TVS REGZAがテレビ市場で首位独走、安さプラスアルファで支持高まる
TVS REGZAがテレビ市場をトップシェアで独走している。今年1月に同社は、過去最高の販売台数シェア24.6%を獲得。シャープを抜いて1位に躍り出た。続く2月は20.8%、3月は22.4%と上下しつつも、連続して首位を守っている。全国の家電量販店やオンラインショップの実売データを集計するBCNランキングで明らかになった。
TVS REGZAが初めてトップシェアを獲得したのは昨年9月。シェアは22.0%だった。21.8%の2位シャープと0.2ポイントの僅差でトップの座をもぎ取った。シャープが長年トップを走り続けてきたテレビ市場。昨年は王者シャープに異変が生じた年でもあった。まず7月、ソニーにトップの座を譲り一時2位に後退。翌8月にはすぐトップを奪還したものの、翌9月にTVS REGZAに首位の座を奪われた。10月には再びシャープが首位を奪還し、激動の1年を終えた。
ところが年明け1月、TVS REGZAが再度シャープを逆転。今度は3カ月連続で首位を守っている。TVS REGZAとシャープは製品構成が似てきた。いずれも液晶テレビ中心で、有機ELテレビの販売台数構成比は1桁台。平均単価(税抜、以下同)も、10万円を超えるソニーとパナソニックに比べれば安い。シャープが7万円台から8万円台で推移するのに対し、TVS REGZAは6万円台から7万円台で推移している。1インチ当たりの単価は、TVS REGZAは1500円台から1700円台。1700円台から1900円台のシャープに比べ、かなり割安だ。日本人に古くからなじみのあるブランドの中では、最も手ごろな価格帯という点が、TVS REGZAのシェアを押しあげている一因と言える。
好調な売れ行きについて、TVS REGZA営業本部の本村裕史 ブランド統括マネージャーは「Hisense傘下になって、投資の強化が進みラインアップが広がってきた。いい循環が生まれている。売れ筋のV34シリーズは低価格モデルながら、レグザ独自のモノづくりを貫いた。映像の美しさなど基本性能の高さに加え、ネット動画もサクサク見られる機能性の高さも認めていただいている」と話す。
過去6カ月(2021年10月~22年3月)、テレビ市場で最も売れたのは、TVS REGZA「32V34」。販売台数シェアは3.3%だった。2位はTCLの「32S5200A」で3.1%。いずれも32型液晶搭載の低価格モデルだ。TVS REGZAの32V34の6カ月平均単価は3万8700円。一方、TCLの32S5200Aは2万7800円だ。32V34が1万円以上も高いが、販売台数では上を行く。レグザというブランド力に加え、単に安いだけでなく製品そのものの品質や機能も含めたコストパフォーマンスの高さを、消費者が支持していると言えるだろう。
有機ELテレビに限っても、TVS REGZAはシェアを伸ばしている。3月は16.7%で3位。34.4%で1位のソニー、27.6%で2位のパナソニックに続く。TVS REGZAの中で有機ELテレビが占める販売台数構成比は3月で7.1%。市場全体の9.5%にはやや及ばない。それでこのシェアだ。有機ELでも存在感はかなり増してきた。テレビ各社は間もなく、夏商戦向けの新製品を発表する。有機ELテレビに加えミニLEDテレビなど新機軸の製品も増え、激戦が予想される。TVS REGZAはここでどんな製品を投入し、どこまでトップを守れるか。大いに注目したい。(BCN・道越一郎)
TVS REGZAが初めてトップシェアを獲得したのは昨年9月。シェアは22.0%だった。21.8%の2位シャープと0.2ポイントの僅差でトップの座をもぎ取った。シャープが長年トップを走り続けてきたテレビ市場。昨年は王者シャープに異変が生じた年でもあった。まず7月、ソニーにトップの座を譲り一時2位に後退。翌8月にはすぐトップを奪還したものの、翌9月にTVS REGZAに首位の座を奪われた。10月には再びシャープが首位を奪還し、激動の1年を終えた。
ところが年明け1月、TVS REGZAが再度シャープを逆転。今度は3カ月連続で首位を守っている。TVS REGZAとシャープは製品構成が似てきた。いずれも液晶テレビ中心で、有機ELテレビの販売台数構成比は1桁台。平均単価(税抜、以下同)も、10万円を超えるソニーとパナソニックに比べれば安い。シャープが7万円台から8万円台で推移するのに対し、TVS REGZAは6万円台から7万円台で推移している。1インチ当たりの単価は、TVS REGZAは1500円台から1700円台。1700円台から1900円台のシャープに比べ、かなり割安だ。日本人に古くからなじみのあるブランドの中では、最も手ごろな価格帯という点が、TVS REGZAのシェアを押しあげている一因と言える。
好調な売れ行きについて、TVS REGZA営業本部の本村裕史 ブランド統括マネージャーは「Hisense傘下になって、投資の強化が進みラインアップが広がってきた。いい循環が生まれている。売れ筋のV34シリーズは低価格モデルながら、レグザ独自のモノづくりを貫いた。映像の美しさなど基本性能の高さに加え、ネット動画もサクサク見られる機能性の高さも認めていただいている」と話す。
過去6カ月(2021年10月~22年3月)、テレビ市場で最も売れたのは、TVS REGZA「32V34」。販売台数シェアは3.3%だった。2位はTCLの「32S5200A」で3.1%。いずれも32型液晶搭載の低価格モデルだ。TVS REGZAの32V34の6カ月平均単価は3万8700円。一方、TCLの32S5200Aは2万7800円だ。32V34が1万円以上も高いが、販売台数では上を行く。レグザというブランド力に加え、単に安いだけでなく製品そのものの品質や機能も含めたコストパフォーマンスの高さを、消費者が支持していると言えるだろう。
有機ELテレビに限っても、TVS REGZAはシェアを伸ばしている。3月は16.7%で3位。34.4%で1位のソニー、27.6%で2位のパナソニックに続く。TVS REGZAの中で有機ELテレビが占める販売台数構成比は3月で7.1%。市場全体の9.5%にはやや及ばない。それでこのシェアだ。有機ELでも存在感はかなり増してきた。テレビ各社は間もなく、夏商戦向けの新製品を発表する。有機ELテレビに加えミニLEDテレビなど新機軸の製品も増え、激戦が予想される。TVS REGZAはここでどんな製品を投入し、どこまでトップを守れるか。大いに注目したい。(BCN・道越一郎)