11月1日にオープンした「ビックカメラ千葉駅前店」は、各フロアで体験・体感できるコーナーを展開している。家電製品はもちろんゲーミングPC、おもちゃ、電動キックボードなど大人から子どもまでたっぷり楽しめる店舗だ。前回レポートした女性客向けコスメや美容家電の体験コーナーに続き、それ以外のカテゴリの売り場もチェックしていこう。
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ビックカメラ千葉駅前店、女性店員の要望を反映したビック初の「お試しドレッサー」と「パウダールーム」
https://www.bcnretail.com/market/detail/20221104_303434.html
まず1階で広いスペースを占める携帯電話アクセサリコーナーでは、棚の最前列にぶら下がる、パッケージされていないスマホケースが無数に並ぶ。これらすべてが、自分のスマホとマッチするかどうか試せるようになっている。
ネットで気に入ったデザインのスマホケースを見つけても、実際にフィットするかどうかわからないため購入に躊躇するケースは多いと思うが、ビックカメラ千葉駅前店では実際に試せるので、納得した上で間違いのない買い物ができる。リアル店舗ならではのメリットを最大限にアピールしている。
また、エンドのコーナーでは「推し色アクセサリ」としてスマホによる「推し活」をアピールするなど、ところどころで新しい気づきを与えてくれる。同店のコーナーを飾るPOPは、ほぼすべて店舗スタッフの企画やアイデアで作成してプリントしているという。そのため、独自性が色濃く反映された売り場になっている。
また、通常の店舗なら棚の上に「iPhone 14」など、iPhoneのシリーズ名しかサインしていないケースが多いが、同店では「iPhone14」なら「6.1インチ」「2眼カメラ」「2眼カメラのアイコン」、「iPhone 14 Pro」なら「6.1インチ」「3眼カメラ」「3眼カメラのアイコン」といった表示をしているので、迷わずに選べる。
Androidスマホ用ケースの棚も同じ。シャープの「AQUOS sense6/6s」というシリーズ名だけでなく、docomoやauなどキャリア別の型番を一緒に表示。自分のスマホの型番を見ながら選べる工夫からもわかるように、来店客にとことん親切な売り場になっている。
3階の調理家電コーナーでは、秋ならではのIHジャー炊飯器のコーナーを大きく展開。日本インストラクター技術協会(JIA)の「白米ソムリエ(お米資格)」を持つ店舗スタッフが、高級炊飯器で炊いたごはんの食べ比べをし、その「ガチ!!レビュー」をわかりやすくPOPにして伝えている。
麻生優樹店長は「千葉駅から少し離れると戸建てに住むファミリー層も多いので、炊飯器は一升炊きサイズも揃えている」と語るようにファミリー層をしっかりと意識している。
麻生店長は「これまでは少し専門的なゲーミングデバイスを購入しようと思ったら秋葉原に行かなければならなかったが、この店で間に合うようにした」と、ゲーミングPCや周辺デバイスなど豊富な品揃えをアピールする。
ゲーミングPCコーナーの奥に、最新のゲーミングPCやゲーミングディスプレイ、ゲーミングチェアを完備した完全個室型のコワーキングスペース「Bic Re:Box」を設置。1時間500円の利用料金で、最新のゲーミングデバイスで、eスポーツを自分のアカウントで実際にプレイできる。
さらに、人気ゲーミングデバイスメーカーの最新機種を無料レンタル可能な貸出サービスも提供。確かに最新のゲーミングPCをとことん試せるようになっている。
中でも、可変型の「ビック ファミリー パーク」は目新しい取り組みだ。通常、子どもが遊べるスペースでは、売り場と仕切るための柵を設けているケースが多い。その専用スペース内に、自由に遊べる玩具などを用意しているのが一般的だ。
ところが「ビック ファミリー パーク」には柵がなく、売り場とシームレスな開放的な空間を演出している。なぜか。可変型を採用することで、例えば、平日は「女の子」「男の子」「バラエティー」の三つのブロックで遊べるようにし、土、日はレゴの体験会やゲームの体験イベントが開催できる。つまり、コーナーをイベント内容に合わせて自在に変えられるようにしているのだ。
柵を設けると、いつも同じ展示内容になり、子どもも何度か足を運ぶと飽きてしまうだろう。あえて柵を設けないことで、イベント内容に合わせて柔軟に対応でき、子どもたちを飽きさせないスペースに生まれ変わるというわけだ。
最後に7階に設置した「BICロード」は、電動モビリティーの試乗コーナーである。問い合わせが増えている電動キックボードを、売り場で展示するだけではなかなか使用感が伝わらない。店内で試乗できるようにすることで、比較・体験しながら検討できる。広さは長さ25メートル×幅6.5メートルを確保している。
ビックカメラ千葉駅前店の各フロアに散りばめられた新しい取り組みが伝わっただろうか。「試し放題」といっても過言ではないほど体験・体感であふれる売り場を実際に確かめていただきたい。(BCN・細田 立圭志)
とことん親切な「スマホケース」売り場
