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JR東京駅直結「東京ミッドタウン八重洲」、2023年3月10日開業、9月17日先行オープン

販売戦略

2022/09/16 20:30

 三井不動産は、八重洲二丁目北地区市街地再開発組合の一員として開発を推進している「東京ミッドタウン八重洲」のグランドオープンを2023年3月10日に決定した。同施設は、9月17日の先行オープンに先立ち、8月31日に竣工している。

「東京ミッドタウン八重洲」外観写真

 現在、東京駅八重洲口周辺では三つの市街地再開発事業が進行中で、今後さらに活性化していく八重洲を含む東京駅東側エリアに位置する「東京ミッドタウン八重洲」は、地下1階でJR東京駅と直結している。また、同施設の地下駐車場から八重洲地下街経由で首都高速「八重洲線」にダイレクトアクセスでき、羽田空港までは車で約15分と交通利便性の高い立地となっている。隣接する「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」竣工後には、東京メトロ銀座線京橋駅までも直接アクセスが可能となり、歩行者ネットワークがさらに向上する予定。

 「東京ミッドタウン(六本木)」、「東京ミッドタウン日比谷」に続く3施設目の東京ミッドタウンブランドで、延床面積約29万平米(2棟合計)、地上45階の大規模複合ビルとなる。施設コンセプトは「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド ~日本の夢が集う街。世界の夢に育つ街~」。世界中・日本中から人や情報、モノ・コトが集まり、交わり、新しい価値を生み出し、世界に向けて発信していく街づくりを目指す。また、オフィス・商業・ホテル・バスターミナル・小学校・ビジネス交流施設・エネルギーセンター・こども園などの多彩な要素で構成されたミクストユース型再開発となっている。

 40階から最上階45階の6フロアに、「ブルガリ ホテル 東京」が来年4月に開業する。ツイン・ダブルルームを中心に、ラグジュアリーなスイートから究極のブルガリスイートまで、多彩なタイプを取りそろえた98部屋の客室をはじめ、バー、イタリアンレストラン、チョコレートブティックなど、ブルガリホテルのアイコン的な空間や、約1500平米のスパには最先端のフィットネスジムや25mの屋内プールなども併設され、ゲストに快適な滞在を提供する。ブルガリ ホテルズ&リゾーツは、これまで、ミラノ、ロンドン、バリなど世界7都市に展開している。「ブルガリ ホテル 東京」は、日本初進出となる。

 「バスターミナル東京八重洲」は、9月17日に第1期エリアが開業する。同バスターミナルは、第1期エリアから第3期エリアまでの3期に分けて、UR都市機構が段階的に整備したうえで、京王電鉄バスが一体的に運営するもので、2028年度に予定されている全体開業時には、乗降20バースを備える国内最大級の高速バスターミナルとなる。

 第1期エリアは「東京ミッドタウン八重洲」の地下1階と地下2階に位置し、バス停は地下2階に乗降用6バース、待機用3バースの計9バースを備えている。ターミナル内には、チケットカウンター、トイレ、授乳室、コインロッカーなどが設置されるほか、整体サロンやコンビニも併設されており、地下1階の商業施設部分とあわせ、快適・安全にバスターミナルを利用できる機能が充実している。

 地下1階から3階の商業施設では「HOSOO(ホソオ)」「TOKYO UNITE」をはじめ、日本初出店6店舗、東京初出店11店舗、商業施設初出店21店舗、新業態9店舗など、国内外から注目を集める57の店舗が出店する。なお、商業施設57店舗のうち、八重洲セントラルタワー地下1階の13店舗が、「バスターミナル東京八重洲」とともに9月17日に先行オープンする。
 
「東京ミッドタウン八重洲」外観写真(低層部)

 1階から4階に、再開発地区内に従前所在していた「中央区立城東小学校」の新校舎が開校した。2学期の開始とともに児童が登校している。城東小学校内には、2階に体育館、3階に屋内プール、4階に全天候型の屋上校庭を整備し、天候に左右されることなく授業ができるようになっている。また、屋上などにビオトープや菜園・水田を整備し、東京駅前の立地でありながら、自然と触れ合うことができるよう配慮している。

