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物価上昇に対抗! ポイント還元率にあわせた決済手段で買い物を!

オピニオン

2022/12/30 18:00

 マネーフォワードは、お金の見える化サービス「マネーフォワード ME」の利用者を対象に2022年10月に実施したインターネットアンケート調査の結果をまとめ、「お金の意識調査2022」として発表した。回答者数は9727人。この調査結果から気になる項目をピックアップして紹介しよう。

マネーフォワードが「お金の意識調査2022」を発表

物価上昇・円安で削減した出費1位は「外食」 「趣味費」をカットする人も

 物価上昇・円安を理由に「増えた」と感じる支出項目は、1位が「食費(日々の食料品)」、2位が「水道・光熱費(水道代、電気代、ガス代など)」、3位が「外食費」だった。反対に、物価上昇・円安を理由に減った支出項目は「外食費」が1位となり、2位に「交際費」、3位に「趣味・娯楽費(旅行、映画・音楽・ゲームなど)」が続いた。
 

 外食は、自炊やテイクアウト弁当・惣菜などに置き換えが可能なため、家計の見直しに際して、比較的取り組みやすい。交際費も人付き合いを控えるだけなので、やはり取り組みのハードルは低い。一方、旅行、映画・音楽・ゲームなどが該当する趣味・娯楽費は、従来なら「聖域」として削減対象から外れていたと考えられるが、それだけ最近の物価高騰が消費マインドに与える影響は大きいといえるだろう。
 

 自由回答欄で寄せられた「これまでで一番効果のあった家計管理術」は、「ポイント還元率にあわせた決済手段で買い物をする」「家庭菜園にチャレンジ。毎月1万円ほど食費を浮かすことが出来た」「ストック買いをしっかり自分が使い切れる量で行う」。どれも支出削減のため実践する価値はあるだろう。このうち、家庭菜園は自宅に庭がないと難しいが、庭のない戸建てや集合住宅の居住者でも、農具までセットで貸し出してくれるシェア農園や自治体が募集している市民農園を契約し、かかった費用を上回る食費削減が達成できるならお得だ。
 

 なお、資産管理アプリ・サービス「マネーフォワード ME」利用者に対する調査のため、日々の支払いに電子マネーやクレジットカードなどのキャッシュレス決済サービスを利用している割合は、98%とほぼ100%近くに達した。その理由の上位は「会計時にスムーズに決済が完了するため」「ポイント・マイルを貯めるため」「現金を出すのが面倒なため」(複数回答可)で、いずれも6割を超えた。

 主要金融機関、首都圏の鉄道・バス会社の近年のサービス内容の改定や各種手数料新設・値上げ発表を考慮すると、現金払いに関連する「ATM出金手数料」は、全面的に自己負担に変わる可能性は高い。少なくともコンビニATMで現金を引き出す際のATM手数料は、「住宅ローン契約あり」といった優遇顧客を除き、常時有料化されるケースが増えており、手数料が不要となる時間帯に、無料で入出金できるATMしか利用しない心がけこそが節約の一歩だ。
 
本格家庭菜園で食費を軽減できるかも?

 物価高騰対策として、まずは利用可能な店舗・サービスでは原則キャッシュレス決済サービスを利用すること、さらにキャンペーン実施状況やポイント付与の有無などに応じて最も還元率の高いサービスを日々使い分けることをおすすめしたい。同調査では、回答者の55%が「2022年を通して投資への意識・興味関心が高まった」と回答し、43%が今後身につけたい金融リテラシーや知識として「投資・資産運用」を挙げた。しかし、本格的な投資を始める前に、ほぼ現金相当として使えるポイントやマイルを積極的にため、保有する使いみちの少ないポイントを別のポイントに交換して使いみちを増やしたり、PayPayアプリの「ポイント運用」に代表される疑似運用体験サービスを試したり、似ているようで異なるポイントサービスの特徴と、そのポイントを中心とした各経済圏の特徴を把握しよう。少しでも家計の負担を減らしたいなら、ポイントをためる活動「ポイ活」は実践して損はない。(BCN・嵯峨野 芙美)
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