巣ごもり消費で2020年度の「電子書籍市場」は前年比28.6%増の4821億円に、インプレス調べ
インプレスは8月3日に、同社のシンクタンク部門であるインプレス総合研究所が実施した、電子書籍市場の動向および電子書籍に関する調査の結果を発表した。また、8月6日には同調査結果の詳細をまとめた新産業調査レポート『電子書籍ビジネス調査報告書2021』を発売する。
同調査は、出版社、電子書籍ストア、取次事業者、通信事業者、コンテンツプロバイダー、インターネット広告事業者など、主要な電子書籍関連事業者へのヒアリング調査、ユーザーへのアンケートなどの分析によって行われている。
調査結果によれば、2020年度の電子書籍市場規模は4821億円と推計され、2019年度の3750億円から1071億円(28.6%)増加した。インプレス総合研究所では、2025年度には6700億円を超える市場に成長すると予測している。
2020年度の電子書籍市場規模のうち、コミックは前年度から1013億円増加の4002億円(市場シェア83.0%)、文字ものなど(文芸・実用書・写真集等)は同72億円増加の556億円(同11.5%)、雑誌は同14億円減少の263億円(同5.5%)だった。
無料でマンガを読めるアプリやサービスの利用が引き続き拡大する一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大による広告指標の悪化から、広告単価は下落している。さらに、2020年秋頃からは海賊版サイトの影響も顕在化し、一部のマンガアプリは大きな影響を受けた。2020年度のマンガアプリの広告市場は前年から50億円増加の260億円となった。2021年度は、280億円程度に達するとみられる。
モバイル(スマートフォン・タブレット端末)ユーザーに対する電子書籍の利用率調査では、有料の電子書籍利用率は前年より0.5ポイント増の20.5%で、無料の電子書籍のみを利用している人は前年より横ばいの24.8%だった。
有料電子書籍の利用率が高いのは、20代男性(29.5%)、30代男性(28.5%)、30代女性(25.5%)で、男女とも20代・30代の利用率が高い。無料の電子書籍のみの利用率がもっとも高いのは、10代女性(37.6%)で、10代男性(30.9%)、20代女性(29.7%)がそれに続き、年代が高くなるほど低下する。
性年代別では、男女とも20~40代で利用率が増加し、10代や50代以上では横ばい、または減少している。
オーディオブックの利用経験と利用意向を尋ねた質問では、「よく利用する」(2.2%)、「たまに利用する」(4.7%)を合わせた利用率は6.9%で、利用意向(「利用したことはないが、利用したいと思う」という回答)は17.9%だった。
この1年間での、海賊版サイトの認知状況を尋ねたところ、スマートフォンユーザーの1割弱がこの1年間で具体的な海賊版サイトについて聞いたことがあると答えており、男女とも10代・20代を中心に海賊版サイトの認知が広がっていることがうかがえる。
有料、無料を問わずに電子書籍を利用していると回答した人に、利用している電子書籍サービスやアプリを尋ねた質問では、「LINEマンガ」(27.8%)がもっとも多く、以下「Kindleストア」(26.2%)、「ピッコマ」(23.8%)、「少年ジャンプ+」(15.9%)、「楽天Kobo電子書籍ストア」(11.8%)が続いた。
同調査は、出版社、電子書籍ストア、取次事業者、通信事業者、コンテンツプロバイダー、インターネット広告事業者など、主要な電子書籍関連事業者へのヒアリング調査、ユーザーへのアンケートなどの分析によって行われている。
調査結果によれば、2020年度の電子書籍市場規模は4821億円と推計され、2019年度の3750億円から1071億円(28.6%)増加した。インプレス総合研究所では、2025年度には6700億円を超える市場に成長すると予測している。
2020年度の電子書籍市場規模のうち、コミックは前年度から1013億円増加の4002億円(市場シェア83.0%)、文字ものなど(文芸・実用書・写真集等)は同72億円増加の556億円(同11.5%)、雑誌は同14億円減少の263億円(同5.5%)だった。
無料でマンガを読めるアプリやサービスの利用が引き続き拡大する一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大による広告指標の悪化から、広告単価は下落している。さらに、2020年秋頃からは海賊版サイトの影響も顕在化し、一部のマンガアプリは大きな影響を受けた。2020年度のマンガアプリの広告市場は前年から50億円増加の260億円となった。2021年度は、280億円程度に達するとみられる。
モバイル(スマートフォン・タブレット端末)ユーザーに対する電子書籍の利用率調査では、有料の電子書籍利用率は前年より0.5ポイント増の20.5%で、無料の電子書籍のみを利用している人は前年より横ばいの24.8%だった。
有料電子書籍の利用率が高いのは、20代男性(29.5%)、30代男性(28.5%)、30代女性(25.5%)で、男女とも20代・30代の利用率が高い。無料の電子書籍のみの利用率がもっとも高いのは、10代女性(37.6%)で、10代男性(30.9%)、20代女性(29.7%)がそれに続き、年代が高くなるほど低下する。
性年代別では、男女とも20~40代で利用率が増加し、10代や50代以上では横ばい、または減少している。
オーディオブックの利用経験と利用意向を尋ねた質問では、「よく利用する」(2.2%)、「たまに利用する」(4.7%)を合わせた利用率は6.9%で、利用意向(「利用したことはないが、利用したいと思う」という回答)は17.9%だった。
この1年間での、海賊版サイトの認知状況を尋ねたところ、スマートフォンユーザーの1割弱がこの1年間で具体的な海賊版サイトについて聞いたことがあると答えており、男女とも10代・20代を中心に海賊版サイトの認知が広がっていることがうかがえる。
有料、無料を問わずに電子書籍を利用していると回答した人に、利用している電子書籍サービスやアプリを尋ねた質問では、「LINEマンガ」(27.8%)がもっとも多く、以下「Kindleストア」(26.2%)、「ピッコマ」(23.8%)、「少年ジャンプ+」(15.9%)、「楽天Kobo電子書籍ストア」(11.8%)が続いた。