明星から「麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば」が発売となっている。その名の通り、具材がなく麺とスープにこだわり抜くという超個性。その心意気は素晴らしいが、果たして本当にカップラーメンに具材はいらないのか。今回はそこにスポットを当てつつ、実食レポートをお届けしよう。
今回の主役となる「麺とスープだけ」と対比するために用意したのは8月29日に発売された同じく明星の「一平ちゃん からあげ醤油ラーメン」。鶏のからあげ風の具材がたっぷり入っており、醤油味ながらある意味「麺とスープだけ」シリーズと真逆の存在だ。ということで、いくつかの段階を踏みながら具材に関する検証を行なっていこう。
対して、からあげ醤油ラーメンはお湯を入れて5分間待つだけ。まあ、よくあるスタイルだ。からあげ的なフリーズドライの具材がたっぷり見えるが、この段階では特にワクワクもしないし無感情。からあげは好きだけど、ここでテンションがぶち上がるほどではない。
というわけで、だしパックなどの工夫があるなら、出来上がるまでのワクワク感に具材は無関係であることが分かった。
比べて「からあげ醤油ラーメン」は、これはこれでなかなかのパンチ力。からあげ的なものが麺よりも目立っている。ここまでやられると、こちらも今すぐ食べたい欲が上昇。具材が持つ大きな力を見せつけられた。
しかし、麺とスープだけのエレガントな佇まいを見ると、具材の魅力は否定できないものの、絶対に必要というわけではないように感じる。ということで、この段階では具材不要説が有利な状態に。
心を落ち着かせて、からあげ醤油ラーメンのスープをいただくと、ふむふむ、こちらはかなり濃い醤油味でカップラーメン特有の科学的な味わい。これはこれで懐かしくもあるし、決して悪くない。大量の具材から脂が染み出しており、そのジャンクな感じもありだ。そして、柔らかでしんなりしたおなじみの麺で、これも結構好き。「うまーい!」と絶叫するまでではいかないが、よくお世話になっているカップラーメンと同じタイプで、しみじみうまい。からあげ的な具材もじわっと味が染み出し、いい感じにインパクトを与えてくれる。
コロコロ意見が変わってしまうが、やっぱりまだこの段階では具材はいらない、とはいえない。
からあげ醤油ラーメンは、麺を食べると毎回からあげ的な具材が口に入る。これがネギの時もあるし、具材だけを食べることもできるので、全く飽きがこない。しかし、常にからあげ的なものを食べている状況になるので、やはり終盤には脂がキツくなってくる。
というわけで、結果発表。カップラーメンの具材は、それほどの分量はいらないが、食感の変化が楽しめるものが少しだけ入っているのが理想的、と何だか当たり前すぎてつまらない答えとなりました。(エフェクト・山葉のぶゆき)
今回の主役となる「麺とスープだけ」と対比するために用意したのは8月29日に発売された同じく明星の「一平ちゃん からあげ醤油ラーメン」。鶏のからあげ風の具材がたっぷり入っており、醤油味ながらある意味「麺とスープだけ」シリーズと真逆の存在だ。ということで、いくつかの段階を踏みながら具材に関する検証を行なっていこう。
検証その1:出来上がるまでのワクワク感
麺とスープだけには、液体調味料とスパイスのほかに粉末だしが入ったティーパック的な小袋が付いており、これを投入してからお湯を注ぐ。そして5分間寝かせてふたを開け、液体調味料を入れる前に小袋をお湯に浸しながらしゃぶしゃぶと10回ほど泳がせる。すると、まだ調味料を入れていないお湯の色が黄色く濁ってきた。この段階でちょっとスープを啜ってみると、うっすら煮干しのようなだしの風味を感じる。これは何だか楽しいし、完成した味への期待も高まる。対して、からあげ醤油ラーメンはお湯を入れて5分間待つだけ。まあ、よくあるスタイルだ。からあげ的なフリーズドライの具材がたっぷり見えるが、この段階では特にワクワクもしないし無感情。からあげは好きだけど、ここでテンションがぶち上がるほどではない。
というわけで、だしパックなどの工夫があるなら、出来上がるまでのワクワク感に具材は無関係であることが分かった。
検証その2:完成したビジュアル
完成した麺とスープだけは美しいストレートの中細麺と、キラキラと輝く黄金の名に偽りないスープが印象的。今すぐ食べたくなる力強いビジュアルだ。シンプルさによって高級感を与えるという憎い演出に成功している。比べて「からあげ醤油ラーメン」は、これはこれでなかなかのパンチ力。からあげ的なものが麺よりも目立っている。ここまでやられると、こちらも今すぐ食べたい欲が上昇。具材が持つ大きな力を見せつけられた。
しかし、麺とスープだけのエレガントな佇まいを見ると、具材の魅力は否定できないものの、絶対に必要というわけではないように感じる。ということで、この段階では具材不要説が有利な状態に。
検証その3:味わいのファーストインプレッション
麺とスープだけのスープをいただこう。「ズズズ、ゴックン」。鼻に抜ける魚介の風味と口に広がる鶏油の甘み。そこに奥深い醤油味がフワッと広がり、なるほど、うまい。次は麺をいただくと、カップラーメンとは思えないほどモッチモチ。コシもしっかりあってツルツルと口に入り、これもかなりうまい。いや、もう最後まで食べるまでもなく、麺とスープさえうまければ「具材って不要じゃね?」と思わず飛び出す始末。心を落ち着かせて、からあげ醤油ラーメンのスープをいただくと、ふむふむ、こちらはかなり濃い醤油味でカップラーメン特有の科学的な味わい。これはこれで懐かしくもあるし、決して悪くない。大量の具材から脂が染み出しており、そのジャンクな感じもありだ。そして、柔らかでしんなりしたおなじみの麺で、これも結構好き。「うまーい!」と絶叫するまでではいかないが、よくお世話になっているカップラーメンと同じタイプで、しみじみうまい。からあげ的な具材もじわっと味が染み出し、いい感じにインパクトを与えてくれる。
コロコロ意見が変わってしまうが、やっぱりまだこの段階では具材はいらない、とはいえない。
検証その4:全てを食べ終えて
麺とスープだけは、麺もスープもクオリティーがかなり高く、ラーメン好きも納得する味わい。どんどん箸が進み、あっという間に半分以上がなくなる。しかし終盤になり、味がまったく変化しないことに少しつまらなさを感じ始めた。いや、むしろ味というより食感。ずっと同じ食感が続くので感動が平坦になり、やがて驚きが消え去ってしまうのだ。からあげ醤油ラーメンは、麺を食べると毎回からあげ的な具材が口に入る。これがネギの時もあるし、具材だけを食べることもできるので、全く飽きがこない。しかし、常にからあげ的なものを食べている状況になるので、やはり終盤には脂がキツくなってくる。
というわけで、結果発表。カップラーメンの具材は、それほどの分量はいらないが、食感の変化が楽しめるものが少しだけ入っているのが理想的、と何だか当たり前すぎてつまらない答えとなりました。(エフェクト・山葉のぶゆき)