刺身には日本酒、ステーキには赤ワイン…というように味覚には定番のマリアージュが多く存在する。では嗅覚はどうだろうか。加熱式たばこ「Ploom X」を展開するJTが目指したのは、あまり耳にしない“香り×香り”のマリアージュだ。新銘柄「メビウス・オプション」シリーズの発売を記念して、北海道・札幌市にある紅櫻蒸留所とコラボレーション。オリジナルクラフトジン2銘柄を共同開発した。“加熱式たばこ”と“クラフトジン”――両者がどのように化学反応を起こすのか、12月16日に開催された蒸留所見学会に参加し、たしかめてきた。
まずは、JTが11月26日に発売した「メビウス・オプション・イエロー」「メビウス・オプション・パープル」について説明しておこう。オプションシリーズは紙巻きでは2013年の販売開始以来、絶大な支持を得ている銘柄で、フィルターに搭載されたカプセルをつぶすと、より華やかな香りが広がるのが特徴だ。Ploomシリーズでカプセル搭載の銘柄が採用されるのは今回が初めて。当然、ユーザーからの期待度は大きい。
コラボのパートナーとなる紅櫻蒸留所は北海道初のクラフトジン蒸留所として2018年に設立。北海道の素材を生かした奥深い味わいが評価され、世界的なスピリッツコンペティションで金賞を受賞するなど、注目を集めている。地方自治体とも積極的に提携しており、地域色の強いジンの製造に取り組んでいる。
今回のコラボレーションはPloom Xのコンセプトである「TRULY UNIQUE」に共感するという理由で実現した。紅櫻蒸留所の林英邦社長は「ジンは地域の特色がよくあらわれるお酒で、われわれも北海道を世界中に知ってもらいたいという思いで作っている。香りと香りのマリアージュを目指すというのは初めての体験で、わくわくすると同時にどのような反応があるのか、不安な気持ちもある(笑)」とコメントした。
紅櫻蒸留所の代表ブランド「9148」の定番銘柄「#0101」は、ジュニパーベリー・コリアンダー・アンジェリカ・シナモンといった原材料に加え、日高昆布・切り干し大根・干し椎茸といったボタニカルを取り入れている。そうした独自性によって、ジンという酒の既成概念を覆す“旨味”や“香り”が味わえる。今回のコラボ銘柄では「#0101」をベースに、それぞれのたばこの香りにマッチするブレンドが行われた。
今回のマリアージュのために用意したという口の広いワイングラスで、それぞれのジンを味わってみる。どちらにも共通しているのは、ニオイは強烈だが、味わいはスッキリしていることだ。上質なジンを飲み慣れていない記者は「ジンってこんなに飲みやすかったっけ?」と驚いた。ストレートで、ロックで、ソーダ割で、と飲み方を変えると、またそれぞれの魅力がある。きわめつけは“お湯割り”。ニオイがさらに引き立ち、心地よさが一層高まった。
そして、肝心のマリアージュ。ジンの余韻が口に残っているうちに、Ploom Xで対になるメビウス・オプションを一服。すると、これは初めての体験! ジンの香りとたばこの香りがするすると結びつき、第3の新たな香りが立ち上っていく。メビウス・オプション・パープル×#0513 Purple Moonであれば甘さの中に爽快感、メビウス・オプション・イエロー×#0216 Yellow Breezeであれば酸味の中に爽やかさが生まれるのを実感できた。
ブレンドを担当した蒸溜技師の風間大輔氏いわく「1+1=2ではなく、まったく新しい化学反応が生まれることを目指した」とのこと。当初はシトラス×シトラスやベリー×ベリーのように同じ香りでブーストする案もあったそうだが、奥深いマリアージュを目指して、より困難な異なる香りの掛け合わせにチャレンジしたという。コラボしたジンの開発期間は約1カ月と短かったが、妥協のない香りを追求したかいあって、加熱式たばこの新たな可能性を掘り起こすことができた。
共同開発したオリジナルジンは12月16日から全国7カ所のPloom Shop(仙台店・銀座店・東京駅グランルーフ店・渋谷店・名古屋店・なんば店・天神店)でPloomデバイスを所有するCLUB JT会員とPloom X CLUB会員に無料で提供している(札幌店は2022年2月1日から)。店舗に併設するPloomデバイス使用可能なカフェスペースで、新銘柄とのマリアージュを試すことができる。寒さが厳しくなる季節にジンとたばこが織り成す新しい心地よさに身を委ねてみてほしい。するすると飲めてしまうので、飲みすぎにはご注意を!(BCN・大蔵大輔)
