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「忘・新年会離れ」深刻、企業の7割が「開催しない」と回答

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2021/11/01 18:00

 東京商工リサーチ(TSR)は全国の企業を対象に忘年会・新年会開催の意向についてアンケート調査を実施した。調査は2021年10月1~11日にインターネットで行い、有効回答を8174社から得た。その結果、企業の7割が開催予定がないと回答していたことがわかった。
 

忘年会・新年会開催の意向についてアンケート調査を実施

 8174社のうち、「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」に関係なく忘年会、新年会を「開催しない」と回答した企業は70.4%(5760社)に達した。2020年12月実施のアンケート調査では「開催しない」が94.2%で、1年間で23.8ポイント回復したものの、感染防止の意識が広がっていることから宴会を控える企業は多い。

 規模別では、大企業は「緊急事態宣言」「まん延防止等重点措置」に関係なく開催しないが78.9%(1229社中、970社)、宣言や重点措置の対象区域でなければ開催するは合計20.5%(253社)。中小企業は「開催しない」が68.9%(6945社中、4790社)、「宣言」「重点措置」でなければ開催するは合計29.5%(2049社)だった。なお調査は、資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業などを含む)を中小企業と定義して行った。

 都道府県別でみると、「開催しない」が7割超を占めたのは奈良県、大分県、栃木県、高知県など25県。大都市では東京都が69.9%、大阪府が68.6%、神奈川県が71.3%、愛知県が69.7%、福岡県が62.9%だった。飲食店の支援を目的に飲酒を伴う会合への参加を職員に呼びかけた鶴岡市がある山形県は74.5%(102社中、76社)という結果となった。一方、「開催しない」と回答した割合が最も少なかったのは沖縄県で48.5%(70社中、34社)だった。

 今シーズンは、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象区域になっていなければ開催するという回答と、これらに関係なく開催するという回答の合計が約3割ある。しかし店舗により人数や時間制限などもあることから、今年も宴会需要が収縮するとみられ、飲食業や関連業者のダメージが続くことが予想される結果となった。