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ゲリラ豪雨の総発生回数は昨年比1.2倍、ウェザーニューズが都道府県別に予想

時事ネタ

2021/07/14 13:30

 ウェザーニューズは7月12日、突発的で局地的に激しい雨や落雷をもたらす「ゲリラ豪雨」に対し、事前対策への意識を高め被害軽減につなげるため、「ゲリラ豪雨傾向2021」を発表した。

ゲリラ豪雨に悩まされる季節

 7~9月のゲリラ豪雨は、全国でおよそ7万5000回発生すると予想。昨年はおよそ6万2000回発生しており、今年の発生回数は昨年比1.2倍で、昨年を上回る見込み。日本海側を中心に発生回数が多くなる予想となっている。とくに発生回数が多いのは、北海道(1万400回)、秋田県(2500回)、石川県(1600回)で、発生回数が昨年比2倍以上となるところもある見込み。その他の人口の多いところでは、東京で1200回、愛知で1000回、大阪で400回となる見込みで、いずれも昨年並の回数と予想する。
 

 雨雲の発生は山沿いがメインだが、平野部(都市部)にも流れ込んだり、直上で発生したりする場合がある。1回のゲリラ豪雨で、激しい雨による冠水や浸水、落雷による停電や交通機関のまひなど様々な被害が懸念される。随時最新の雨情報を確認することが重要だ。

 ゲリラ豪雨は、太平洋高気圧が弱まって湿った空気が流れ込む時や、上空の寒気が通過し大気の状態が不安定になる時に発生しやすい現象。今シーズンのゲリラ豪雨は、8月中旬~下旬をピークに発生する見込み。

 時期別の気象条件をみていくと、7月中旬から9月初めにかけて、日本付近は高気圧に覆われて晴れる日が多くなる予想。ただ、本州日本海側を中心に高気圧の周囲をまわる湿った空気の影響を受けて、ゲリラ豪雨が発生しやすくなる。日差しが届いていても、天気の急変に注意が必要となる。

 9月上旬からは秋雨前線や台風の影響を受けて、突発的で局地的なゲリラ豪雨の発生は減少していく。9月中旬からは移動性の高気圧や前線の影響を交互に受けるようになり、ゲリラ豪雨のシーズンも終息に向かう見通し。

 ゲリラ豪雨の発生傾向としては、今シーズンは、太平洋高気圧の中心が日本の東に位置するため、高気圧の周囲をまわる暖かく湿った空気が、本州の日本海側に入りやすい状況となる。そのため、ゲリラ豪雨は昨年に比べ、西・東日本の日本海側や北日本で多くなると予想している。