まずは、JTが11月26日に発売した「メビウス・オプション・イエロー」「メビウス・オプション・パープル」について説明しておこう。オプションシリーズは紙巻きでは2013年の販売開始以来、絶大な支持を得ている銘柄で、フィルターに搭載されたカプセルをつぶすと、より華やかな香りが広がるのが特徴だ。Ploomシリーズでカプセル搭載の銘柄が採用されるのは今回が初めて。当然、ユーザーからの期待度は大きい。
コラボのパートナーとなる紅櫻蒸留所は北海道初のクラフトジン蒸留所として2018年に設立。北海道の素材を生かした奥深い味わいが評価され、世界的なスピリッツコンペティションで金賞を受賞するなど、注目を集めている。地方自治体とも積極的に提携しており、地域色の強いジンの製造に取り組んでいる。
今回のコラボレーションはPloom Xのコンセプトである「TRULY UNIQUE」に共感するという理由で実現した。紅櫻蒸留所の林英邦社長は「ジンは地域の特色がよくあらわれるお酒で、われわれも北海道を世界中に知ってもらいたいという思いで作っている。香りと香りのマリアージュを目指すというのは初めての体験で、わくわくすると同時にどのような反応があるのか、不安な気持ちもある(笑)」とコメントした。
紅櫻蒸留所の代表ブランド「9148」の定番銘柄「#0101」は、ジュニパーベリー・コリアンダー・アンジェリカ・シナモンといった原材料に加え、日高昆布・切り干し大根・干し椎茸といったボタニカルを取り入れている。そうした独自性によって、ジンという酒の既成概念を覆す“旨味”や“香り”が味わえる。今回のコラボ銘柄では「#0101」をベースに、それぞれのたばこの香りにマッチするブレンドが行われた。
心地よさを引き立てる「1+1=?」の香りのマリアージュ
カプセルをつぶすと甘いベリーの香りが広がるメビウス・オプション・パープルとのカップリングで製造された「#0513 Purple Moon」は、セイロンニッケイ種のシナモンを使用。鼻を近づけると、華やかな香りがふわりと広がった。一方、メビウス・オプション・イエローと対になる「#0216 Yellow Breeze」はアールグレイ茶葉をブレンドは、「#0513 Purple Moon」」以上の強烈な香り! どちらもさまざまなテイストが加えられていることが即座に分かる複雑さと奥深さを感じた。今回のマリアージュのために用意したという口の広いワイングラスで、それぞれのジンを味わってみる。どちらにも共通しているのは、ニオイは強烈だが、味わいはスッキリしていることだ。上質なジンを飲み慣れていない記者は「ジンってこんなに飲みやすかったっけ?」と驚いた。ストレートで、ロックで、ソーダ割で、と飲み方を変えると、またそれぞれの魅力がある。きわめつけは“お湯割り”。ニオイがさらに引き立ち、心地よさが一層高まった。
そして、肝心のマリアージュ。ジンの余韻が口に残っているうちに、Ploom Xで対になるメビウス・オプションを一服。すると、これは初めての体験! ジンの香りとたばこの香りがするすると結びつき、第3の新たな香りが立ち上っていく。メビウス・オプション・パープル×#0513 Purple Moonであれば甘さの中に爽快感、メビウス・オプション・イエロー×#0216 Yellow Breezeであれば酸味の中に爽やかさが生まれるのを実感できた。
ブレンドを担当した蒸溜技師の風間大輔氏いわく「1+1=2ではなく、まったく新しい化学反応が生まれることを目指した」とのこと。当初はシトラス×シトラスやベリー×ベリーのように同じ香りでブーストする案もあったそうだが、奥深いマリアージュを目指して、より困難な異なる香りの掛け合わせにチャレンジしたという。コラボしたジンの開発期間は約1カ月と短かったが、妥協のない香りを追求したかいあって、加熱式たばこの新たな可能性を掘り起こすことができた。
共同開発したオリジナルジンは12月16日から全国7カ所のPloom Shop(仙台店・銀座店・東京駅グランルーフ店・渋谷店・名古屋店・なんば店・天神店)でPloomデバイスを所有するCLUB JT会員とPloom X CLUB会員に無料で提供している(札幌店は2022年2月1日から)。店舗に併設するPloomデバイス使用可能なカフェスペースで、新銘柄とのマリアージュを試すことができる。寒さが厳しくなる季節にジンとたばこが織り成す新しい心地よさに身を委ねてみてほしい。するすると飲めてしまうので、飲みすぎにはご注意を!(BCN・大蔵大輔)