ソフトバンク・auの5Gエリアはまだ限定的 総務省要請でエリア拡大加速に期待
デジタルの力で地方と都市の差を縮める「デジタル田園都市国家構想」の実現に向け、総務省は2021年12月28日に、携帯電話事業者に対して5G基地局整備の加速を要請した。前回のNTTドコモに続き、今回はKDDI(au)・ソフトバンクの5Gサービスエリアマップから現状と今後のエリア拡大予定の傾向をみていこう。
(前回)
ドコモ5Gエリア 関東地方は2022年3月末に一気に拡大? 既に都心部はエリア化
https://www.bcnretail.com/market/detail/20220120_262918.html
しかし、表示を「22年夏以降の予定」に切り替えると、既存の周波数帯を5Gに転用した5Gエリア(5G NR化)が一気に拡大し、関東地方はほぼ全て5G NR化エリア内に入る予定。5G用周波数帯を利用した5G Sub6エリアもやや広がる。
ソフトバンクは、21年12月末時点で既に既存の周波数帯(700MHz・1.7GHz・3.4GHz)を5Gに転用したSoftBank 5Gエリアをかなり広く展開しており、3.7GHzなど新周波数を利用したSoftBank 5Gエリアも順次拡大していく。とはいえ、「22年春以降予定」を見る限り、首都圏の主要駅とその周辺優先のようだ。
オンライン専用ブランドの「LINEMO」の5Gサービスエリアマップには、転用5Gエリアが反映されていないため、そちらを見ると、より都心部偏重が顕著だ。
楽天モバイルは、5Gサービス拡大予定エリアをリスト形式でしか案内していないため、他社とは比較できないが、「5Gミリ波」に限ると、現時点ではソフトバンクやドコモより利用可能なカ所が多い印象だ。なお、iPhone 12/13シリーズはミリ波非対応のため、5G Sub6/ミリ波対応のオリジナル端末「Rakuten BIC s/BIC」向けのエリア展開といえる。
「人口カバー率」は算出方法、実際のつながりやすさ・利用可能範囲を反映していないという批判的な見方がある。便宜上の指標だと割り切ると、ソフトバンク・auのように都心優先でも、ドコモ・楽天モバイルのように整備しやすいところから順次整備というアプローチでも、国が定めた5Gネットワーク整備の目標「23年度までに5G人口カバー率9割」は達成可能だと考えられる。今後スマートフォンを買い替える際は、ぜひ5G対応機種を選ぼう。(BCN・嵯峨野 芙美)
(前回)
ドコモ5Gエリア 関東地方は2022年3月末に一気に拡大? 既に都心部はエリア化
https://www.bcnretail.com/market/detail/20220120_262918.html
5Gエリアは23年度までに人口カバー率9割へ
auは、5Gサービスのエリア拡大について、マップ上はだいぶスローなピッチ。21年12月時点では、5G sub6エリアは、おおむね東京23区内と、その周辺の一部に限定される。しかし、表示を「22年夏以降の予定」に切り替えると、既存の周波数帯を5Gに転用した5Gエリア(5G NR化)が一気に拡大し、関東地方はほぼ全て5G NR化エリア内に入る予定。5G用周波数帯を利用した5G Sub6エリアもやや広がる。
ソフトバンクは、21年12月末時点で既に既存の周波数帯(700MHz・1.7GHz・3.4GHz)を5Gに転用したSoftBank 5Gエリアをかなり広く展開しており、3.7GHzなど新周波数を利用したSoftBank 5Gエリアも順次拡大していく。とはいえ、「22年春以降予定」を見る限り、首都圏の主要駅とその周辺優先のようだ。
オンライン専用ブランドの「LINEMO」の5Gサービスエリアマップには、転用5Gエリアが反映されていないため、そちらを見ると、より都心部偏重が顕著だ。
楽天モバイルは、5Gサービス拡大予定エリアをリスト形式でしか案内していないため、他社とは比較できないが、「5Gミリ波」に限ると、現時点ではソフトバンクやドコモより利用可能なカ所が多い印象だ。なお、iPhone 12/13シリーズはミリ波非対応のため、5G Sub6/ミリ波対応のオリジナル端末「Rakuten BIC s/BIC」向けのエリア展開といえる。
「人口カバー率」は算出方法、実際のつながりやすさ・利用可能範囲を反映していないという批判的な見方がある。便宜上の指標だと割り切ると、ソフトバンク・auのように都心優先でも、ドコモ・楽天モバイルのように整備しやすいところから順次整備というアプローチでも、国が定めた5Gネットワーク整備の目標「23年度までに5G人口カバー率9割」は達成可能だと考えられる。今後スマートフォンを買い替える際は、ぜひ5G対応機種を選ぼう。(BCN・嵯峨野 芙美)