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楽天証券、投資信託にかかわるポイント進呈ルール一部変更 2022年4月以降は「積み立て特典」に

販売戦略

2022/01/06 18:30

 楽天銀行、楽天証券は、銀行と証券の連携で楽天ポイントを進呈する優遇プログラム「楽天銀行ハッピープログラム」の楽天証券で保有する投資信託にかかわる進呈ポイントと、銀行と証券の口座連携サービス「マネーブリッジ」に関する変更を発表した。変更時期は2022年4月1日0時、変更後のポイント進呈開始は22年6月以降。

主なオンライン証券会社

 まず、楽天銀行のマネーブリッジについて、普通預金金利優遇の適用に残高上限を設ける。22年4月1日以降、普通預金残高300万円未満は現在と同じ、都市銀行の金利の100倍相当の0.10%(税引前)だが、上限の300万円超える残高に対する金利は0.04%(税引前)となる。
 
マネーブリッジ優遇金利に関する変更

 投資信託にかかわるポイントは、対象投資信託の保有残高に応じた毎月ポイント付与(登録した楽天IDに対する楽天ポイント付与)から、はじめての投資信託残高10万円達成(毎月月末時点、対象外ファンドを除く)で10ポイントといった、投資額に応じた1回限りのボーナスポイント付与となり、さながら積み立て特典といえよう。
 
2022年4月1日以降の投資信託にかかるポイント進呈条件
(初回判定は4月末)

 ポイント進呈の最高ランクは、投資信託残高2000万円(はじめての残高2000万円達成で500ポイント進呈・最大限累計2990ポイント進呈)。夫婦2人の老後資金として退職時までに2000万円の余剰資金をもつと理想的といわれており、新しいポイント進呈の仕組みは、コツコツためたご褒美として理にかなっているともいえる。

 二つの“改悪”によって、4月1日以降、楽天証券と楽天銀行をセットで利用する主なメリットは、残高300万以下の円普通預金の金利と、証券・銀行口座間の自動入出金(スイープ)となる。お得度はだいぶ下がり、楽天証券は、楽天経済圏から半ば独立し、取引アプリ・サイト(PC・スマホ)のUIなど、本来のサービスで勝負に出た格好だ。

 ポイント制度のわかりやすさと、1ポイント1円相当(交換レートはサービスごとに異なる)として幅広く使えるメリットから、SBI証券、マネックス証券、松井証券(22年1月4日から従来よりポイント還元分を10%増量する「投信毎月ポイント・現金還元サービス」に刷新)など、投資信託の保有残高に応じ、共通ポイント・独自のポイント(共通ポイントやデジタルギフト券に交換可)を毎月進呈するサービスを導入する証券会社・銀行は多い。むしろ今後ますます増える気配なので、資産形成とポイントゲットの二つの視点で賢く利用しよう。(BCN・嵯峨野 芙美)