Windowsのキーボードショートカットのなかで、おそらくもっとも有名で使われているのがCtrlキーを使ったコピー&ペーストではないだろうか。マウス操作で実行するよりも手間を減らすことができるため、活用している人も多いだろう。しかしながら、Ctrlキーにはほかにも便利なショートカットがある。ぜひともよりCtrlキーを活用して作業効率アップにつなげたい。
制御文字を入力するためだったCtrlキー
現代のPCではCtrlキーは事実上使わなくても困らないキーであるといえる。その歴史は古く、もともとはテレタイプ端末や初期のコンピュータにおいて、制御文字を生成するために使われていた。現代では制御文字の入力が必要とされるケースはほぼなく、Ctrlキーの使用頻度は低い。ただ、WindowsなどのOSでは制御文字の代わりにショートカットとしてさまざまな機能が割り当てられているので、ぜひとも覚えて仕事の効率アップにつなげてもらいたい。
1. コピー or 切り取り & ペースト(Ctrl+'C', 'X' , 'V')
コピー(Ctrl+'C')とペースト(Ctrl+'V')を知っている人は多いかと思うが、切り取りもショートカットで可能だ。実行するキーは「Ctrl+'X'」。編集の手間をさらに減らすことが可能。Ctrlのコピー&ペーストのみからの脱却の第一歩としてぜひ覚えてもらいたい。
2. 操作を元に戻す/やり直す(Ctrl+'Z' or 'Y')
大事な書類に対して入力ミスや、誤って入力したものを消してしまうということは誰にでもあるかと思う。そんなときは「Crtl+'Z'」を押して操作を元に戻すことを覚えよう。また、「Ctrl+'Y'」を押せば戻した操作を戻すことも可能なので、こちらも覚えておけば改変前後で見比べるときに役に立つかもしれない。
3. 全ての項目を選択(Ctrl+'A')
文書全体をコピー&ペーストしたり、フォルダ内のファイルをすべて削除したりする場合には全ての項目を選択する「Ctrl+'A'」というショートカットを活用しよう。マウスを使って範囲選択するよりもはるかに効率的に行うことができる。
4. 選択した項目をごみ箱へ移動(Ctrl+'D')
ファイルを削除するとき、右クリックからわざわざ削除を選択していないだろうか。そんなときは「Ctrl+'D'」を押せばマウスを使うことなく、ファイルをごみ箱に移動させることが可能だ。同じ動作はDelキーでも行えるほか、「Shift+Del」ならごみ箱に入れずに一発でファイルの完全削除もできる。くれぐれも使用する際は細心の注意を払うようにしてほしい。
5. 作業中のウィンドウの更新(Ctrl+'R')
作業しているウィンドウに表示されている内容が古い場合、「Ctrl+'R'」で内容を更新することができる。マウスでメニューから最新の情報に更新を選ぶよりも効率的で、かつ連打も可能なので活用してほしい。
6. カーソルを単語/段落の先頭に移動(Ctrl+方向キー)
カーソルの移動はマウスでも行えるほか、方向キー(カーソルキー)でも行えるが、狙ったところに移動させるのは意外と面倒なもの。そんなときは「Ctrl+方向キー」を活用しよう。←→との組み合わせでは前後の単語の先頭に、↑↓との組み合わせでは前後の段落の先頭にカーソルを移動させることができる。うまく使えば文章の編集効率が格段にアップすることだろう。
7. テキストのブロックを選択(Ctrl+Shift+方向キー)
文章中の特定の段落を選択する際、マウスを使って選択するのが一般的かと思う。しかしながら、「Ctrl+Shift+方向キー」を使えば、ブロック単位でテキストを選択することが可能だ。段落をまとめて移動する際などに役立つのではないだろうか。
マウス操作が減って疲労が減るかも
マウスは便利な道具ではあるが、頻繁に使用すると肩こりの原因にもなる。また、キーボードとマウスの間を頻繁に腕が移動することも疲労につながるだろう。ショートカットを活用して、できるだけキーボードのみで作業を完結することは、作業効率を上げるだけでなく、疲労蓄積の低減にもつながるかもしれない。まずはコピー&ペーストのみからの脱却をはかってみよう。(ライター・ハウザー)