【記者のひとこと】業界固有の問題に商機

コラム

2022/12/19 10:00

 業界を問わない共通の課題には解決策として多数のソリューションが用意されているものですが、業界固有の課題には有効な選択肢が限定されます。対象企業が少ないことに加え、現場の細かな要望が重要となるケースもあり、ソリューションを開発するベンダーにとっても難易度の高いミッションです。

 卸売業界における照合業務はまさに業界固有の課題で、長年にわたって原因が明確であるにも関わらず、放置され続けてきました。具体的には自社台帳を照合する際に使用する基幹システムの精度が低く、情報が不一致あるいは欠落しているデータを目視で確認する作業に膨大な時間を割かれています。

 富士通は12月1日、この問題の解決策として「Fujitsu買掛照合AIサービス」の提供を開始しました。開発期間は4年におよび、そのうちの1年は現場のヒアリングに費やしています。国内に根を張る同社だからこそ実現したソリューションと言えるでしょう。(大蔵大輔)

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