ビックカメラは10月13日、2021年8月期の連結決算を発表した。売上高は8340億円(前期比1.6%減)の減収になったものの、営業利益は182億円(同51%増)、経常利益は216億円(同47.2%増)、親会社に帰属する当期純利益は87億円(同60.7%増)の大幅な増益となった。
一方で都市近郊を中心に事業を展開するコジマは、テレワークなどによる商圏内の昼間人口の増加などを背景に販売を伸ばす形となった。
セグメント別の売上高前期比でみると、PC周辺機器(7.6%増)や携帯電話(8.3%増)、テレビ(5.7%増)、洗濯機(3.9%増)、季節家電(9.9%増)、理美容家電(3.1%増)などが好調だった。
一方でカメラ(10.3%減)やオーディオ(13.1%減)、調理家電(5.9%減)、PC本体(8.7%減)などが不調だった。
大幅な増益の背景には、売上総利益率(粗利益率)の改善がある。前期の27.2%から28.6%へと、1.4ポイント改善した。
なお、22年8月期の期首から適用する「収益認識に関する会計基準」の影響を除くと、前年同期比0.7%増の8400億円を予想する。
営業利益は13.8%減の157億円、経常利益は19.1%減の175億円、親会社株主に帰属する当期純利益は0.4%増の88億円を見込む。
テレワーク需要で都市近郊のコジマが好調
都市部に店舗を構えるビックカメラは、新型コロナ感染症対策の外出自粛やテレワークなどの影響で都心の昼間人口が減少した上、インバウンドの激減が重なり実店舗の販売が低迷した。ネット通販事業は販売を大きく伸ばしたものの実店舗の低迷を補えなかった。一方で都市近郊を中心に事業を展開するコジマは、テレワークなどによる商圏内の昼間人口の増加などを背景に販売を伸ばす形となった。
セグメント別の売上高前期比でみると、PC周辺機器(7.6%増)や携帯電話(8.3%増)、テレビ(5.7%増)、洗濯機(3.9%増)、季節家電(9.9%増)、理美容家電(3.1%増)などが好調だった。
一方でカメラ(10.3%減)やオーディオ(13.1%減)、調理家電(5.9%減)、PC本体(8.7%減)などが不調だった。
大幅な増益の背景には、売上総利益率(粗利益率)の改善がある。前期の27.2%から28.6%へと、1.4ポイント改善した。
2022年8月期は反動減に警戒
2022年8月期については、前年から続いた巣ごもりやテレワーク需要による押し上げの反動減が予想される。都市部の人流が回復することやネット通販事業、法人事業のさらなる拡大を見込むが、グループ全体の売上高は前年同期比3.4%減の8060億円を予想する。なお、22年8月期の期首から適用する「収益認識に関する会計基準」の影響を除くと、前年同期比0.7%増の8400億円を予想する。
営業利益は13.8%減の157億円、経常利益は19.1%減の175億円、親会社株主に帰属する当期純利益は0.4%増の88億円を見込む。