube、Amazonプライム・ビデオ(プライムビデオ)などを大画面テレビで視聴したいというニーズに応えたわけです。テレビを買い替えたら動画配信サービスのアプリが最初から入っていて、スマートテレビの存在を特に意識せずにスマートテレビユーザーとなった人も多いでしょう。
スマートテレビのメリット
最もメジャーなAndroid TV搭載スマートテレビのメリットを挙げます。なお、OSが変わるとメリットは若干変わります。
・人気の動画配信サービスを大画面で視聴できる
・Androidアプリを大画面で利用できる
・いつものID・パスワードでOS・サービス(アプリ)にログインして、動画配信の視聴履歴などを異なる端末間で共有できる
・常に最新バージョンのOSにアップデートされる
スマートテレビのデメリット
同じくAndroid TV搭載スマートテレビに限定したデメリットを挙げます。やはりOSが変わるとデメリットは若干変わりますので、OSの種類には注意してください。
・ソフトウェアアップデート・OSバージョンアップに伴い、UIが頻繁に変わりやすい
・ソフトウェアアップデート・OSバージョンアップによってシステムが不安定になる可能性がある
・テレビのリモコンでID・パスワードが入力しづらい
スマートテレビは何を基準に選べばいいのか?
スマートテレビの条件「インターネット動画配信を視聴できる」機能に加え、下記に気を付ける必要があります。高画質・高音質のハイエンドモデルのほうがインターネット動画も高画質で再生できるので、予算を上げたほうが満足度がアップできるでしょう。画面サイズは大画面のほうが迫力がありますが、設置場所によっては置けないため、ぴったりなサイズを選ぶ必要があります。
リビングに設置するテレビのおすすめサイズは40型以上。有機ELと液晶を比較すると、くっきりとした黒を表現できる有機ELのほうが映画・ドラマ、ドキュメント、スポーツ番組などの鑑賞に適しています。
・OSの種類
・テレビのサイズ(画面サイズ)
・タイプ(液晶/有機EL)・画質(4K/非4K)
・インターネット動画配信時の画質(SD画質向上機能の有無)
・音響
・見たい動画配信サービスの対応可否
・リモコンの操作性
・価格
人気のスマートテレビ
家電量販店・オンラインショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」から、2022年12月のデータをもとにタイプ・画面サイズごとのスマートテレビ(インターネット対応機種)の売れ筋ランキングを紹介します。
【液晶テレビ・40型以上】
1位 TVS REGZA 43型 43C350X 2020/11発売
2位 TVS REGZA 43型 40V34 2020/09発売
3位 シャープ 42型 4T-C42DJ1 2021/06発売
4位 TVS REGZA 50型 50C350X 2020/11発売
5位 シャープ 50型 4T-C50EN2 2022/07発売
【液晶テレビ・40型未満】
1位 TVS REGZA 32型 32V34 2020/09発売
2位 TVS REGZA 24型 24V34 2020/09発売
3位 TCL Corporation 32型 32S5200A 2021/04発売
【有機ELテレビ】
1位 ソニー 55型 XRJ-55A80J 2021/06発売
2位 ソニー 55型 XRJ-55A80K 2022/08発売
2位 シャープ 48型 4T-C48CQ1 2020/11発売
メーカーとしてはTVS REGZAとシャープが人気です。また、モデルチェンジなどで価格が手頃になった、発売日から1~2年程度経過した機種が売れています。
・海外メーカー
同じくBCNランキングをもとに、スマートテレビ(インターネット対応機種)を手掛けている海外メーカーを紹介します。
TCL Corporation
Hisense
LGエレクトロニクス・ジャパン
など
・国内メーカー
BCNランキングをもとに、スマートテレビ(インターネット配信対応機種)を手掛けている国内メーカー(ブランド)を紹介します。自社オンラインショップ限定販売、ニトリやノジマなど小売店のプライベートブランド(PB)商品も増えています。
TVS REGZA
シャープ
ソニー
パナソニック
オリオン
アイリスオーヤマ
FUNAI
など
スマートテレビでなくても配信動画を見る方法
