LINEは、「LINE CLOVA公式ブログ」2022年10月26日付エントリーにおいて、AIアシスタント「CLOVA」を搭載するCLOVAデバイスを2022年10月31日をもって販売終了すると発表した。CLOVAデバイス向けCLOVA Assistant サービス(音声操作による各種機能)も23年3月30日に終了する。
●CLOVA は伸びず……
10月31日で販売終了したCLOVAデバイスはCLOVA WAVE、CLOVA Friends Dock、CLOVA Friends、CLOVA Friends mini、CLOVA Desk。CLOVA Assistantサービス終了後も、事前に(23年3月31日までに)Bluetooth設定を行うことでBluetoothスピーカーとして利用できるが、端末補償期間中となる購入一年未満のユーザーに対しは、端末代金の払い戻しを実施予定という。
新カテゴリ「スマートスピーカー」が登場した当初は、カテゴリ名が定まらず、「AI搭載スピーカー」とも呼ばれた。ネットワークにつないだ家庭内の機器の音声制御・遠隔操作、クラウドAIによる音声コミュニケーション、音楽再生の三つの機能を備えたデバイスを「スマートスピーカー」、その機能に加え、ディスプレイ(画面)を搭載したデバイスを「スマートディスプレイ」と定義すると、ここ数年、スマートスピーカーではなく、スマートディスプレイのほうが伸びている印象だ。
スマートスピーカー・スマートディスプレイの中核技術は、音声認識とクラウドを活用したAIアシスタント機能(音声エージェント)にある。17年10月5日に正式版を発売した「CLOVA WAVE(当時の表記はClova WAVE)」以降、LINEは、CLOVAシリーズとしてキャラクターデザインモデル「CLOVA Friends」やスマートディスプレイ「CLOVA Desk」などを投入してきた。しかし、日本では後発となるGoogle Assistant搭載スマートスピーカーやAmazon Echoシリーズなどに押され、売れ行きは低迷していた。
家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」の直近3年間(19年10月~22年10月)のスマートスピーカー(Amazon製品は含まない)のメーカー別販売台数の推移をみると、20年11月に期間中最高の26.3%に達したLINEは、21年4月以降、シェアはわずか1%未満~1%台にとどまっていた。
BCNランキングによると、スマートスピーカー全体(Amazon製品は含まない)の販売台数は、月によって変動はあるものの、直近1年半はかなり低く、販売終了・スマートスピーカー分野からの撤退はやむなしといった印象だ。LINEほどの知名度があっても、ハード・サービス双方で独自の強みをもつAmazon・Google・Appleには対抗できなかった結果といえるだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
●CLOVA は伸びず……
10月31日で販売終了したCLOVAデバイスはCLOVA WAVE、CLOVA Friends Dock、CLOVA Friends、CLOVA Friends mini、CLOVA Desk。CLOVA Assistantサービス終了後も、事前に(23年3月31日までに)Bluetooth設定を行うことでBluetoothスピーカーとして利用できるが、端末補償期間中となる購入一年未満のユーザーに対しは、端末代金の払い戻しを実施予定という。
新カテゴリ「スマートスピーカー」が登場した当初は、カテゴリ名が定まらず、「AI搭載スピーカー」とも呼ばれた。ネットワークにつないだ家庭内の機器の音声制御・遠隔操作、クラウドAIによる音声コミュニケーション、音楽再生の三つの機能を備えたデバイスを「スマートスピーカー」、その機能に加え、ディスプレイ(画面)を搭載したデバイスを「スマートディスプレイ」と定義すると、ここ数年、スマートスピーカーではなく、スマートディスプレイのほうが伸びている印象だ。
スマートスピーカー・スマートディスプレイの中核技術は、音声認識とクラウドを活用したAIアシスタント機能(音声エージェント)にある。17年10月5日に正式版を発売した「CLOVA WAVE(当時の表記はClova WAVE)」以降、LINEは、CLOVAシリーズとしてキャラクターデザインモデル「CLOVA Friends」やスマートディスプレイ「CLOVA Desk」などを投入してきた。しかし、日本では後発となるGoogle Assistant搭載スマートスピーカーやAmazon Echoシリーズなどに押され、売れ行きは低迷していた。
家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」の直近3年間(19年10月~22年10月)のスマートスピーカー(Amazon製品は含まない)のメーカー別販売台数の推移をみると、20年11月に期間中最高の26.3%に達したLINEは、21年4月以降、シェアはわずか1%未満~1%台にとどまっていた。
BCNランキングによると、スマートスピーカー全体(Amazon製品は含まない)の販売台数は、月によって変動はあるものの、直近1年半はかなり低く、販売終了・スマートスピーカー分野からの撤退はやむなしといった印象だ。LINEほどの知名度があっても、ハード・サービス双方で独自の強みをもつAmazon・Google・Appleには対抗できなかった結果といえるだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。