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東急、「タッチ決済」乗車の実証実験、田園都市線など一部先行駅から23年夏開始へ

販売戦略

2022/12/08 17:30

 東急電鉄、東急、三井住友カード、日本信号、QUADRACは、2023年夏から東急線でVisaをはじめとする「クレジットカードのタッチ決済」と他の鉄道会社も採用している「コード表示」を活用した企画乗車券の発売や、改札機の入出場に関する実証実験を開始する。「タッチ決済」を活用した乗車券サービスに関する実証実験は首都圏の鉄道事業者で初の取り組み。

タッチ決済可能なクレジットカードとコード表示イメージ

 まずは、2023年夏に一部先行駅(田園都市線を中心とした各駅)、2024年春に東急線全駅を対象に実施する予定。
 
5社が連携して実施する。
乗車券販売サイトは、東急のDX特別組織「Urban Hacks」が構築を予定

「デジタル乗車券プラットフォーム」の構築を目指す

 東急電鉄では21年以降、シニア層を対象とした全線乗り放題デジタルチケット「東急線乗り放題パス(over60)」、小児が100円で東急線1日乗り降り自由になる「東急線キッズ100円パス」、東急線沿線情報誌「SALUS」と連携したデジタルチケットの配布を実施してきた。

 今回はすでに普及している「PASMO」などの交通系ICカードを主軸とし、よりスピード感をもって多様な乗車券サービスを提供することを目的に、Visaなどのクレジットカードのタッチ決済(コンタクトレス決済)と、コード表示を活用した乗車券サービスに関する実証実験を実施する。また実証実験を通じて、各社が協働して「人」「まち」「交通」をデジタルでつなぐ「デジタル乗車券プラットフォーム」の構築を目指す。

 乗車券販売サイトは、東急のDX特別組織「Urban Hacks」が構築を予定。サイト上で企画乗車券を事前に購入することで、タッチ決済に対応したクレジット/プリペイド/デビットカードもしくはスマートフォンに表示されたコードを、入出場時に対象となる改札機の読取部へかざすことで改札を通過することができる。
 
「人」「まち」「交通」をデジタルでつなぐ「デジタル乗車券プラットフォーム」のイメージ

 改札機の通過などのサービス構築は、三井住友カードが提供する公共交通向けソリューション「stera transit(ステラ トランジット)」を東急線に導入することで実現。また、実証実験ではタッチ決済に対応したクレジットカードを使用した後払いも可能となるほか、地域やグループの商業施設などと連携し、シームレスでお得なサービスを検討していく。なお、タッチ決済はVisa以外のブランドへの対応も検討中としている。
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