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4キャリア5Gサービスエリアをチェック!(4) ソフトバンクは都心部から拡大

 5G対応スマートフォンやモバイルWi-Fiルータなどで利用できる次世代通信規格「5G」は、28GHz帯の「ミリ波」と4.5GHz・3.7GHz帯の「Sub6(sub6)」、4G LTEの周波数を5Gに転用した「転用5G(5G NR化)」の主に三つに分かれる。10月に掲載した楽天モバイル、NTTドコモ、KDDI(au)に続き、ソフトバンクのエリアマップを見ていこう。
 

SoftBank 5Gは2022年春に人口カバー率90%達成予定

■4キャリア5Gサービスエリアをチェック!
第1回・楽天モバイル編はこちら
https://www.bcnretail.com/market/detail/20211021_249789.html
第2回・ドコモ編はこちら
https://www.bcnretail.com/market/detail/20211022_249848.html
第3回・au編はこちら
https://www.bcnretail.com/market/detail/20211027_250040.html

 自治体クラウドや5G、データセンターなどのデジタル基盤の整備とともに、オンライン診療(遠隔医療)、ドローン配送、自動運転など、地方からデジタルの実装を進める「デジタル田園都市国家構想」。日本の成長戦略の柱となるキーワードだ。しかし、ソフトバンクの5Gサービスエリアマップ(2021年9月末時点)の「SoftBank 5G<28GHz、3.7GHz>(新周波数) 2021年冬以降予定」によると、28GHz、3.7GHz帯の5G(ミリ波・Sub6)は、直近の21年9月末時点から大きな変化はなく、都心のごく一部にとどまるようだ。
 
2021年9月時点のSoftBank 5Gサービスエリア(iPhone 12の場合)

 実は、KDDI(au)とソフトバンクは、総務省の省令改正によって可能になった転用5Gが主体となっており、SoftBank 5GのSub6エリアをしっかり把握したければ、「LINEMO」の提供周波数別対応エリアの「5G(3.7GHz)のエリア」を参照したほうが分かりやすい。
 
2021年冬以降予定のSoftBank 5Gサービスエリア(iPhone 12の場合)

 LINEMOの5G(3.7GHz)エリアマップを見る限り、SoftBank 5G<28GHz、3.7GHz>は、休日・平日に利用者の多い人気の繁華街・ビジネス街を中心に拡大する予定だと分かる。特に中央線沿線の5Gエリアの点在が興味深い。
 
LINEMO「5G(3.7GHz)のエリア」(21年9月末時点・21年冬以降予定)

 3Gから現行の4G LTEへの移行期は、相対的に速い4G LTEと遅い3Gが混在し、その差がかなり顕著だったため、4G LTEエリアの早期拡大を求める声が高かった。今回は、そこそこ使えるレベルの速さの4G LTEから超高速・大容量の5Gへの世代交代のため、不満は、アンテナバーが5G表示でも通信速度が極めて遅い「パケ止まり」に集中しそうだ。パケ止まりの事象は、5G用の高い周波数帯の特性が影響しているため、ソフトバンクをはじめ、各通信事業者は独自の対策を打ち出している。
 
ソフトバンクの「パケ止まり」への対策(5G体幹を徹底的に追求)

 ソフトバンクは、22年春に「人口カバー率90%」を目指す。現時点では5Gエリア<28GHz、3.7GHz>はかなり限定的だが、人口カバー率90%に達する見込みの「SoftBank 5G 2022年春以降予定」のサービスエリアマップの公開を待とう。(BCN・嵯峨野 芙美)