貯まった小銭、お得に両替するには?
最近ではキャッシュレス決済が普及し、現金での支払いが少なくなっているという。また、小銭での両替や入金に手数料が発生する金融機関が増え、貯まった小銭の使い道に困っている人も多いのではないだろうか。コインスターが提供するサービスを使えばお得に小銭を消費できるかもしれない。
例えば、1円1000枚の場合、ゆうちょ銀行では手数料が1100円かかる。一方、コインスターなら手数料は99円。ただ、100円が1000枚の場合は銀行だと手数料が1100円、コインスターでは9900円になる。硬貨の種類に応じて利用する場所を変えればコストを抑えることができる。
また、市場に流通する硬貨の枚数が減ると、政府は新たな硬貨を鋳造しなくてはならなくなる。逆にいえば消費者が利用する小銭の量が増えることで不要な鋳造が減り、消費喚起に加えてSDGsに繋がるのだ。まだまだ利用できる店舗は限られるが、コインスターのマシンを見つけたら使いにくい小銭を消費しておきたい。(ライター・ハウザー)
コロナ流行やキャッシュレス決済普及で小銭を貯め込む人が増加
貯まった硬貨を店舗での買い物などに利用できるサービスを展開するコインスターは、2021年12月から2022年1月にかけて日本全国1200人の男女を対象に現金や小銭に対する意識調査をおこなった。貯め込む硬貨の種類は多種多様
貯め込んでいる硬貨の種類を調査したところ、特定の硬貨に偏ることなくきれいに分かれている。50円玉、100円玉が77%、1円玉、5円玉、10円玉が70%、500円玉が68%と、どの硬貨が特に余って困るということはなく、さまざまな硬貨を溜め込んでいるようだ。小銭の存在を煩わしく感じる人が増加
一方、小銭の存在を煩わしく感じる人の割合は、2018年の22%に対して今回の調査は37%と、大幅に増加したことがわかった。これはキャッシュレス決済の普及に加え、新型コロナウイルス流行の影響が大きいという。ウイルス感染防止の観点から、誰が触ったかわからない硬貨を使うことに対する意識が変わったようだ。釣銭が小銭を貯め込む原因
小銭を貯め込む原因としては釣銭があげられている。買い物で釣銭を受け取った際、それをすぐに使うと回答したのはわずか24%で、多くの人は財布にしまうという。特にレジが混み合っているときなどは、小銭を使いたくても取り出して数える時間を持ちづらい。そのようなこともあり、買い物によって使われずに貯まる小銭が増えるのだろう。現金利用者は減少が見込まれる
今後の見通しとしては、現金利用者は減少すると予測されている。現金利用を控えると回答した人は41%と多く、キャッシュレス支払いが普及する見込みだ。一方でネット通販に加えて実店舗の利用を希望する人は86%おり、すべての買い物をネットで済ませる時代はまだ遠い。お得かつ手軽に小銭を消費できるコインスターのサービス
各金融機関が小銭を取り扱うのに手数料を必要とするようになったなか、小銭をどのように消費すべきか迷っている人も多いだろう。対策として名乗り上げたのが、2018年にスタートしたコインスターの小銭交換サービスだ。手数料9.9%で硬貨を交換
コインスターのサービスは、手数料9.9%で硬貨を店舗での商品購入に利用できる引換券や現金に交換できるというものだ。たとえばゆうちょ銀行の場合、ATMでは硬貨の種類によらず小銭25枚まで110円、50枚まで220円、100枚まで330円の手数料がかかるが、コインスターのサービスは金額ベースで手数料が決まるため、少額硬貨ほどお得といえる。例えば、1円1000枚の場合、ゆうちょ銀行では手数料が1100円かかる。一方、コインスターなら手数料は99円。ただ、100円が1000枚の場合は銀行だと手数料が1100円、コインスターでは9900円になる。硬貨の種類に応じて利用する場所を変えればコストを抑えることができる。
日本では約270台が稼働中
まだ日本でサービスを開始して日が浅いコインスターだが、すでにスーパーマーケットを中心に約270台が稼働しているという。利用金額も増加しており、2022年1月第2週に比べて2022年3月第5週は約8割利用金額が増加したという。小銭の消費は消費喚起やSDGsにも繋がる
コインスターによると、日本では現金の利用が外国より多いことから、硬貨の流通価値は4.95兆円に上るという。金融機関の小銭取扱手数料値上げによって硬貨が家庭内に溜め込まれてしまうと、消費が停滞することになりかねない。また、市場に流通する硬貨の枚数が減ると、政府は新たな硬貨を鋳造しなくてはならなくなる。逆にいえば消費者が利用する小銭の量が増えることで不要な鋳造が減り、消費喚起に加えてSDGsに繋がるのだ。まだまだ利用できる店舗は限られるが、コインスターのマシンを見つけたら使いにくい小銭を消費しておきたい。(ライター・ハウザー)