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REGZAブランドを抑えてシェアトップの「グリーンハウス」って何? ポータブルBDプレイヤー市場の今

 BDやDVDメディアに記録した映像を視聴するにはBDレコーダーや専用のプレーヤーが必要だが、家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、この3年の中でポータブル型のBDプレーヤー(以下ポータブルBDプレーヤー)市場をけん引してきたTVS REGZAやCSME(現テクタイト)に代わり、2021年(1~12月)の販売台数シェアでグリーンハウスが1位になったことが明らかになった。
 

外出先や寝室などで映画などを楽しめるポータブルBDプレーヤー

 TVS REGZAは、東芝で培われてきた薄型テレビブランド「REGZA」を冠するデジタルAV機器メーカー。対するグリーンハウスは元来LCDモニターやメモリカードを扱うPC周辺機器メーカーである。そのため、ポータブルBDプレーヤーの分野でグリーンハウスの企業名に馴染みが薄い人もいるかもしれない。

 TVS REGZAは長年にわたりBDやDVDのレコーダーを販売してきたが、ポータブルBDプレーヤーは最近では2014年に発売した「SD-BP900S」の1シリーズのみで、以降、新製品をリリースしていない。ちなみに、ポータブルDVDプレーヤーは21年に新製品をリリースしている。

 一方のグリーンハウスは、21年にポータブルBDプレーヤーの新製品を4シリーズリリースしており、全12機種で戦いながら急激にシェアを拡大し、21年の年間販売台数シェアで1位に躍り出たのだ。
 
2019~21年のポータブルBDプレーヤー市場シェアの移り変わり

 ポータブルBDプレーヤーをシリーズ別にみてみよう。1位はTVS REGZAの「SD-BP900S」で、14年5月のモデルながらもロングセラーを続けている。21年のTVS REGZAの製品は、この1機種しか販売していない。それでも年間販売台数シェアで上位に位置づけるあたり、REGZAブランドがいかに安定しているかを表す証左とも言えよう。
 
2021年のポータブルBDプレーヤー上位シリーズ一覧

 2位と3位は山善の「TMB-L133(13.3インチ)」シリーズと「TMB-L90(9インチ)」がランクイン。山善は21年のメーカーシェア3位を獲得しているが、製品ラインナップはこの2シリーズのみで構成されており、販売台数シェアは19年の9.6%から21年は22.5%と倍以上に高めている。
 
 グリーンハウスは5位に11インチの「GH-PBD11B-BK」シリーズがランクイン。21年のポータブルBDプレーヤー市場は10社でシェア争いを繰り広げているが、先述したように、ポータブルBDプレーヤーメーカーの中では最も積極的にラインナップを整えている印象だ。
 
 家に保存しているBDコンテンツが寝室や野外など、どこでも気軽に楽しめるポータブルBDプレーヤー。おうち時間を楽しむためのアイテムの一つとして、購入を検討してみるのもいいだろう。(BCN・栃木 亮範)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などのPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。