実はスマートテレビに買い替えなくても、「HDMIステック」「ストリーミングデバイス」などと呼ばれる製品を手持ちのテレビに後付けすると、同じように大画面のテレビで動画配信サービスが楽します。「Apple TV 4K」もおおよその機能としてはHDMIステックと同じです。Android OS搭載スマートテレビであっても、これらのストリーミングデバイスの後付けが可能なので覚えておきましょう。
・Amazonデバイス(Amazon Fire TV/Fire TV Cube/Fire TV Stick 4Kなど)
Amazonデバイスは種類が豊富。各製品の細かい違いはAmazon内のページが一番わかりやすいです。
・Amazon以外のメーカー製Android TV搭載デバイス
全般的にAmazonデバイスより安いです。使い勝手は製品によって異なります。
・Google Chromecast
Fire TV Stickに相当するGoogle製のメディアストリーミングデバイスです。最新モデルは、最大 1080p HDRでのストリーミングに対応する「Chromecast with Google TV(HD)」で価格は4980円。より高画質な4Kモデル「Chromecast with Google TV(4K)」も7600円とリーズナブルです。
・Google以外のGoogle TV搭載デバイス
・Apple TV 4K
今後、テレビで地上波やBS放送を一切視聴する気がない人や、地上波やBS放送はすでにある1台目のテレビで視聴・録画する人は、最近増えている「チューナーレステレビ」でもいいでしょう。例えば、ニトリPBの43型「4KチューナーレススマートTV」は公式オンラインショップ価格3万4900円と、かなり手頃。Amazon.co.jpでは、RCAの43型チューナーレス4K液晶テレビ「RCA-43N1」が3万9800円、ASTEXの50型4Kチューナーレス スマートテレビ「B0BF3K1T5F」が4万7800円で販売中です(2023年1月26日時点)。どうせ動画配信しか見ないなら、テレビ受信機能(チューナー)は不要ですからね。ぜひ視聴スタイルに合ったテレビを見つけてください。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
スマートテレビとは?
スマートテレビとは、テレビ単体でYouTubeをはじめとするインターネット動画配信サービスを視聴できるテレビのこと。そのうち、OSにAndroidを採用する製品は「Android TV」、Google TV搭載製品は「Google TV」、TVチューナー非搭載の製品は「チューナーレステレビ」とも呼ばれています。現状、スマートテレビの大半はAndroid TVで、Android TVの一部はチューナーレステレビです。
スマートテレビ登場の背景
スマートテレビは、スマートフォン向けモバイルOSを開発するGoogle、Appleのテレビ分野への進出と、各動画配信サービスのマルチデバイス(スマートフォン・タブレット端末・テレビ・PC)対応をきっかけに登場しました。要するに、これまでスマートフォンで視聴していたYouTube、Amazonプライム・ビデオ(プライムビデオ)などを大画面テレビで視聴したいというニーズに応えたわけです。テレビを買い替えたら動画配信サービスのアプリが最初から入っていて、スマートテレビの存在を特に意識せずにスマートテレビユーザーとなった人も多いでしょう。
スマートテレビのメリット
最もメジャーなAndroid TV搭載スマートテレビのメリットを挙げます。なお、OSが変わるとメリットは若干変わります。
・人気の動画配信サービスを大画面で視聴できる
・Androidアプリを大画面で利用できる
・いつものID・パスワードでOS・サービス(アプリ)にログインして、動画配信の視聴履歴などを異なる端末間で共有できる
・常に最新バージョンのOSにアップデートされる
スマートテレビのデメリット
同じくAndroid TV搭載スマートテレビに限定したデメリットを挙げます。やはりOSが変わるとデメリットは若干変わりますので、OSの種類には注意してください。
・ソフトウェアアップデート・OSバージョンアップに伴い、UIが頻繁に変わりやすい
・ソフトウェアアップデート・OSバージョンアップによってシステムが不安定になる可能性がある
・テレビのリモコンでID・パスワードが入力しづらい
スマートテレビは何を基準に選べばいいのか?
