AmazonのKindle出版で、コンテンツ販売のメリットを体感しよう!(後編)
【家電コンサルのお得な話・85】 副業による「売り上げの完全自動化」を目指す手段としてAmazonの電子書籍「Kindle」による電子出版「KDP(Kindle direct publishing)」の活用があるが、もう一つのペーパーバック版をご存じだろうか。2021年10月から開始された新しいサービスのメリットとデメリットを紹介しよう。
<前編の記事>
AmazonのKindle出版で、コンテンツ販売のメリットを体感しよう!(前編)
https://www.bcnretail.com/market/detail/20220528_281104.html
通常、本を自費出版しようと思えば、出版社や印刷会社の仕様にもよるが100万円~数百万円程度の費用が掛かると言われており、かなり敷居が高いものとなっている。
これがKDPのペーパーバックだと、本の印刷はKDPがオンデマンドで行い、掛かった印刷の費用は売れたときのロイヤリティから差し引かれるため、当初の印刷代が不要となる。
また、この方式だと自費出版にありがちな在庫を抱える必要もないため、気軽に出版することができる。個人の副業を考えた際、「初期費用が掛からない」「在庫負担がない」ことは大きなメリットと言えるだろう。
もちろん、メリットばかりでなくデメリットもある。電子書籍版の場合、最大70%のロイヤリティを受け取れるが、KDPのペーパーバックの配布に対応しているAmazon マーケットプレイスで販売されたペーパーバックの場合は60%の固定ロイヤリティレートが適用される。
また、最低希望小売価格は本の印刷コストに基づいて計算され、印刷コストを60%で除したものとなり、この価格を下回る金額は指定できない。ここから印刷コストが差し引かれるため、結果として、電子書籍版に比べ、ロイヤリティがかなり少ないのに加え、高い価格設定になるのである。
こういったデメリットもあるが、やはり紙の本と電子書籍とでは、感じ方、捉え方も変わってくる。電子書籍版は「作品の手数を打つことによって、反応の高いカテゴリーをつかむ」といったテストマーケティング、ペーパーバック版は「広告宣伝用として出版する」というように、皆さんの副業での位置付けを考えて使い分けるのもいいだろう。
「売上の完全自動化」の体験や、他のコンテンツのフロント商材としてターゲットの反応を知るのにKindle出版は利用価値が高い。費用もかからないため、ぜひ、皆さんの経験を出版に活かしていただきたいと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。
KDPのペーパバック版のメリットとデメリット
前編では「売り上げの完全自動化」を体験してみる手軽な方法として、AmazonのKindle(KDP:Kindle direct publishing)の電子出版を紹介した。この電子書籍版に加え、2021年10月からペーパーバック版でも出版できるようになっている。ペーパーバック版とは、表紙に厚紙などは用いず、本文部分も安価な紙を用いて製本された書籍のことだ。つまり、電子書籍ではなく、紙の本が出版できるという特徴がある。<前編の記事>
AmazonのKindle出版で、コンテンツ販売のメリットを体感しよう!(前編)
https://www.bcnretail.com/market/detail/20220528_281104.html
通常、本を自費出版しようと思えば、出版社や印刷会社の仕様にもよるが100万円~数百万円程度の費用が掛かると言われており、かなり敷居が高いものとなっている。
これがKDPのペーパーバックだと、本の印刷はKDPがオンデマンドで行い、掛かった印刷の費用は売れたときのロイヤリティから差し引かれるため、当初の印刷代が不要となる。
また、この方式だと自費出版にありがちな在庫を抱える必要もないため、気軽に出版することができる。個人の副業を考えた際、「初期費用が掛からない」「在庫負担がない」ことは大きなメリットと言えるだろう。
もちろん、メリットばかりでなくデメリットもある。電子書籍版の場合、最大70%のロイヤリティを受け取れるが、KDPのペーパーバックの配布に対応しているAmazon マーケットプレイスで販売されたペーパーバックの場合は60%の固定ロイヤリティレートが適用される。
また、最低希望小売価格は本の印刷コストに基づいて計算され、印刷コストを60%で除したものとなり、この価格を下回る金額は指定できない。ここから印刷コストが差し引かれるため、結果として、電子書籍版に比べ、ロイヤリティがかなり少ないのに加え、高い価格設定になるのである。
こういったデメリットもあるが、やはり紙の本と電子書籍とでは、感じ方、捉え方も変わってくる。電子書籍版は「作品の手数を打つことによって、反応の高いカテゴリーをつかむ」といったテストマーケティング、ペーパーバック版は「広告宣伝用として出版する」というように、皆さんの副業での位置付けを考えて使い分けるのもいいだろう。
「売上の完全自動化」の体験や、他のコンテンツのフロント商材としてターゲットの反応を知るのにKindle出版は利用価値が高い。費用もかからないため、ぜひ、皆さんの経験を出版に活かしていただきたいと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。