ビックカメラ千葉駅前店で初の試みとなるコスメと美容家電を同時に試せる「ビューティー商品お試しドレッサー」(2階)や最新のビューティー家電を試せる「女性専用パウダールーム」(3階)は前回記事を参照してほしい。今回は、それ以外のフロアでも展開している体験・体感コーナーをレポートする。<関連記事>
ビックカメラ千葉駅前店、女性店員の要望を反映したビック初の「お試しドレッサー」と「パウダールーム」
https://www.bcnretail.com/market/detail/20221104_303434.html
まず1階で広いスペースを占める携帯電話アクセサリコーナーでは、棚の最前列にぶら下がる、パッケージされていないスマホケースが無数に並ぶ。これらすべてが、自分のスマホとマッチするかどうか試せるようになっている。
ネットで気に入ったデザインのスマホケースを見つけても、実際にフィットするかどうかわからないため購入に躊躇するケースは多いと思うが、ビックカメラ千葉駅前店では実際に試せるので、納得した上で間違いのない買い物ができる。リアル店舗ならではのメリットを最大限にアピールしている。
また、エンドのコーナーでは「推し色アクセサリ」としてスマホによる「推し活」をアピールするなど、ところどころで新しい気づきを与えてくれる。同店のコーナーを飾るPOPは、ほぼすべて店舗スタッフの企画やアイデアで作成してプリントしているという。そのため、独自性が色濃く反映された売り場になっている。
また、通常の店舗なら棚の上に「iPhone 14」など、iPhoneのシリーズ名しかサインしていないケースが多いが、同店では「iPhone14」なら「6.1インチ」「2眼カメラ」「2眼カメラのアイコン」、「iPhone 14 Pro」なら「6.1インチ」「3眼カメラ」「3眼カメラのアイコン」といった表示をしているので、迷わずに選べる。
Androidスマホ用ケースの棚も同じ。シャープの「AQUOS sense6/6s」というシリーズ名だけでなく、docomoやauなどキャリア別の型番を一緒に表示。自分のスマホの型番を見ながら選べる工夫からもわかるように、来店客にとことん親切な売り場になっている。
3階の調理家電コーナーでは、秋ならではのIHジャー炊飯器のコーナーを大きく展開。日本インストラクター技術協会(JIA)の「白米ソムリエ(お米資格)」を持つ店舗スタッフが、高級炊飯器で炊いたごはんの食べ比べをし、その「ガチ!!レビュー」をわかりやすくPOPにして伝えている。
麻生優樹店長は「千葉駅から少し離れると戸建てに住むファミリー層も多いので、炊飯器は一升炊きサイズも揃えている」と語るようにファミリー層をしっかりと意識している。
アキバに行かなくても間に合う「ゲーミングPCコーナー」
eスポーツの普及により、家電量販店でも積極的に展開するようになったゲーミングPCコーナー。ビックカメラ千葉駅前店でも広いスペースをとりながら体験・体感をキーワードにしたコーナーを展開する。麻生店長は「これまでは少し専門的なゲーミングデバイスを購入しようと思ったら秋葉原に行かなければならなかったが、この店で間に合うようにした」と、ゲーミングPCや周辺デバイスなど豊富な品揃えをアピールする。
ゲーミングPCコーナーの奥に、最新のゲーミングPCやゲーミングディスプレイ、ゲーミングチェアを完備した完全個室型のコワーキングスペース「Bic Re:Box」を設置。1時間500円の利用料金で、最新のゲーミングデバイスで、eスポーツを自分のアカウントで実際にプレイできる。
さらに、人気ゲーミングデバイスメーカーの最新機種を無料レンタル可能な貸出サービスも提供。確かに最新のゲーミングPCをとことん試せるようになっている。
おもちゃ売り場での新しい取り組みとは
さて、ファミリー層を意識した店舗に欠かせないのが6階のキッズ向けおもちゃ売り場。ここでも、ベビーカーがすれ違えるほどのゆとりのある通路を確保するなど、客層を意識した売り場づくりが目立つ。中でも、可変型の「ビック ファミリー パーク」は目新しい取り組みだ。通常、子どもが遊べるスペースでは、売り場と仕切るための柵を設けているケースが多い。その専用スペース内に、自由に遊べる玩具などを用意しているのが一般的だ。
ところが「ビック ファミリー パーク」には柵がなく、売り場とシームレスな開放的な空間を演出している。なぜか。可変型を採用することで、例えば、平日は「女の子」「男の子」「バラエティー」の三つのブロックで遊べるようにし、土、日はレゴの体験会やゲームの体験イベントが開催できる。つまり、コーナーをイベント内容に合わせて自在に変えられるようにしているのだ。
柵を設けると、いつも同じ展示内容になり、子どもも何度か足を運ぶと飽きてしまうだろう。あえて柵を設けないことで、イベント内容に合わせて柔軟に対応でき、子どもたちを飽きさせないスペースに生まれ変わるというわけだ。
最後に7階に設置した「BICロード」は、電動モビリティーの試乗コーナーである。問い合わせが増えている電動キックボードを、売り場で展示するだけではなかなか使用感が伝わらない。店内で試乗できるようにすることで、比較・体験しながら検討できる。広さは長さ25メートル×幅6.5メートルを確保している。
ビックカメラ千葉駅前店の各フロアに散りばめられた新しい取り組みが伝わっただろうか。「試し放題」といっても過言ではないほど体験・体感であふれる売り場を実際に確かめていただきたい。(BCN・細田 立圭志)