• ホーム
  • トレンド
  • 「iPhone SE(第2世代)」の販売台数急増 SIMロック原則禁止前に在庫一掃?

「iPhone SE(第2世代)」の販売台数急増 SIMロック原則禁止前に在庫一掃?

 総務省は8月10日、異なる通信事業者間の乗り換え促進のため、「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」の改正案と、「eSIMサービスの促進に関するガイドライン」を公表した。今年10月1日以降に販売するスマートフォン(スマホ)は、SIMロックが原則禁止となり、面倒なSIMロック解除を行わずに他社のSIMカード・eSIMと組み合わせた使用が可能になる。

SIMロックは原則禁止

 家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、2021年1月~7月に最も多く売れたスマホはAppleの「iPhone SE(第2世代)」で、Face ID搭載の「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」が続いた。
 

 ホームボタンを利用したTouch ID搭載のiPhone SE(第2世代)は、現在、NTTドコモ、au、ソフトバンク、UQ mobile、ワイモバイル、MVNO各社が販売しており、auとUQ mobileを「au系」、ソフトバンクとワイモバイルを「ソフトバンク系」としてまとめると、au系、ソフトバンク系、ドコモの順だ。
 

 このiPhone SE(第2世代)が、一部の家電量販店で、8月14日・15日の土日、指定の条件を全て満たすと「一括10円」といった特価で販売されていたという。BCNランキングによると、8月第2週(2021年8月9日~15日)は、前週に比べ、販売台数が急増。前年同週比234.3%と、通常週より1日多い祝日を考慮してもかなり好調だった。スマホ全体に占めるApple(iPhone)のシェアも久々に5割を超えた。
 

 SIMロック解除の原則義務化は、iPhone SE(第2世代)など、今年10月1日以前に販売された製品は対象外。しかし、混乱を避けるため、10月1日までに在庫を一掃したい意図があるのではないだろうか。SIMロックのない新Phoneは、縛りのない分だけ、価格が上がる可能性もある。一括10円でなくとも、ホームボタンのあるiPhoneを安く購入するなら今がチャンスだ。(BCN・嵯峨野 芙美)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。