大東建託が発表した「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2022＜全国版＞」と居住満足度調査「いい部屋ネット 街の幸福度＆住み続けたい街ランキング2022＜東京都版＞＜神奈川県版＞＜埼玉県版＞」を参考に、移住・転居先として注目の駅・エリアを3回に分けて紹介する。第1回は埼玉県だ。

駅徒歩15分以内の居住者による「街の幸福度」トップは越谷レイクタウン！

　「いい部屋ネット 街の幸福度＆住み続けたい街ランキング2022」の駅ランキングは、駅徒歩15分以内の居住者が30人超の駅のみ集計対象となるため、路線バス利用者の多い駅はおおむねランク外だ。また、近接駅を統合しており、統合した駅は駅名の後にAを付加している。つまり、このランキングでAとついた駅は、鉄道が2路線以上使える交通アクセスに優れた駅と分かる。
 
　いま住んでいる街/駅が「現在幸福だと思うか」をたずねた「街の幸福度（自治体）ランキング」、いま住んでいる街/駅に「これからもずっと住んでいたいか」をたずねた「住み続けたい街（自治体）ランキング」も、回答者50人以上の自治体を対象として集計するなど、より実態に即したランキングとなるよう配慮している。

　埼玉県内の自治体・駅に絞って集計した「いい部屋ネット 街の幸福度＆住み続けたい街ランキング2022＜埼玉県版＞」によると、駅ランキングである「街の幸福度（駅）」トップは、2年連続でJR武蔵野線の越谷レイクタウン。「住みここち（駅）」でも5位に入り、大型商業施設などが評価されているようだ。
 
　2位は浦和美園（埼玉高速鉄道）、3位は武蔵浦和（JR武蔵野線）、4位は東飯能（JR八高線・西武池袋線）、5位は西大宮（JR川越線）、6位はつきのわ（東武東上線）と続く。特にトップ3の駅は、偏差値70台と極めて高い評価だった。
 
　しかし、県外・県内に住む多くの人は、この結果に「あれ？」と思うことだろう。「いい部屋ネット住みたい街ランキング2022＜埼玉県版＞」で住みたい街（駅）・住みここち（駅）ともに1位を獲得した「浦和」をはじめ、県庁所在地のさいたま市内の主要駅が入っておらず、人によっては場所も分からないような駅が多いからだ。
 
　実は幸福度の評点は、「非常に幸福だと思う場合を10点、非常に不幸だと思う場合を1点とする10段階の回答平均を100点満点にするために10倍したもの」であり、居住者の調査時点の意識が大きく反映された結果だからだ。こうした集計のロジックを理解したうえで、このランキングの上位にランクインした駅とその周辺エリアは、人気や知名度の点では劣っても、実際には住みここちのよい、穴場の駅といえるだろう。