スマートテレビの条件「インターネット動画配信を視聴できる」機能に加え、下記に気を付ける必要があります。高画質・高音質のハイエンドモデルのほうがインターネット動画も高画質で再生できるので、予算を上げたほうが満足度がアップできるでしょう。画面サイズは大画面のほうが迫力がありますが、設置場所によっては置けないため、ぴったりなサイズを選ぶ必要があります。
リビングに設置するテレビのおすすめサイズは40型以上。有機ELと液晶を比較すると、くっきりとした黒を表現できる有機ELのほうが映画・ドラマ、ドキュメント、スポーツ番組などの鑑賞に適しています。
・OSの種類
・テレビのサイズ(画面サイズ)
・タイプ(液晶/有機EL)・画質(4K/非4K)
・インターネット動画配信時の画質(SD画質向上機能の有無)
・音響
・見たい動画配信サービスの対応可否
・リモコンの操作性
・価格
人気のスマートテレビ
家電量販店・オンラインショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」から、2022年12月のデータをもとにタイプ・画面サイズごとのスマートテレビ(インターネット対応機種)の売れ筋ランキングを紹介します。
【液晶テレビ・40型以上】
1位 TVS REGZA 43型 43C350X 2020/11発売
2位 TVS REGZA 43型 40V34 2020/09発売
3位 シャープ 42型 4T-C42DJ1 2021/06発売
4位 TVS REGZA 50型 50C350X 2020/11発売
5位 シャープ 50型 4T-C50EN2 2022/07発売
【液晶テレビ・40型未満】
1位 TVS REGZA 32型 32V34 2020/09発売
2位 TVS REGZA 24型 24V34 2020/09発売
3位 TCL Corporation 32型 32S5200A 2021/04発売
【有機ELテレビ】
1位 ソニー 55型 XRJ-55A80J 2021/06発売
2位 ソニー 55型 XRJ-55A80K 2022/08発売
2位 シャープ 48型 4T-C48CQ1 2020/11発売
メーカーとしてはTVS REGZAとシャープが人気です。また、モデルチェンジなどで価格が手頃になった、発売日から1~2年程度経過した機種が売れています。
・海外メーカー
同じくBCNランキングをもとに、スマートテレビ(インターネット対応機種)を手掛けている海外メーカーを紹介します。
TCL Corporation
Hisense
LGエレクトロニクス・ジャパン
など
・国内メーカー
BCNランキングをもとに、スマートテレビ(インターネット配信対応機種)を手掛けている国内メーカー(ブランド)を紹介します。自社オンラインショップ限定販売、ニトリやノジマなど小売店のプライベートブランド(PB)商品も増えています。
TVS REGZA
シャープ
ソニー
パナソニック
オリオン
アイリスオーヤマ
FUNAI
など
スマートテレビでなくても配信動画を見る方法
実はスマートテレビに買い替えなくても、「HDMIステック」「ストリーミングデバイス」などと呼ばれる製品を手持ちのテレビに後付けすると、同じように大画面のテレビで動画配信サービスが楽します。「Apple TV 4K」もおおよその機能としてはHDMIステックと同じです。Android OS搭載スマートテレビであっても、これらのストリーミングデバイスの後付けが可能なので覚えておきましょう。
・Amazonデバイス(Amazon Fire TV/Fire TV Cube/Fire TV Stick 4Kなど)
Amazonデバイスは種類が豊富。各製品の細かい違いはAmazon内のページが一番わかりやすいです。
・Amazon以外のメーカー製Android TV搭載デバイス
全般的にAmazonデバイスより安いです。使い勝手は製品によって異なります。
・Google Chromecast
Fire TV Stickに相当するGoogle製のメディアストリーミングデバイスです。最新モデルは、最大 1080p HDRでのストリーミングに対応する「Chromecast with Google TV(HD)」で価格は4980円。より高画質な4Kモデル「Chromecast with Google TV(4K)」も7600円とリーズナブルです。
・Google以外のGoogle TV搭載デバイス
・Apple TV 4K
まとめ
手持ちのテレビを買い替えるならスマートテレビ、しばらく買い替えるつもりがないならAmazon Fire TV/Fire TV Stick 4KやChromecast with Google TV(4K)を導入してはいかがでしょうか?今後、テレビで地上波やBS放送を一切視聴する気がない人や、地上波やBS放送はすでにある1台目のテレビで視聴・録画する人は、最近増えている「チューナーレステレビ」でもいいでしょう。例えば、ニトリPBの43型「4KチューナーレススマートTV」は公式オンラインショップ価格3万4900円と、かなり手頃。Amazon.co.jpでは、RCAの43型チューナーレス4K液晶テレビ「RCA-43N1」が3万9800円、ASTEXの50型4Kチューナーレス スマートテレビ「B0BF3K1T5F」が4万7800円で販売中です(2023年1月26日時点)。どうせ動画配信しか見ないなら、テレビ受信機能(チューナー)は不要ですからね。ぜひ視聴スタイルに合ったテレビを見つけてください。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。