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薄型テレビでTVS REGZAが初の年間1位に王手! シャープを抜く

 TVS REGZAは、2021年から、俳優の小栗旬さんをブランドキャラクターに起用している。今年の6月から新CM「レグザの化身篇」オンエアを開始。家電量販店の売り場には、等身大より一回り小さい“小栗さん”の宣伝ポップも並んでいる。そのTVS REGZAが家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」の22年1月1日~12月12日の薄型テレビ全体(液晶+有機EL)のメーカー別販売台数シェア24.0%を占め、トップに立った。このまま年末商戦を制して1位をキープできた場合、初の年間トップに輝く。

「レグザ」製品サイトトップページ。今のブランドキャラクターは俳優の小栗旬さん

液晶(4K以上)はTVS REGZAとシャープの大接戦!

 「BCNランキング」に基づき、ジャンルごとの年間販売台数1位メーカーを表彰する「BCN AWARD」では、薄型テレビについて、液晶(4K未満)・液晶(4K以上)・有機ELに分類している。この分類に沿って同期間のTVS REGZAの順位をみると、液晶(4K未満)では2位以下を5ポイント以上引き離して1位、液晶(4K以上)は2位のシャープとわずか0.06ポイントの僅差の1位。有機ELではソニー、パナソニックに続いて3位だったが、このカテゴリでも昨年よりシェアを確実に伸ばしている。TVS REGZAは、液晶(4K未満)では21年に初の年間1位を獲得、「BCN AWARD 2022」を受賞しており、今年は初のAWARD2冠にリーチをかけた。
 

 今年、TVS REGZAが投入したタイムシフトマシン搭載4K有機ELレグザ「X9900Lシリーズ」は、3年ぶりに全面刷新した高画質映像処理エンジン「レグザエンジンZRα」を搭載し、より引き締まった黒を表現。レグザ初Mini LED広色域量子ドット液晶パネルを搭載したタイムシフトマシン搭載4K Mini LED液晶レグザも75・65・55型の3サイズで新たに投入するなど、40型以上の2K液晶/4K液晶テレビからの買い替えを想定したプレミアムモデルのラインアップを拡充した。フラッグシップモデルの商品力強化が、有機ELカテゴリでのシェア伸長に功を奏したと考えられる。
 
レグザ最上位モデル「X9900Lシリーズ」

 薄型テレビ(液晶+有機EL)のシェア拡大の原動力となったのは、設置場所を選ばない中小型サイズ(24~32型)の3製品と43型の4K液晶レグザ「43C350X」。機能を絞ったシンプルモデルながら、地上・BS・110度CSデジタルチューナー各2基と4Kチューナー1基、「簡単連ドラ予約」対応のUSB HDD録画機能を搭載する「C350Xシリーズ」は43型に加え、50型・55型も薄型テレビの年間販売台数ランキングの上位に入った。高画質処理で精細感をアップし、ノイズを低減する「ネット動画ビューティLE」により、ネット動画も高画質で視聴可能だ。

 加えて、他社では販売していない通常の液晶パネルに量子ドットを搭載した「Z770Lシリーズ」なども発売しており、液晶テレビのラインアップ充実がシェア拡大につながったものと思われる。

 4K液晶テレビの価格は数年前の水準に比べてだいぶ下がっており、平均単価は約10万円。まだ非4Kの液晶テレビも売れているが、これから新たに購入するなら4K以上の高画質モデルをおすすめしたい。ドラマ・アニメ・スポーツなどの無料のテレビ放送番組、「Netflixプレミアム」などの高画質動画配信を好んで視聴するなら、画質と音質にこだわって選んだ方が満足度は高まるはずだ。
 
2022年1月~11月に最も売れたTVS REGZA製4Kチューナー搭載
4K液晶テレビの「43C350X」

 冒頭で触れた通り、レグザは今年、宣伝・プロモーションの強化を図った。テレビは、画面やスタンドの予期せぬ破損がない限り、短期間で買い替える製品ではないため、価格よりブランドや使い勝手で選ぶ傾向が強いといわれている。TVS REGZAの広報は、現在主流の4K液晶テレビで初の年間1位トップを狙える現状について「商品力の強化」「営業体制の充実で販売機会損失が減った」「後半にかけてプロモーションに手ごたえが強まっている」といい、そのまま、後半の追い上げ・追い抜きにつながったようだ。
 

 ちなみに4K液晶テレビにおいて、残りの期間でシャープが盛り返して最終的に年間首位を獲得すると3年ぶり、TVS REGZAなら初の快挙となる。4K液晶で0.06ポイント、薄型テレビ(液晶+有機EL)で2.2ポイントという極めて僅差の2社のシェア争いの行方に注目だ。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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