パソコンを使う上で欠かせないものの1つがキーボードだ。文字を多く入力する人ほどその押し心地が仕事の効率を左右するといっても過言ではないだろう。自分に合ったキーボードを使うことでやる気や効率の向上が期待できるかもしれない。キーボードの押し心地を決める要素は色々あるが、最も影響が大きいものの1つがスイッチの構造だ。代表的な四つの構造とその押し心地について解説しよう。
メンブレン式の打鍵感はラバードームを使用していることから柔らかく、深めのストロークが特徴。打鍵音が静かなため同居人がいる在宅勤務でも使いやすい。一方、ラバードームは劣化しやすく、次第に打ち心地が悪くなるのが欠点だ。
パンタグラフ式はこのX型の支柱によりキーの端を押してもまっすぐ押し込むことができ、安定してキー入力ができる。打鍵感は浅めで、軽い力で入力が可能だ。デメリットとしてはパンタグラフ機構の部品が一般的にプラスチック製のため、ほかの構造に比べ耐久性が低い点が挙げられる。
電気的なスイッチがないため独特のスムーズな押し心地を持っており、一度使うと離れられないという人も多い。精度も高いため、高速でのキー入力にも適している。一方、構造上高価になりがちなのがデメリットだ。
それぞれの構造ごとにおすすめのキーボードを具体的に紹介しよう。
デザインの良さも魅力の1つであり、iFデザイン賞、グッドデザイン賞、レッド・ドット賞などを受賞している。メタルプレートを採用したことによる安定性の高さも特徴の1つであり、安定した正確なタイピングが可能だ。
そのなかにはFILCO通販限定のCHERRY MX SILENTスイッチを採用したものもあり、メカニカル式特有の心地良い打鍵感を維持しつつ、打鍵音を30%低減できる。他の人に配慮をしながらメカニカル式キーボードを使いたい人におすすめだ。
通信方式はUSB接続とBluetooth接続の両方に対応し、Windows/Mac/スマホ/タブレットと幅広い端末で利用できる。REALFORCEシリーズには世界初の静電容量無接点式のボタンを採用したマウスもあるため、併せて利用しても良いかもしれない。
仕事でパソコンを使っている人にとってキーボードは業務効率や疲労を決める重要な仕事道具といえる。打鍵感にもこだわって新しいキーボードを選んでみてはいかがだろうか。(ライター・ハウザー)
深い押し心地のメンブレン式
メーカー製デスクトップパソコンの付属キーボードによく使われることから、多くの人にとってなじみがある構造がメンブレン式だ。この方式はラバードームによってキーを支え、指でキーを押すとラバードームが潰れて電気接点が接触しキーが押される仕組みとなっている。メンブレン式の打鍵感はラバードームを使用していることから柔らかく、深めのストロークが特徴。打鍵音が静かなため同居人がいる在宅勤務でも使いやすい。一方、ラバードームは劣化しやすく、次第に打ち心地が悪くなるのが欠点だ。
浅くて軽快なパンタグラフ式
パンタグラフ式は薄型化が容易なことからノートパソコンによく使われており、こちらも多くの人になじみがある方式といえるだろう。その名の通り、電車の屋根に付いているパンタグラフと同じX型の支柱で支える仕組みとなっている。パンタグラフ式はこのX型の支柱によりキーの端を押してもまっすぐ押し込むことができ、安定してキー入力ができる。打鍵感は浅めで、軽い力で入力が可能だ。デメリットとしてはパンタグラフ機構の部品が一般的にプラスチック製のため、ほかの構造に比べ耐久性が低い点が挙げられる。
小気味よい音が魅力のメカニカル式
メカニカル式は金属のバネスプリングによってキーを支える方式。このバネを変えることでさまざまに打鍵感を変化させられることから、打鍵感にこだわりがあるユーザーに人気の方式となっている。いわゆるメカニカル式の打鍵感の特徴は、バネが生み出す適度な反発力による小気味よさにある。スイッチが入った際に「カチッ」という音がするものも多く、気持ちよくキー入力ができると感じる人も多い。ただ、この音が周りの人にとってうるさく感じられることがある点には注意してほしい。軽い打ち心地で高耐久の静電容量無接点式