 八重洲セントラルスクエアの2階・3階には、子育て支援施設「昭和こども園(仮称)」が、来年4月1日に開設される予定。同園は、都内で21園の認可保育園・認定こども園を運営し、床面プロジェクションマッピングのある保育園の創設など、新たな試みを通し、時代に合った理想の保育を創造することをミッションにしている東京児童協会が運営する。

 4階と5階には、ビジネス交流施設として国内外のビジネスパーソンが交流し、学び、共創することで都市や地域にイノベーションを起こす「イノベーションフィールド八重洲」が来年3月(予定)にオープンする。同社がこれまで培ったノウハウやネットワークを生かし、地域や産業分野を超えて多様な連携が生まれる「機会」とイノベーションに必要な「場と機能」を提供する。

 オフィスビルの機能としては、施設内に、ビジネス交流施設/シェアオフィス/カンファレンスを整備することで、ワーカーそれぞれのワークシーンに合わせた最適な働き方を提供する。また、リアルな場の価値を生かした「社内外のコラボレーションによる新たな価値の創造」を目指す。24階のスカイロビーにテナント企業専用フィットネスジムやラウンジを整備するほか、ビジネス交流施設「イノベーションフィールド八重洲」(4階・5階)では、イノベーション創出の「場と機会」を提供する。

 感染症対策だけでなく、利用者の利便性向上を図るため、「完全タッチレスオフィスの導入」や「ロボットによるフードデリバリーサービス」に加え、「全フロア5G対応」などの最新技術を積極活用することにより、快適な執務環境の創出を支援する。

 具体的には、オフィスエントランスからテナント執務室までの入館導線の完全タッチレス化を実現した。顔認証によるオフィス入退館システムやホログラムなどの非接触技術の導入、専有部入口の自動ドア化などにより、オフィスワーカーは接触行為を一切行うことなく、執務室への入室が可能となる。

 ビルメンテナンス業務の省人化に向けた「清掃ロボット」「運搬ロボット」に加え、オフィスワーカーのユーザビリティ向上に資するロボットとして「デリバリーロボット」を導入する。日本の大規模オフィスビルでは初となるロボットの本格活用を開始する。

 複数キャリアのアンテナや無線機などの5G屋内設備を共用化するインフラシェアリングにより全フロアで5G対応を実施し、オフィステナントや来街者など施設利用者の様々な課題解決に取り組む。ロボットの遠隔管理やメタバースなど新技術の導入検討も5Gを活用することで加速していく。

 また、同施設は、オフィスビルとして国内最大級の「ZEB Ready」認証取得物件となっている。具体的には、共用部ではLED照明や人感センサの導入など、オフィス専有部ではLED照明や昼光センサ、高効率室外機の導入や適正な照明照度の設定などを行った。これらの施策により、年間一次エネルギー消費量を同水準の標準的な建物と比べて50%以上削減している。さらに、計画地の一部に太陽光パネルを設置し、館内に必要なエネルギーも生み出している。このほか、CASBEEスマートウェルネスオフィス認証(Sランク)やDBJ Green Buildingプラン認証(5つ星)を取得している。

 使用電力をグリーン化する「グリーン電力提供サービス」を導入する。同サービスを利用する企業の使用電力は、国際基準であるRE100に適合した電気として認定される。また、施設内の使用電力に、三井不動産が保有する全国5か所の太陽光発電所の環境価値を付加する初の事例となる。

 脱炭素への貢献につながる電気自動車(EV)の需要の拡大を受けて、施設内の平面駐車場に約60台のEV充電器を設置する。

 三井不動産TGスマートエナジーが日本橋・豊洲に続く3施設目のエネルギーセンターを7月に竣工させ、9月から「東京ミッドタウン八重洲」と「八重洲地下街」への電気と熱の安定供給を開始している。高い耐震性をもつ中圧ガスを燃料とした大型CGSと系統電力による電源の多重化により、災害時・非常時にも、企業の事業継続に貢献する。また、八重洲地下街や八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業の完成後建物へも供給することで、八重洲エリア全体の防災力向上に貢献する。

 このほか、同施設では、施設の外構部にアート作品を設置している。これらのアート作品が八重洲エリアの新しいシンボルとなることを期待している。施設コンセプト「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド」を体現する、世界で活躍するクリエイターたちによる自然・未来・平和を志向したアートスケープを創出する。