【記者のひとこと】主戦場は中堅・中小企業へ

コラム

2022/03/02 10:00

 日本国内の企業のうち、9割以上が中堅・中小企業であるといわれています。企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性が叫ばれていますが、日本企業の生産力を真に高めるには、産業構造のほとんどを占める中堅・中小企業のDXをどう実現するかが鍵を握るのではないでしょうか。

 とはいえ、大企業と比べ、資本力でも人材面で劣る中堅・中小企業のDX実現には課題が山積しています。

 現状を踏まえ、経済産業省が「中堅・中小企業等のDX促進に向けた検討会」を立ち上げるなど、国も対策を進めています。もちろん、行政の支援は欠かせませんが、やはりITベンダーら業界内のプレイヤーの取り組みも今後を左右するでしょう。

 SAPジャパンは年商800億円未満の中堅・中小企業への販売を100%パートナー経由とする方針を打ち出しました。中堅・中小企業へのアプローチをより多様化させ、デジタル化、DXを加速させる狙いです。

 これからもさまざまなベンダーが、それぞれに中堅・中小企業へのDX支援策を展開していくと見られます。DX市場の主戦場が中堅・中小企業へとシフトしていく中で、各社はどのように存在感を高めていけるでしょうか、取り組みから目が離せません。(藤岡 堯)

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SAPジャパン 中堅・中小企業への販売を100%パートナー経由に 営業知見共有などで支援体制を強化