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楽天が2022年のヒット予測を発表! デジタル技術や資産形成の新トレンドに注目

時事ネタ

2021/11/10 19:00

 楽天グループは11月9日に、各種サービスのデータをもとにした「楽天グループ ヒットキーワード2021」と「楽天グループ ヒット予測キーワード2022」を発表した。楽天グループ ヒットキーワードと楽天グループ ヒット予測キーワードの発表は、今回が初となる。
 

「楽天グループ ヒットキーワード2021」と「楽天グループ ヒット予測キーワード2022」

 楽天グループ ヒットキーワード2021は、2021年に流通額や検索数、ユーザー取引数などが特に伸びたサービスをもとに選出されている。

 「機内食」は、楽天市場における流通額が、販売初月と流通最大月を比較して約10倍に伸長したことから選ばれた。機内食の販売は、新型コロナ禍で国際線が大幅に減便し、余ったことから始まっており、楽天市場の各種ランキングの上位を占める人気商品となっている。

 「推し活」は、新型コロナ禍でアイドルやミュージシャンなどのライブやイベントが延期・中止される中で、「推し」を応援するための消費が活発になったことから選出された。楽天ブックスでは、サイン本の売り上げが約2.8倍、限定特典付きCD/DVDの売り上げが約2.5倍となったほか、フリマアプリ楽天「ラクマ」のDVD/ブルーレイにおけるアイドルカテゴリーでは、60代以上の女性利用者による取引数が約2.6倍になるなど、幅広い層が推し活を楽しんでいる。

 「ソロゴルフ(1人予約)」は、3密を回避できるアウトドアスポーツとして、ゴルフの人気が高まる中で、1名からでも予約が可能なソロゴルフ(1人予約)に人気が集まっており、ゴルフ予約サイト「楽天GORA」では1人予約の送客人数が前年比で1.2倍に伸長した。

 「大人の趣味消費」は、ステイホームの長期化による「おうち時間」を過ごすために、これまでとは異なる新たな趣味への注目度の高まりを受けたもの。楽天市場では割れや欠けなど陶磁器の破損部分を漆によって接着して、金属粉で装飾して仕上げる「金継ぎ」の初心者向けキットなどの関連商品の流通額が約2.5倍となった。また、レコードが再び注目されており、流通額が約2.3倍に伸長した。

 「サステナブル消費」は、世界的なSDGsの認知拡大による“サステナブルな買い物”への関心が高まった。楽天市場で購入できる、未来の環境・社会・経済に配慮して作られた商品を紹介し、サステナブルな消費を提案する「EARTH MALL with Rakuten」での流通総額は前年比で約4.1倍、サイトアクセス数は約4.8倍となったことから選ばれている。

 「資産形成」は、楽天証券における6月時点での「つみたてNISA」が約150万口座、国内シェア35.4%となり、近年は投資初心者や30代以下の若い世代も続々と口座を開設して、資産形成を始めるなど利用者層の広がりを受けて選出された。1~6月の新規口座開設者では、女性が約5割、30代以下が約7割を占めている。

 「古民家ステイ」は、新型コロナ禍で癒やしを求めた利用者が多かったからか、楽天トラベルでの古民家への宿泊人泊数が、前年同期比で約1.4倍に伸長したことから選ばれた。

 楽天グループ ヒット予測キーワード2022は、2022年にヒットを期待するサービスを選出したもので、金融系サービスに関連するキーワードが目立つ。

 「NFT」は、スポーツやエンタテインメントなどの分野で注目が高まっており、楽天グループでもスポーツやエンタテインメントなどのNFTマーケットプレイスおよび販売プラットフォームを併せ持つサービス「Rakuten NFT」を、2022年春から提供する。Rakuten NFTでは、決済に楽天IDを使用可能で、楽天ポイントを貯めたり、使ったりできるなど、NFTの現状の市場環境に変化を与え、NFT市場の民主化を目指す。

 「ロボットアドバイザー(ロボアド)」は、投資初心者の質問に答えることで自身のリスク許容度を測り、最適な運用コースや商品を提案するサービス。初心者でも始めやすいサービスの一つとして注目が高まっており、楽天証券ではロボットアドバイザー「楽ラップ」に加えて、6月に「らくらく投資」を開始し、利用者が増加している。

 「金融教育」は、2022年度から始まる高校の新学習指導要領において、家庭科の授業で資産形成の視点で触れることが規定されていることから、マネーリテラシーを身につけることに、より関心が高まるのではないかと考えられる。金融教育では、収支バランスの重要性とともに、リスク管理も踏まえた家計管理の基本について学べるようにすることを目的に、生涯を見通した経済計画を立てるために必要な教育資金、住宅取得、老後の備えのほか、事故や病気、失業などリスクへの対応、預貯金、民間保険、株式、債券、投資信託などの基本的な金融商品の特徴(メリット、デメリット)、資産形成の視点にも触れられるようになる。

 「認知症保険」は、2022年が団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者に到達する最初の年であり、厚生労働省によれば2025年には65歳以上の5人に1人が認知症患者になると予測されていることから、今後は社会的課題に対する備えとして注目されると予測される。なお、楽天生命では8月に「楽天生命認知症保険」の販売を開始している。