【記者のひとこと】人材シフト

コラム

2022/03/08 10:00

 人材戦略が多様化しています。組織が求める人材像として従来から「I字型」や「T字型」などの幅広い定義をもとに、いろいろな業務に対応するゼネラリストや特定分野で専門性を発揮するスペシャリスト、そして両スキルをもつ人材まで、各社がさまざまな育成方針を展開しています。

 また最近の急激な環境変化や時代の流れに合わせて、改めて企業の原点に立ち返る動きも見られます。日本IBMは社内全体でスペシャリスト人材に特化した組織へ改めていく方針を打ち出しています。背景の一つに近年、社会や顧客が求める依頼がさらに専門的となり、多くの業務を平均的に対応できるゼネラリスト人材の担当領域を超えるケースがでてきていることも一因としてあるようです。

 日本IBMでは他にも社内技術者が広域のテクノロジーに深く関わっていける環境を提供する目的で、外部パートナーと交流する機会を増やし、新しいソリューションを開発していく環境作りにも力を入れています。新しい見方や発想を磨く上で、自分と全く異なる人材と意思疎通を図ることで新しい何かが見えてくるのかもしれません。(山越 晃)

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<解説>日本IBM 社内外の技術者の連携を目指し「ラボ」設立 「新時代のモノづくりジャパン」戦略を推進