2022年振り返り&2023年注目キーワード10選

 年々、スマートフォンが普及し、SNS発のトレンドが目立つようになってきた。2022年の簡単な振り返りとともに、23年の注目キーワードを挙げてみたい。

今年のトピックスはこれ!

SNSで広がるファンの声 イベントも大盛り上がり!

 今年の個人的No.1ヒット作品はNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』だ。コメディ(喜劇)と悲劇が切れ目なく続き、ラストシーンはまるで映画や舞台のようなワンシーンだった。Twitterでは、毎週日曜日の夜になると、作品名の入ったハッシュタグが常にトレンド1位に入り、登場人物が退場するたびに「〇〇ロス」の嘆きのコメントが殺到した。
 
2022NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』

■参考記事
・毎週日曜夜にTwitter上で話題騒然! 「#鎌倉殿の13人」
https://www.bcnretail.com/market/detail/20220831_293759.html
・トレンド入りした“善児Tシャツ”ってなに?
https://www.bcnretail.com/market/detail/20220908_295793.html

 映画『シン・ウルトラマン』も上映直後、Twitterで大いに話題になった。一時は誰もが「メフィラス構文(〇〇〇、私の好きな言葉です)」をツイートしていたような記憶がある。また、22年8月に公開された、原作者の尾田栄一郎が総合プロデューサーして制作に参加したアニメ映画『ONE PIECE FILM RED』(谷口悟朗監督)は興行収入ランキングにおいて空前の大ヒットを記録し、歌姫「ウタ」としてAdoが歌う主題歌「新時代」と劇中歌は、配信ヒットチャートを賑わした。
 
音楽と映像のコラボでまさに新時代を切り開いた
『ONE PIECE FILM RED』

■参考記事
・Ado「新時代」が世界1位に! 映画『ONE PIECE FILM RED』主題歌
https://www.bcnretail.com/market/detail/20220815_292134.html
・映画『ONE PIECE FILM RED』 興行収入100億円突破!
https://www.bcnretail.com/market/detail/20220826_293707.html

2022年トピックス 「povo2.0」「池袋・渋谷・千葉にヨドバシ出店か?」

 楽天モバイルが「Rakuten UN-LIMIT VII」を7月1日に開始し、ポイント還元による移行措置を経て11月1日以降、「実質0円」を取りやめると発表するや否や、KDDIの0円から使える「povo2.0」と、ソフトバンクの月額990円で月間3GBまで使える「LINEMO」が注目を集めた。

 povo2.0は、22年3月8日からiPadに正式対応したほか、MNPによる乗り換えや2台目以降のサブ回線としての利用を提案するなど、積極的に新たな施策を展開。以前から提供していた「通信とライフデザインの融合」を目指すプログラム「#ギガ活」も対象店舗が順次拡大しており、KDDIのスマートフォン決済サービス「au PAY」を使った買い物などによって実質的な通信料金負担を下げることも可能となっている。
 
0円スタートのオンライン専用ブランド「povo2.0」。
iOS 16の新機能「eSIMクイック転送」にも対応している

 また、百貨店のそごう・西武の買収先企業と全国10店舗の存続の行方にも注目が集まった。正式な発表はまだないが、23年2月の譲渡後、投資ファンドとの連携により、今後、ヨドバシカメラが積極的に各地に出店する可能性はかなり高いだろう。そもそも都心の大型家電量販店は、閉店した百貨店への居抜き出店や再開発ビルへの出店ばかり。幅広いジャンルを取り扱う家電量販店こそ、実質的に”百貨店”といえるだろう。
 
2023年以降、複数の新店舗がオープンする見込みのヨドバシカメラ
(写真は、百貨店跡地に2021年4月にオープンした「マルチメディア甲府」)

■参考記事
・再開発進む「池袋」で大型家電量販店が激突? そごう・西武の売却報道でヨドバシカメラの名が急浮上
https://www.bcnretail.com/market/detail/20220709_287606.html
・セブン&アイHD子会社のそごう・西武、米投資ファンドのフォートレス傘下へ ヨドバシHDをビジネスパートナーとして再建目指す
https://www.bcnretail.com/market/detail/20221111_304236.html

 最後に23年に注目すべきキーワードを挙げていこう。一つ一つのワードの解説は省くが、24年秋をゴールに、1人1台以上のスマートフォン(インターネット端末)の保有を前提とした、チケットや乗車券、商業施設入館などのオンライン予約・決済、レジなし決済・セルフ決済といった、極力アナログな手段や人を介さない、手続きの見直しが積極的に進められていくだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)


■2023年に注目すべきキーワード10選

・貯蓄から投資へ
・2024年スタート 新NISA
・GP-SE(※マイナンバーカードの電子証明書のスマートフォン搭載)
・新セキュリティ対策「パスキー(Passkeys)」(FIDO2・パスワードレス)
・『ゼロキャッシュ』時代/給与デジタル払い
・チケットレス/MaaSデジタルチケット/「タッチ決済」乗車
・Tポイント-Vポイント統合
・共通ポイントのPayPayポイント
・スマートテレビ/チューナーレステレビ
・お財布ショルダー(財布付きスマホケース)