大人なら誰もが持っていると言っても過言ではないスマートフォン。もはや生活必需品として活躍している。なかには、子どもにいつから持たせるべきか悩んでいる保護者もいるかもしれない。最新の調査によるといわゆる「スマホデビュー」は低年齢化が進んでいるという。
同調査によると、初めてのスマホを購入した時期が小中高のなかでは「小学生」が51.6%と半数超。小学生未満で購入したという回答も5.8%あり、合計で57.4%が中学生になる前にスマホを購入している。
2019年の調査では小学生および小学生未満という回答がそれぞれ40.1%、2.8%だったのに比べると、低年齢化が進んでいるといえる。また、スマホデビューが大学生以上という回答は2019年の3.1%に対して1.7%と減少しており、高校生にとってスマホはほぼ必需品となっている。
一方、高校生については1位が「子どもが学校に入学するから」、2位が「スマホがないと学生生活が不便になると思ったから」となっており、保護者もスマホは高校生に欠かせないアイテムだと考えていることが分かる。
年々スマホデビューの低年齢化が進む一方、保護者はスマホを持たせることに不安を持っているようだ。子どもがスマホを使う際のルールについて見てみよう。
小学生と中学生に限ると最も多かったルールは「スマホを利用する時間に関するルール」であり、中学生に関しては50.9%がこのルールを定めているという。自己管理が難しい間はルールをしっかり決める必要があるということだろう。
一方、高校生では45.0%が細かい使用時間を特に決めていない。実際に4時間以上スマホを使っている子どもは23.4%おり、7時間以上という回答も6.8%あった。
また、キャッシュレス決済ならではのメリットを理由に挙げる人も多く、「利用状況や履歴が管理できる」という回答が25.1%と第2位となっていた。何に使われるか、使ったかわからない現金よりは安心感があると考えている。
スマホデビューの低年齢化が進むなか、保護者自身がスマホを持つメリットとリスクをしっかりと理解し、子どもが安全にスマホを使えるよう心がけてほしい。(ライター・ハウザー)
半数以上が小学生でスマホデビュー、高校生はもはや必需品
MMD研究所は、2021年以降に子どもに初めてスマートフォンを持たせた20歳~59歳の男女1888人に事前調査を行い抽出し、本調査では21年以降に初めてスマートフォンを持った子がいる親1000人に対して「2022年1月初めてスマートフォンを持つ子どもと親のスマートフォン意識調査」を2022年1月21日~1月24日に実施した。同調査によると、初めてのスマホを購入した時期が小中高のなかでは「小学生」が51.6%と半数超。小学生未満で購入したという回答も5.8%あり、合計で57.4%が中学生になる前にスマホを購入している。
2019年の調査では小学生および小学生未満という回答がそれぞれ40.1%、2.8%だったのに比べると、低年齢化が進んでいるといえる。また、スマホデビューが大学生以上という回答は2019年の3.1%に対して1.7%と減少しており、高校生にとってスマホはほぼ必需品となっている。
子どもが欲しいと言い出した、周りが持ち始めたのがきっかけ
小学生および中学生にスマホを持たせてもいいと思ったきっかけについては1位が「子どもがスマホを持ちたいと言い出したから」、2位が「周りの子どもがスマホを持つようになったから」と共通している。一方、高校生については1位が「子どもが学校に入学するから」、2位が「スマホがないと学生生活が不便になると思ったから」となっており、保護者もスマホは高校生に欠かせないアイテムだと考えていることが分かる。
年々スマホデビューの低年齢化が進む一方、保護者はスマホを持たせることに不安を持っているようだ。子どもがスマホを使う際のルールについて見てみよう。
アプリダウンロードや課金、時間に関するルールが多い
子どもにスマホを持たせるときのルールについては、78.4%がルールを決めているという。その内容として最も多かったのは「アプリ内課金やアプリのダウンロードに関するルール」、2番目が「スマホを利用する時間に関するルール」、3番目が「使用できるアプリや閲覧できるサイトに関するルール」だという。お金や時間、そして安全性に関して不安を抱いているようだ。小学生と中学生に限ると最も多かったルールは「スマホを利用する時間に関するルール」であり、中学生に関しては50.9%がこのルールを定めているという。自己管理が難しい間はルールをしっかり決める必要があるということだろう。
使用時間のルールは4時間未満が大半
スマホ使用時間のルールの具体的な時間は、最も多かったのが1時間から2時間未満。小中学生では4時間以上にルールを設定している人の割合は小学生で8.0%、中学生で3.3%と少なく、スマホの使いすぎを危惧していることがうかがえる。一方、高校生では45.0%が細かい使用時間を特に決めていない。実際に4時間以上スマホを使っている子どもは23.4%おり、7時間以上という回答も6.8%あった。
キャッシュレスは今後も利用したくない人が多い
子どもにお小遣いを渡すときの手段についてのアンケートでは、64.3%が現金と回答しており、まだまだ現金が主流となっている。子どもにお小遣いを渡していると回答した保護者を対象に、キャッシュレスでお小遣いを渡したいかという質問に対しては、「利用したい」と「やや利用したい」の合計は40.4%であった。この質問の回答者にはすでにキャッシュレスでお小遣いを渡している保護者も含まれており、お小遣いを渡す手段としてキャッシュレスを利用したいと考えている人は多くなさそうだ。キャッシュレスは利用状況や履歴の管理ができるのがメリット
キャッシュレスでお小遣いを渡している保護者にその理由を尋ねたところ、最も多かったのは「キャッシュレスに慣れさせたい」という回答で26.2%。世の中が今後キャッシュレス決済に向かっていくと思っている人が多いとみられる。また、キャッシュレス決済ならではのメリットを理由に挙げる人も多く、「利用状況や履歴が管理できる」という回答が25.1%と第2位となっていた。何に使われるか、使ったかわからない現金よりは安心感があると考えている。
スマホにはメリットも多いがデメリットも多い
スマホは非常に便利な端末であり、大人のなかにはもはやスマホなしに生活するのが難しい人も多い。一方で、スマホを使うことでネットやSNS上のさまざま誘惑や悪意と触れる機会もある。そのことを危惧する保護者も多いだろう。スマホデビューの低年齢化が進むなか、保護者自身がスマホを持つメリットとリスクをしっかりと理解し、子どもが安全にスマホを使えるよう心がけてほしい。(ライター・ハウザー)