【家電コンサルのお得な話・51】 家電量販店で最も多く集客できる販促策がオープンとクローズ時のセールだ。消費者も「安さのイメージ」を持っている。筆者の居住地域にも今年に入って数店舗がオープンしている。2回にわたってオープンセールとクローズセールの上手な利用方法を解説しよう。今回はオープンセールについて紹介する。
オープンセールは一般的にプレオープンとグランドオープンに分けて訴求するケースが多い。企業によってはプレよりさらに前に会員様限定セールを実施するケースもある。
これらに共通するのが、図に記した(1)~(4)の値付けである。この四つのプライスを意識すれば、オープンの雰囲気に流されて思わず高い買い物をしてしまったという失敗を防げるだろう。
まず(4)の通常プライスの商品は普段の価格であり、特に説明する必要はないが、(1)の台数限定の特価商品(チラシ掲載あり)で抽選販売となっている商品は、集客をメインに狙ったものであることが多いので、お買い得品と考えていい。
昔は抽選販売もなく、転売業者が前日から並んでこの台数限定商品を狙っていたが、(1)はそれくらい目玉商品が揃っている。
次に(2)は、「台数限定なし」でもチラシに目立つ枠取りで掲載されている商品だ。これもお買い得な商品であるケースが多い。なぜなら、チラシに目立つように掲載されている商品は、顧客も他店と比較するため、他店よりも価格が高ければ集客に結びつかないからである。
問題は(3)の「台数限定なし」の特価商品でチラシ掲載がない商品だ。特に「オープンセール」というプライスで大きく表示されている商品は要注意。この訴求方法はとても多いのだが、中には通常価格と変わらない商品も多い。オープンの雰囲気に流されて、焦って購入しないように注意したい。
事実、ブルーレイレコーダーの特定型番では、大きなオープンセールプライスでエンド山積み展示されていたが、他の量販店の通常プライスよりも高かったのを以前に確認している(プロパー商品で、オリジナル商品ではない)。
特に(1)の台数限定の抽選に外れ、「他の商品を見てみよう」というときが要注意である。目立つプライスや展示になっているからといって安いとは限らないため、他の家電量販のネット通販などの価格をチェックするといいだろう。
ただ、オープンでは顧客を根付かせるため、進呈ポイントを割り増ししていることも多いため、ポイントもチェックするのに加え、「今後もその店舗を利用するかどうか」も基準に入れて判断し、最終的に購入を決めていただきたいと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。
オープンセールは一般的にプレオープンとグランドオープンに分けて訴求するケースが多い。企業によってはプレよりさらに前に会員様限定セールを実施するケースもある。
これらに共通するのが、図に記した(1)~(4)の値付けである。この四つのプライスを意識すれば、オープンの雰囲気に流されて思わず高い買い物をしてしまったという失敗を防げるだろう。
まず(4)の通常プライスの商品は普段の価格であり、特に説明する必要はないが、(1)の台数限定の特価商品(チラシ掲載あり)で抽選販売となっている商品は、集客をメインに狙ったものであることが多いので、お買い得品と考えていい。
昔は抽選販売もなく、転売業者が前日から並んでこの台数限定商品を狙っていたが、(1)はそれくらい目玉商品が揃っている。
次に(2)は、「台数限定なし」でもチラシに目立つ枠取りで掲載されている商品だ。これもお買い得な商品であるケースが多い。なぜなら、チラシに目立つように掲載されている商品は、顧客も他店と比較するため、他店よりも価格が高ければ集客に結びつかないからである。
問題は(3)の「台数限定なし」の特価商品でチラシ掲載がない商品だ。特に「オープンセール」というプライスで大きく表示されている商品は要注意。この訴求方法はとても多いのだが、中には通常価格と変わらない商品も多い。オープンの雰囲気に流されて、焦って購入しないように注意したい。
事実、ブルーレイレコーダーの特定型番では、大きなオープンセールプライスでエンド山積み展示されていたが、他の量販店の通常プライスよりも高かったのを以前に確認している(プロパー商品で、オリジナル商品ではない)。
特に(1)の台数限定の抽選に外れ、「他の商品を見てみよう」というときが要注意である。目立つプライスや展示になっているからといって安いとは限らないため、他の家電量販のネット通販などの価格をチェックするといいだろう。
ただ、オープンでは顧客を根付かせるため、進呈ポイントを割り増ししていることも多いため、ポイントもチェックするのに加え、「今後もその店舗を利用するかどうか」も基準に入れて判断し、最終的に購入を決めていただきたいと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。