静電容量無接点式はその名の通り物理的にスイッチを接触させるのではなく、キーが押し込まれて電極が近づくことによる電位の変化で入力を感知する方式。物理的な接点がないので非常に耐久性が高く、チャタリングなどが起きづらい。このため、銀行の窓口業務など大量かつ正確なキー入力が求められる分野でも活躍している。電気的なスイッチがないため独特のスムーズな押し心地を持っており、一度使うと離れられないという人も多い。精度も高いため、高速でのキー入力にも適している。一方、構造上高価になりがちなのがデメリットだ。
それぞれの構造ごとにおすすめのキーボードを具体的に紹介しよう。
エレコム TK-FBM093SBK
エレコムのTK-FBM093SBKはBluetooth接続のメンブレン式キーボード。最大の特徴は静音性にあり、イギリスの騒音防止団体から「Quiet Mark」と呼ばれる認証を受けている。最大3台のマルチペアリングに対応しており、パソコン/スマホ/タブレットなどを使い分けている人にもおすすめだ。乾電池で動作するため、外出先で電池切れになってもコンビニなどで簡単に入手できるのがうれしい。ロジクール MX KEYS Advanced Wireless Illuminated Keyboard KX800
ロジクールのMX KEYS Advanced Wireless Illuminated Keyboard KX800はクリエイターやプログラマー向けに設計されたパンタグラフ式キーボード。「Perfect Stroke」と呼ばれるキー構造を採用し、なめらかかつ自然な打鍵感が得られるという。デザインの良さも魅力の1つであり、iFデザイン賞、グッドデザイン賞、レッド・ドット賞などを受賞している。メタルプレートを採用したことによる安定性の高さも特徴の1つであり、安定した正確なタイピングが可能だ。
FILCO Majestouch Convertible 2シリーズ
FILCOのMajestouch Convertible 2シリーズはUSB接続とBluetooth接続の両方に対応したメカニカル式キーボード。キーボードにこだわりがあるユーザー向けに多彩なラインアップを揃えており、スイッチの違いだけで5種類あるほか、キー配列や色まで含めると膨大な種類から自分好みのものを選ぶことが可能だ。そのなかにはFILCO通販限定のCHERRY MX SILENTスイッチを採用したものもあり、メカニカル式特有の心地良い打鍵感を維持しつつ、打鍵音を30%低減できる。他の人に配慮をしながらメカニカル式キーボードを使いたい人におすすめだ。
東プレ REALFORCE R3シリーズ
静電容量無接点式のなかでは東プレのREALFORCE R3シリーズをおすすめしたい。このシリーズはキーを押し込む際の荷重が異なる製品をラインナップしており、なかには「変荷重」と呼ばれる小指などの力の弱い指で押すキーのみ荷重を軽くしたものもある。キー入力による疲れを軽減する効果が見込める。通信方式はUSB接続とBluetooth接続の両方に対応し、Windows/Mac/スマホ/タブレットと幅広い端末で利用できる。REALFORCEシリーズには世界初の静電容量無接点式のボタンを採用したマウスもあるため、併せて利用しても良いかもしれない。
キーボードにとことんこだわるなら自作という手も
色々と試したが自分に合うキーボードが見つからないという人には、自作するという手もある。キースイッチを変えることによって打鍵感を調整できるのはもちろん、配列なども自由自在だ。最近は手首を自然な角度にできる左右分割型が人気だという。仕事でパソコンを使っている人にとってキーボードは業務効率や疲労を決める重要な仕事道具といえる。打鍵感にもこだわって新しいキーボードを選んでみてはいかがだろうか。(ライター・ハウザー)